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2011年12月 6日 (火)

イタリア国債の価格

ちょっとした頭の体操です。

『10年物のイタリア国債(残存期間も10年とします)の金利(クーポン)が3%であると仮定します。

これが価格100で取引されていました。

すると、突如、金融危機が起きて、この国債の価格が急落。

利回りが7.5%となりました。

このとき国債の価格は当初の100から幾らになったのでしょう。

単純化のため、(1)国債の金利は年1回払われるものと仮定、(2)金利の期間構造はフラットであると仮定します』

この国債から得られる毎年の金利収入は

100 × 3% = 3

よって、利回りが7.5%となったときの、この国債の価格は

価格=[3/(1.075)^1] + [3/(1.075)^2] + [3/(1.075)^3] + [3/(1.075)^4]+[3/(1.075)^5] + [3/(1.075)^6]+[3/(1.075)^7] + [3/(1.075)^8]+[3/(1.075)^9] + [(100+3)/(1.075)^10]

(注)^は乗数を示します。

以上により、価格を求めると 69.11。

ということで、100 が 69.11まで下落します。

この辺はエクセルでもっと簡単に展開させて求めることができます(下記は画像)。

Bond1_3

エクセル・ファイルは下記をどうぞ。

「bond_valuation.xlsx」をダウンロード

いずれにせよ3%が7.5%になるということは、100が69になることです。

これを保有している金融機関やファンド、投資信託にとっては厳しい状況になります。

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