25周年
アメリカでは25という数字が日本以上に幅をきかせているように思います。
100の4分の1ということで重んじられるのでしょうか。
クォーターという独立した単語もあります。
硬貨も25セントが10セント以上に良く使われているように思います。
(日本だと10円の次は25円硬貨ではなくて、いきなり50円になってしまいますが・・)
大学の同窓会でも(スタンフォードのビジネススクールの場合)、一番重要視されるのが卒業後25周年の同窓会です。
さて昨日10月19日はかつて米国で起きたブラックマンデーのちょうど25周年にあたりました。
25年前の1987年10月19日、米ダウ平均株価は22.6%も下落しました。
22.6%というのは、今の日経平均に置き換えると一気に6000円台にまで下落してしまうことを意味します。
つまり 昨日ようやく 9,002円になった日経平均が、6,967円にまで下落してしまうということです。
こういった大暴落に比較すれば、25年目にあたる昨日のニューヨーク市場の下落は大したことがないと言えるのかもしれません。
しかしダウ平均株価は205ドル下落(下落率1.52%)し、ここ4か月間で最大の下落幅を記録しました(『こちら』)。
理由は期待外れの企業業績です。
すでに10月3日のこのブログ(『こちら』)で、
米国では「10月9日のアルコアを皮切りに、これから先、企業による第3四半期業績発表が相次」ぐが、この内容は期待できない、
「各社の3rd QTR 利益は平均すると対前年比▼2%程度落ち込むのではないか」
との予測をご紹介していましたが、はからずもこの予想通りの結果になりつつあります。
昨日の米国市場の下落を牽引したのはマクドナルド、GE、マイクロソフトの3社。
マクドナルドについて見てみましょう。
昨日発表となった数字は『こちら』 。
ドル高ユーロ安などの影響を受け、会社の売り上げの3分の2以上を占める海外部門がドルベースでは冴えない結果に終わってしまったとのこと。
全社ベースの第3四半期売上(3カ月)は、対前年比では 7,166→7,152(単位:百万ドル)と微減(▲0.2%)。
しかし Operating Incomeになると(コスト高が影響し)減少率は▲4.5%となります。
市場が予想していた1.48ドルのEPS(Earning Per Share;1株当たり利益)に対して、1.43ドルだった(▲3.4%)ものですから、株価は▲4.46%も下落しました。
会社としては、約1ヶ月前の9月20日の役員会で約10%の増配決議(これから先、四半期あたり0.77ドル/株になる)を行ったばかりなので、今後についてはそれなりの見通しを持っているのでしょう。
しかし市場の期待に沿う結果をこれから先、上げることが出来るのかどうか、次回の発表日は11月8日。
このときに10月の売り上げの数字が発表されます。
ところでマクドナルドの昨日の発表を読んでいると、下記のような文章に出くわします。
「アジア・太平洋・中近東・アフリカの地域では、Operating Income は3%増加した。日本や他のマーケットが引き続き弱く、そのことによって、中国・オーストラリアの好調な数字が一部打ち消された形となった」
日本だと頑張っている印象のマックですが、米国本社からすると、もっと頑張ってほしい、ということなのでしょう。
最近の米市場ではアップルの下落も目を引きます。
株価は9月21日につけた705.07ドル(取引時間内の高値)から、約1ヶ月で▲13.5%下落して、609.84ドルになりました。
市場が心配しているのは、Foxconn の中国工場での労働問題(『こちら』)。
アップルの決算は来週木曜日(25日)に発表になりますが、それ以前にすでに通信キャリアの第3四半期決算が発表になっています。
たとえば18日に発表になったVerion の決算(『こちら』)によれば、Verizonは65万台のiPhone5しか売ることが出来なかった(『こちら』)が、これは供給不足によるとの見方が支配的です(『こちら』)。
Jefferies(『こちら』)の Peter Misek によれば、結局のところ iPhone5 は当期は5百万台くらいしか売れなかったのではないかとの見通しです(従来の彼の予想は8~10百万台;『こちら』)。
そう言えば9月に予約(『こちら』)した私のiPhone5 もまだ届きません。
一昨日 auショップに電話したら、販売員の方が「あくまでも個人的な予測ですが27日か来月3日頃。おそらく来月でしょう」とのこと。
アップルの今年度決算は9月29日までの53週です(『こちら』)ので、私が予約したiPhone5が売り上げとして計上されるのは、アップルの来年度決算ということになります。
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