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2012年6月16日 (土)

スペイン国債

スペインのマラガから始まって、トレモリーノス、フエンヒロラ、マルベーリャへと続くコスタ・デル・ソル一帯は一年中、穏やかな気候で風光明媚なところ。

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私が高校時代にAFS留学で1年間お世話になったアルフォルドさんご夫妻はコスタ・デル・ソルの中でも特にマルベーリャが気に入って、晩年は一年の半分をここで過ごすという生活を続けていました。

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(写真は2枚ともマルベーリャのThe Villa Padierna Palace Hotel)

実際この地があまりに気に入ったので「家を買ってしまった」という米国人やドイツ人、イギリス人などが多くいると聞きます。

こういったことが原因の一つになったのかどうかは知りませんが、スペインの不動産はリーマンショック前まではかなりのピッチで価格を上げてきていました。

そしてそこへリーマンショックが襲い、不動産に融資していた銀行が傷つきました。

つまりスペインの問題はギリシャと違って不動産バブルの崩壊が主因だと言われてきています。

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いずれにせよスペイン国債の10年もの利回りは7%のレベルにまで上昇(下図はクリックすると大きくなります)。

Chart_spain_10yr_since_1998_4

なお日経新聞などでは利回りが7%になると危険水域と書かれていますが、これは米、独、日といった国の国債利回りに比較して5%以上も差があると危険水域(あるいは国債価格が急落して利回りが7%になると危険水域)、という意味です。

単純に7%を超えるだけでは、6月3日のブログ記事でご紹介したように、安全とされる米国債でも何度も経験してきています。

10_year_yield_since_1871_2

ところで日本国債の10年ものの利回りを1998年以降プロットしたものが下図(クリックすると大きくなります)。

Chart_jgb_3

なお上のスペイン国債の利回り推移や日本国債の利回り推移は『こちら』のサイトから取ったもの。このサイトは期間を自由に設定してグラフを描いてくれる便利なサイトです。

日本国債についても1987年以降をグラフ化すると下図のようになります。

日本がバブルのピークの頃は金利が高く利回りは7%どころか8%を超えていました。

Chart_3

最後に一言。

先進国債券に投資するという投資信託を持っている方は、あなたの投信がスペイン国債を持っているかどうかチェックしてみることをお勧めします。

スペイン国債の利回りの上昇=国債の価格の下落

⇒ 投信の基準価額下落

です(詳しくは『こちら』を参照)。

これを機会にあなたが持っている投信はどの国の国債を持っているのか、きちんと調べておくことをお勧めします。

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