戦後史の正体
一昨日は書店について書きました。
私がよく行く書店で現在店頭で大きく平積みされている本がこれ。
アマゾンを覘くと52件ものレビューが寄せられており、しかも評価が2分されている(星5つの人と星1つの人)のが特徴です(『こちら』)。
本書に書いてあることが本当かどうか、それは読者一人ひとりの判断に委ねられるのでしょう。
しかし明らかなことが一つだけあります。
それはアメリカは当然自国の国益を優先させて諸政策を進めてきていること。
この点を理解すれば、本書に書いてあることの多くは、「えっ、まさか・・」ではなくて、「さもありなん」と理解できるかもしれません。
その昔、私がまだ20代の頃ですので、30年以上前のことですが、プリンストン大学の院生と会ったことがあります。
「卒業後はCIAに行きたい」と彼が涼しい顔をして語るのを聞き、それこそ当時は「えっ、まさか・・」と驚いたのが思い起こされます。
CIAなんて、私にとってそれまではスパイ映画の世界であり、あまり現実感がありませんでした。
しかしアメリカの国益を思う人にとっては進路として当然あり得る選択肢なのでしょう。
余談ですが自民党政権下で大臣を務めたことのあるAさんと内輪の会合で食事をご一緒した時、彼が冗談交じりに次のように嘆いていたことが思い出されます。
「アメリカに嫌われるような政策を進めようとすると、どういうわけかネガティブなキャンペーンがどこからともなく出てきて、最悪の場合は選挙に落選してしまう」
ところで舞台は日本ではありませんが、CIAの諜報員の実際の活動(とその顛末)を描いた作品としては、 「Fair Game: How a Top CIA Agent Was Betrayed by Her Own Government」という本があります。
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