ほんとうに定年後にラーメン屋を始めますか
定年後にラーメン屋を始めたい、あるいはコーヒーショップをやりたいという方がたくさんいます。
私の高校時代の同級生のK君は、定年というわけではないのですが、2~3年前、コーヒーショップを都内で始めました。
ということで、本日の『集まれ!ほっとエイジ』(毎週土曜日、夜9時、日経ラジオ)では、「定年後にラーメン屋を始めると失敗する(その2)」と題して、具体的な起業の例を考えてみました。
最初に「いったい幾らくらいの資金が必要か」という問題にぶつかります。
たとえば小さなラーメン屋を始める場合、カウンター席が10席で、テーブル席が全くないといったところでも、10坪、33平方メートルくらいのスペースは必要です。
場所にもよりますが、家賃は月に15万円~40万円くらいのレンジに収まるとしましょう。
問題はこれを借りる場合、家賃の10倍から場合によっては15倍もの敷金・保証金が必要になることです。 商業用不動産を借りて事業をするのは、住宅用不動産を借りるのとは訳が違うのです。
次に、店の内装や厨房設備にお金が必要になってきます。
とくにラーメン屋さんの場合には、厨房関連の工事費、設備費がかさみます。
もともとラーメン屋さんをやっていた店が廃業した後を居抜きで借りるのであれば、前の事業者の設備を使えますが、 そうでない場合、
内装関連の工事費だけで、400万円前後、
さらに厨房設備関連の工事で200万円前後、
これに厨房器具・空調設備などを加えると追加で100万円~200万円。
要は最低でも900万円前後の費用が掛かります。
場合によって、2000万円近くかかってしまったという人も少なくありません。
つまり退職金をまるまる使ってしまうことになりかねません。
それで仮に10席の店をオープンしたとして、これが5回転すると仮定します。
つまり1日のうちに1席に客が5人つく、こう想定すると、1日50人の客が入ることになります。
ラーメン1杯650円、トッピングや飲み物も注文する客もいるので、平均の客単価が750円とすると、1日の売上げが3万7500円です。
材料費が35%として、材料費控除後の収入が、1日2万4000円。
月額にして、72万円です。
ここから家賃と水道光熱費、広告宣伝費、などを払っていきます。
その残りがラーメン屋さんを始める人と奥さんの人件費ということになります。
数字を並べていくと結構厳しいことがお分かり頂けると思います。
ポイントは2つです。 現役時代に外食産業に従事していた人は別にして、そうでない人は、ラーメン屋さんやコーヒーショップは、「知らない分野」です。
お客さんとして「知見」があることと、実際に事業者としての「知見」があることとは、違います。
ただでさえ起業にはリスクが伴います。
「知らない分野」で起業すれば、失敗するリスクがぐんと増します。
もう1つのポイントは、ラーメン屋さんやコーヒーショップを始める場合、開業に際しての資金負担が大きいということです。
退職金を使ってしまって、失敗すれば、あとが無くなってしまいます。
起業の際はできれば資金負担があまり必要ない分野での起業を選びたいところです。
ただ、それでもラーメン屋さんを始める人が多いのが実情です。
実は、全国で1年間に新規開業するラーメン屋は4000店と言われています。
一方でそれと同じ数の店が毎年閉店しているとも言われています。
番組では、「それでもラーメン屋さんを」と考える人にとって、参考になる点を2~3、ご紹介しました。
ラーメン「トライアウト」などのコンテストの話。そして「らーめん塾」や「ラーメン学校」などの学校の話です。
詳しくはぜひ番組をお聞きになってください。定年後に起業を考える方にとって参考になると思います。
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なお iTunes でも聞けます(無料です)。
『こちら』です。
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