出版と株価
2002年1月。今からほぼ10年前。以下は 『スティーブ・ジョブズⅡ』172頁からの引用。
『当時、ソニーのCEOを務めていた出井伸之がレッドへリング誌の編集者、トニー・パーキンスに次のように説明している。
「スティーブという男には、ご存じのように、自分の思惑というものがあります。
天才かもしれませんが、なんでもオープンにしてくれるわけではありません。(ソニーのような)大企業としては、付き合いにくい相手なのです・・・悪夢と言ってもいいですね」』
(注:カッコ内は岩崎付記)
このときのアップルの時価総額は、7,000億円。
一方、ソニーの時価総額は、6兆4,000億円。
なるほどソニーの方が9倍も大きな株主価値を誇っていました。
出井さんが「(ソニーのような)大企業としては、(アップルは)付き合いにくい相手」と評した背景にはこうした状況があったのでしょう。
こうして約10年前ソニーは音楽配信に関しアップルなどとの協議を取りやめ、スティーブ・ジョブズは独力で音楽配信を開拓せざるをえなくなりました。
そして約10年後の現在。
アップルの時価総額は、27.1兆円(当時の39倍)。一方のソニーは1.4兆円(当時の5分の1)。
今やアップルはソニーの19倍もの株主価値を持つ企業になりました。
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昨日出版社の編集長の方が来社、『スティーブ・ジョブズ I』、『スティーブ・ジョブズⅡ』に話が及びました。
「IとIIですでに100万部突破したらしいですよ」と編集長。日本だけの数字です(『こちら』)。村上春樹の「1Q84」(BOOK1、2)を超える記録だとか・・。
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『スティーブ・ジョブズ I、II』の表紙の写真は世界共通ですが、日本語の文字の大きさ、形、配列、帯などやはり装幀が重要な役割を担います。
さきほどの編集長の話によると、「スティーブ・ジョブズ I、IIの装幀者と岩崎さんの『M&A新世紀』の装幀者は同じ方なんですよ」とのこと。
調べたら装幀はどちらも重原隆さんでした。
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ところで先週ヨーロッパに行った際の話。
本屋を覘くとどこでも『スティーブ・ジョブズ I、II』が書店の入り口に平積みされていました。
ぱらぱらと頁を捲って気が付いたことですが、英語版の方がジョブズのプライベートな写真の点数が日本語版よりもずっと多かったですね。(値段は日本語版の方がずっと高いのですが・・)
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もう1点。
この本は世界14言語で10月24日同時発売となりました。
発売日10月24日のアップルの株価は405ドル。以降ずっと下落基調で11月14日は379ドル。
ジョブズ逝去のニュースでもアップルの株価は下落しなかったのですが、(関係あるかどうか分かりませんが)本の発売とともに株価はじりじりと下落。
たしかに本を読むとジョブズあってのアップルであったことが改めて実感されます。これを読んでアップルの株を売却した個人投資家がいたとしても不思議ではありません。
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コメント
岩崎さん、こんにちは。トリビアですが:
講談社が支払う版権は、約1億円(月刊誌「新潮45」11月号による)なので、果たして回収できるか当初、疑問視された。
しかし、ジョブズ氏の病死が「追い風」となり、この伝記は、100万部を超えるメガヒットとなったと。
ところで、ジョブズ氏は、私自身としては、「上司として最も仕えたくない」タイプですが、特に、アイポッドの開発、販売で見せた同氏の交渉力などは、脱帽です。
投稿: snowbees | 2011年11月17日 (木) 21時53分
ジョブズの部下の人たちは大変だったと思いますが、消費者としては「いいもの」をたくさん世に出してくれたことに感謝しています。
iMac、iPadなど私の机の周りはアップル製品がずいぶんと増えました。
投稿: 岩崎 | 2011年11月17日 (木) 23時16分
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
投稿: 株の買い方 | 2011年12月19日 (月) 13時51分