橘玲の新著
1週間に1冊くらいのペースで本を読んでいます。
出来るだけ偏らずにいろいろな分野、作者の本を読むようにしていますが、橘玲、黒木亮、真山仁あたりは気が付くとほとんど全て読んでいるかもしれません。
昨日読み終えたのは橘玲『大震災の後で人生について語るということ』。
これまでの橘玲の本と同じように著者の幅広い教養とクールな語り口で一気に読ませます。
ただこれまでとは違って、社会や組織を突き放したような橘氏独特のアナーキー的な色彩は幾分色を薄め、もう少し立ち入って、どうしたらいいかに触れています。
「日本が変わるとしたら、これが最後の機会だからです。大震災と原発事故の悲惨な現実を目の前にしても、為政者も国民も変わる勇気を持てないとしたら、あとは伽藍の重みで自壊していくだけです」
こう著者は書くのですが、おそらくは著者は変われないと考えている・・・。
であるがゆえに(「どうしたらいいか」が書いてあったとしても)なおさらのこと、よけい憂欝になってしまいます。
まあ、橘ファンの方にはお勧めの一冊です。
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