バリュー株投資
昨晩は日経CNBC『日経ヴェリタストーク』に出演しました。
トピックスは、バリュー株投資について。
バリュー株とは、企業が持つ「本源的価値(intrinsic value)」と、「市場での評価(時価)」との間に乖離がある「割安株」のことです。
すなわち
「本源的価値」 > 「市場価格」
の関係にある株です。
この場合、バリュー株投資家は割安な市場価格で株式を購入。
市場が本源的価値に気づき株価が上がっていくのを待ちます。
詳しくは拙著 『サバイバルとしての金融』に書きましたので、そちらをご覧になって頂くか、あるいはてっとり早くは、(英語になりますが)『こちら』の記事が参考になります。
ところでバリュー株投資の難しいところは次の2点。
(1)あなたは投資家として投資先企業の本源的価値をきちんと査定しえているか ―― もしかすると安いには安いだけの理由があるかもしれない
(2)仮にあなたがバリュー株を見つけたとして、あなたにフォローする形で、いずれは市場もこの割安株に気づき、「市場価格」が上昇していって「本源的価値」に収斂してくれるかどうか ―― 市場が気づかなければ、あなたはプラスのリターンを得られない
特に(2)の点について敷衍しますと、
たとえば時価総額以上の現金を抱えた会社の株を買った場合、米国であればもしも市場価格が上がってこなければ、バリュー投資家はM&Aファンドなどにこの株を売却することが可能です。
しかし日本の場合、M&Aによってそういった会社を買収し、会社が保有する現金を投資家に配るとか、経営陣に自社株購入を働きかけるといった策を取りづらい(特に会社の資産を切り出すようなM&Aには拒絶反応が強い)―― こういった点を考慮する必要があります。
すなわち出口戦略が取りづらい、市場がフォローしてこない場合、市場でバリュー株を売るにしても、自ら行う「売り」が株価を一層下落させてしまうことになりかねない、といった点が指摘されます。
なお番組では以上のほかにアフリカ・アンゴラについて取り上げました。
この部分は時間が2分間しかなかったのであまりお話しできませんでしたが、日本にとってアンゴラは非常に重要な国。
詳しくは、『こちら』をご覧ください。
なお『日経ヴェリタストーク』は9月12日(月) 24:00~24:15、9月13日(火) 18:30~、19:06~に再放送されます。
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コメント
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
投稿: 株の初心者の入門 | 2011年11月 3日 (木) 00時02分