定年後 年金前 の空白期間(その3)
皆既月食を写真に撮りました。
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さて日経ラジオで放送している『集まれ!ほっとエイジ』。
今日(12月10日)で第11回目です。
今日は、「定年後 年金前 の空白期間」の第3回。
若い人たちの中には公的年金には「頼れない」、あるいは「頼らない」という人も少なくありません。
しかし、もしわれわれが例えば100歳まで生きたとして、このときの生活費はどうするのでしょう。
100歳あるいは105歳まで生きるとの前提で、しっかり預金をためている人はそんなに多くありません。
何とかなるさと思われるかもしれませんが、その方々の生活費は誰かが払わなければなりません。
公的年金とは、「不幸にして早く死んでいってしまう人が、長生きしていく人の生活を支える仕組み」です。
社会全体として「支えあう」という仕組みなのです。
われわれは公的年金には「頼れない」のではなくて「頼らざるをえない」のです。
といっても政府が言う「100年安心プラン」などというキャッチフレーズをそのまま鵜呑みにしてはいけません。
年金制度が現在抱える問題点を直視して、われわれ一人ひとりが現実に即したライフプランを考えていく必要があります。
喫緊の課題としては、年金の支給開始がだんだんと遅くなっていき、退職後も年金が払われないという「空白期間」の問題が挙げられます。
これも政府に言わせれば「高齢者雇用安定法」を改正したので、企業は年金が支給開始となる年まで雇用を確保してくれます、安心です、といったことになります。
しかし残念ながら現実はそんなには甘くはありません。
番組ではこの空白期間について出来るだけ分かりやすく説明しました。
聞き逃された方は今からでもポッドキャストで聴くことができます。
『こちら(日経ラジオ)』のサイトをクリックすると出てくる『岩崎日出俊の生涯現役!を「聴く」』のボタンを押してください。
iTunes でも聞けます(無料です)。『こちら』です。
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コメント
いつも楽しく読ませていただいております。
月食の写真も非常に美しいですね。
実は早稲田大学院会計研究科の蘇霞(スー シャー)さんという方から月食の光景を読んだ7言絶句の漢詩をいただきました。
下記に漢詩とその意味を記載しました。
銀盤漸鈎彩雲追[1]
繁星閃現幕色黒[2]
天狗呑月嫦娥涙[3]
無限暇想古今誰[4]
[1]「銀盤」:銀色のお皿。満月のこと。「漸」:ようやく。「鈎」:弦月のこと。「彩雲追」:著名な広東音楽の曲名「彩雲追雲」から由来。雲はお月様を追いかけるという意味。銀色の満月からようやく弦月に変わりつつ、綺麗な雲はお月様を追いかけている。
[2]「繁星」:数多くの星。「閃現」:現れてきらきらする。曹操の「短歌行」の中、「月明星稀(月明らかに星稀にして)、烏鵲南飛(烏鵲南に飛ぶ)」という句がある。確かに満月の時、星が稀で、弦月になりつつ、星が多く現れ、きらきらしていて、とても幻想的である。「幕色黒」:お月が完全に隠れた瞬間、天が莫大な幕のように真っ黒になった様子。
[3]「天狗呑月」:月食の発生理由はお月様が玉皇大帝(天の最高主宰者)の甥二郎神(目が三つあり、いつも「天狗」という神通がある犬を連れる神様。)の天狗に一時に食われてしまうという中国の神話。「嫦娥」:お月の宮殿に住んでいる綺麗な女神の名前。お月様は天狗に食われ、お月の宮殿が真っ黒になり、嫦娥が涙を流すこと。
[4]「暇想」:幻想。「無限暇想古今誰」:無限な幻想を浮かぶ古今の人は誰だろうか。
自然のドラマを見てこのような漢詩や歌が詠めたらと思いました。
現代においては写真がその代役を務めているのでしょうか。
投稿: 渡辺 久夫 | 2011年12月13日 (火) 18時07分
渡辺様
天狗呑月嫦娥涙など、意味が奥深く、神話のストーリーも面白いですね。
隣の国といっても我々が知らないことが本当にたくさんあることに驚かされます。
投稿: 岩崎 | 2011年12月13日 (火) 20時55分