三菱UFJモルガン・スタンレー証券が約800億円の損失
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)傘下の三菱UFJモルガン・スタンレー証券が、自己売買部門での債券業務の不振で約800億円の損失を出したとのことです(『こちら』、あるいは『こちら』)。
この結果、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の証券持ち株会社「三菱UFJ証券ホールディングス」は11年3月期決算で500億円規模の最終赤字を計上する見通し(『こちら』)。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券は60%がMUFGによって所有され、40%は米国のモルガンスタンレーが持っています。
(過去1年間の三菱UFJフィナンシャルG株価推移)
800億円(961百万ドル)の損失の4割にあたる385百万ドルの損は、今月に発表される米国モルガンスタンレーの第1四半期決算に反映されるとウォールストリート・ジャーナル紙(WSJ)は報じています(『こちら』)。
(過去1年間のモルガンスタンレー株価推移)
なぜ800億円もの損失となってしまったのでしょうか?
上述のWSJ紙はシティー・グループのアナリストのコメントを載せています。
「三菱UFJモルガン・スタンレー証券は海外通貨を使った仕組み債の販売を3月に一部中止したこともあり、これにからんでの損失という見方もあるが、われわれはインフレ・インデックスの国債取引に関係している可能性もあるとみている」
WSJ紙によれば、
「三菱UFJモルガン・スタンレー証券は昨年5月に設立以来、190億円(228百万ドル)の損失を計上(~昨年12月末)。
今年2月には従業員の4%にあたる300人を目標に早期退職プログラムを実施。
モルガンスタンレーからは約100名のインベストメント・バンカーが三菱UFJモルガン・スタンレー証券にジョインしたが、債券のセカンダリー・マーケットのトレーディングは主としてMUFJの人々によって行われていた」
とのことです。
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話は少しそれますが、同じ日のWSJ紙はゴールドマンのCEOの報酬が前年の1百万ドルから2010年にはその14倍の14百万ドル(11億円)になったと報じています(『こちら』)。
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