正月休みの読書
12月の忘年会。
「正月休みをどう過ごす?」といった話題も出ました。
忘年会仲間で比較的多かった答えが、読書。
ということで、最近(ここ1~2か月の間に)私が読んだ本の簡単な感想を書いてみます。特にお勧めという観点で書いていませんので、辛口の感想もあるかと思います。
著者の牧野さんには勉啓塾に12月講師で来てもらいました。
この本は住宅購入を考えている人にお勧め。
牧野さんの本では以前に『なぜ、町の不動産屋はつぶれないのか』を読んだことがありますが、私としては、以前の『なぜ、町の・・』よりも、こちらの『・・新築マンション・・』の方が面白かったです。
著者の頭の良さが感じられる本です。序章として「はじめて届けた保険金」の描写から書き始めるなど心憎い演出。構成の妙。同じ物書きとして参考になりました。
しかし生命保険が良く分かっていない人には、養老保険などの用語が丁寧な解説なしにいきなり出てくるので、この本でも難しすぎると思います。
金融闘論の公開収録前日に当日の準備の目的で読みました。一般の人向けの本ではありません。この本を読んで、「バーゼル規制上、貸出を行うと銀行は自己資本の積み上げを要求される。だから銀行が集めた資金は民間の企業への貸出に回らず、国債購入に向かってしまうのでは・・」とふと疑問に思いました。
上記の疑問もあってこの本を読みました。著者の山崎さんも同じ疑問を持っているようです。ところで、この本の帯には『民主党の経済ブレーン』と著者が紹介されていました。
そして思い出しました。著者の主張する高速道路無料化はどうなったのでしょう?たしか著者は自民党政権時代の民主党シャドーキャビネット(影の内閣)の国土交通大臣だったのではないかと思いますが・・
アマゾンの商品紹介や本書38頁にある「(福島原発事故の真犯人たちは今も)酒池肉林の世界でほくそ笑む」はやや書きすぎだと思います。
ただ650兆円とは言いませんが、すこしでも吐き出して欲しいと思います。
話は少しそれますが、28日の日経新聞で武藤さん(財務事務次官、日銀副総裁など歴任)が「消費税を16%にすれば、社会保障費を賄える」と言っていましたが、これは2015年の社会保障費40兆円のことだと思います。
2050年には65歳以上が国民の40%を超える。
その時、消費税率がいくらにならないと社会保障を賄う上で足りないのか、日経の滝田編集委員による武藤さんへのインタビュー記事がこの辺をあやふやなままにしているのが気になりました。
文章の専門家が書いただけあってひじょうに読みやすいです。
冒頭の章。空港の手荷物検査を札束を入れたまま通り抜ける人をルポライター的に追ったのが面白い・・
もっともそんなにまで苦労して円を海外に持ち出す必要があるのかと思わざるをえません。
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