起業に年齢は関係無い?
2012年最初の『集まれ!ほっとエイジ』(毎週土曜日、夜9時、日経ラジオ)は、1月7日に放送されました。
今回の私のコーナー(夜9:45~10:00)のタイトルは「起業に年齢は関係無い?」。
この番組は毎回プロデューサーの相川浩之さんとアナウンサーの大宮杜喜子さんが質問して、それに私が答えていくという形で進められていきます。
7日の放送では、冒頭相川さんから次のような話がありました。
『大前研一さんは著書のなかで、「起業家として成功した人は例外なく20歳代、おそくとも30歳代には決断し、決行している」と書いている。
25年間も会社に飼いならされている人、すなわち50代、60代になっても会社に残っているような人はそもそも起業に向いていないとのことだ。
これに対して、先週岩崎さんは「そんなことはない」と反論していたことが印象に残った』
私は、たとえ長い間、同じ会社でサラリーマンとして勤務してきた人であっても、それだけで「起業に向いていない」とは言えないと思います。
要は、会社の中で自分が主体的に行動してきたかどうか、です。
若いときに起業するのも一つの生き方ですが、一方、大きな組織の一員でなければ出来ない仕事もあります。
たとえばオーストラリアの天然ガスを液化して日本にもってくるといったことは、商社などに勤務して初めて可能になることです。
20代、30代には「起業して小さな会社を経営する」よりも、社会的にもインパクトのある大きな仕事をしたいという人も多いと思います。
そういった大きな仕事をしてきた人たちが、定年後は人生の第2ステージとして、今度は自分で会社を興して、自分でやりたいことを行うといった道もあると思います。
農業で一毛作、二毛作といった言葉がありますが、私は人生やキャリアにも「二毛作」的な側面があっていいと思います。
アメリカでもアップルのスティーブ・ジョブズやマイクロソフトのビル・ゲイツのように若くして起業する人たちもいますが、一方で50代以降に起業する人たちもたくさんいます。
マクドナルド・ハンバーガーの世界的なチェーン店網を起業したのは、レイモンド・クロックというアメリカ人です。彼が52歳のときです。
ミルクシェイク用のミキサーのセールマンであったクロックはカリフォルニア州の「あるレストラン」から8台ものミキサーの注文を受けます。
8台ものミキサーの注文をいっぺんに受けたクロックは「どんなレストランなのだろう」と思って実際に行ってみました。
すると、このレストランはメニューを何種類かのハンバーガーとポテトフライと飲み物のみに絞り込んでいたのです。
このレストランは、ディック・マクドナルドと、マック・マクドナルドという兄弟が経営していました。
52歳のクロックはマクドナルド兄弟に、「ぜひ一緒にこの店をアメリカ中に展開しよう」と説得します。
そしてクロックはマクドナルドという会社を作り、会社を設立してから5年後、この会社がマクドナルド兄弟から「兄弟が発明したシステムを全米にフランチャイズ展開する権利」を買い取ります。
一方、カーネル・サンダースが自分のレストランでフライド・チキンを提供しはじめ、いまのレシピを完成させたのが、39歳の時。
しかしこの後、彼は店を手放さざるをえなくなる状況に追い込まれます。
新しいハイウェイが出来て、クルマの流れが変わり、客が来なくなってしまったのです。
このとき彼は65歳。
ちょうど今の日本では年金がフルに支給される年です。
65歳にして店を手放すことになったサンダースは、店は失ったけれども「フライド・チキンの調理法」という目に見えない「資産」を持っていることに気が付きます。
そこで彼は一念発起。
「フライド・チキンの調理法」を教える代わりに売れたチキン1羽につき5セントを受けるというフランチャイズビジネスを始めます。
車で全米各地を回りながら粘り強くフランチャイズを開拓していき、73才の時にはチェーンは600店を超えるに至りました・・・。
7日の放送を聞き逃された方は今からでも iTunes で聞くことができます(無料です)。『こちら』です。
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