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2012年11月28日 (水)

プレゼン資料

3連休の先週末は今度の日曜日(12月2日)の大阪講演で使うプレゼン資料を作っていました。

パワーポイント・スライドが全部で83枚。

このうち3枚ほどを以下に載せてみましょう。

いずれもアップル株に関するもの。

なお3枚とも画像の上でクリックするとかなりサイズが大きくなります。

App1_3

App2

App3

真ん中のスライドにあるリバランスについて説明しておきます。

アップルの時価総額はナスダック全体の時価総額の12~13%を占めます。

ナスダックの上位100社からなるNasdaq-100 というインデックスがありますが、このベースではアップルが全体の時価総額の約2割を占めます。

こうしたことからアップルの株価が米国市場(とくにナスダック市場)に及ぼす影響はきわめて大きいのです。

ところで、機関投資家や投資信託、ヘッジファンドなどは、一定の運用方針のもとに個人投資家、企業、年金などから資金を集めています。

「われわれは安全な運用を心掛けています。したがって我々の運用方針は次の通り。すなわち株式は全体の5割まで。ナスダック銘柄は全株式ポートフォリオの15%までです」

「単一銘柄は最大でも全ポートフォリオの5%以下におさえます」

ファンドの性格によって様々ですが、仮に上記のような運用方針に従ってファンドが運用を開始したとします。

1月に409ドルだったアップルの株は9月には705ドルになりました。

「大変だ。1月には2600ドルだったナスダックが、9月には3100ドルだ。このままでは、ナスダック銘柄は全株式の15%までと決めた‘方針’を破ってしまう」

「大変だ。単一銘柄は最大でも全ポートフォリオの5%以下にすると決めていたが、アップルが大幅に上がったため、5%を超えてしまう。11月末の年度決算までに売っておかないと・・」

といったように、投資配分比率の調整を目的とした売りや買いが出てきます。

これをリバランスというのです。

今年度のアップルの場合、リバランスはほとんどのケースで、「アップル株の売却」となって現れるはずです。

年度決算を終えて、翌年度に入り、運用方針の改定が行われるとか、あるいは新たなファンドが設定されたりすると、アップル株は買われることが多くなります。

てっとり早くナスダックやNasdaq-100 を動かすには、機関投資家やファンドは、「まずはアップルを売買する」といった行動に出ることが少なくありません。

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2012年11月25日 (日)

iPhone 5 での通話が途切れる

iPhone 5 を使い始めて約4週間。

仕事で使っていて困ったのは、通話が途中で途切れてしまうことがよくあることです。

          Iphone_5_v

調べてみると『こちら』のサイトを発見しました。

続きを読む "iPhone 5 での通話が途切れる"

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2012年11月22日 (木)

古代エジプト美術館創設

日本初の古代エジプト専門美術館が今から3年前に設立されました。

その名もずばり「古代エジプト美術館」と言います。

  Egypt2_2

この美術館は、日本最大の古代エジプト遺物コレクションを所蔵するとのことで、知る人ぞ知るの美術館。

「質量ともに日本を代表する古代エジプトコレクション」(近藤二郎 早稲田大学エジプト学研究所所長)と、内外から高い評価を受けています。

しかもこの美術館は軽井沢や箱根にあるのではありません。

なんと渋谷の雑踏のなかの商業ビルの8階にあります。

まさか、こんな場所に、古代エジプト美術館が・・・といった場所にあるのです。

驚くのはそれだけではありません。

この美術館を創設したのは個人の方で、なんと現役のサラリーマン。

野村證券株式会社、金融市場調査部、マネージング・ディレクターの菊川匡さんです。

いったいどうやって個人の方が(しかも現役のサラリーマンが)日本最大の古代エジプト遺物コレクションを所蔵するという美術館を創設することが出来たのか・・・

ということで、昨晩の勉啓塾(『こちら』)では、ご当人の菊川匡さんをお招きしてお話を聞きました。

それにしても、菊川さん、バリバリの現役証券マンであるだけでなく、研究者としても活躍しており、現在東京理科大学総合化学専攻博士後期課程在学中。

古代ガラスの分析を中心に研究を行っているとのこと。

そして、①証券マン、②研究者に加えて、3つ目の活動分野が、③古代エジプト美術の収集、美術館の設立、運営。

すでに1000点を超える日本最大の古代エジプトコレクションを集めたとのことで、

コレクションの展覧会「古代エジプトへの扉」を2004年岡山市立オリエント美術館、

2005年横浜ユーラシア文化館にて開催。

そして2009年7月渋谷に日本初の古代エジプト専門美術館であり、本物を使ったテーマパーク「古代エジプト美術館」を設立。

当然この美術館のオーナーでもあります。

まぁ、これだけでも驚きで興味深いのですが、講演ではこのほかにも面白い話が次から次へと飛び出しました。

ミイラを日本に運ぶ時、どうしたか?

航空貨物として取扱い可能だったのかどうか。

また日本の国内を運ぶとき日本の運送会社は引き受けてくれたのかどうか、などなど・・・。

美術館はJR渋谷駅ハチ公口より徒歩5分のところにあります(『こちら』)。

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2012年11月19日 (月)

失意のどん底にある者はやがてよみがえり、得意の絶頂にある者はやがて落ちる (ホラティウス『詩論』)

投資家ウォーレン・バフェットが師と仰いだベンジャミン・グレアム。

彼の著書 『証券分析』 (デビッド・L・ドッドとの共著)の第1版(1934年版)の最初に出てくる言葉が、

ホラティウス『詩論』のこの言葉です(日本語翻訳は 関本博英、増沢和美の両氏)。

『失意のどん底にある者はやがてよみがえり、得意の絶頂にある者はやがて落ちる』

                           Horatius    

                      (ホラティウス; BC 65年~BC 8年)   

英語の原文ですと、

Many shall be restored that now are fallen and many shall fall that now are in honor.

- Horace, Ars Poetica

となっていて、日本語訳の方が頭に残ります。

脱線しますが、「ホラティウスは本当にこの言葉を言ったのか」という質問がかつて米国版Yahoo! Answers に載りました(『こちら』)。

答えは Yes で、 'Ars Poetica' of 'Epistle to the Pisos' の Line 70 に

Multa renascentur quae iam cecidere, cadentque quae nunc sunt in honore vocabula 

とあるとか・・・。

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               Security_analysis

グレアムは上記の本の中で次のように述べています。

「株式市場は短期的には人気投票のように振る舞うが、長期的には体重計のように本質的なところに落ち着く

in the short term, the stock market behaves like a voting machine, but in the long term it acts like a weighing machine 」

経済学者のケインズもまた株式投資には美人投票の要素があるとの言葉を残しています(『こちら』)。

たとえ彼らの教えを頭で理解しても、現実の世界では、株式の本源的な価値を見抜く力を磨くことが必要になってきます。

さらに、短期的な人気投票の結果が是正されるのを待てるか、人気投票の結果に惑わされないかということも、投資の世界では重要になってきます。

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グレアムはこのほかにも含蓄ある多くの言葉を残しています(英語のままですみません)。

  • The investor's chief problem - and even his worst enemy - is likely to be himself.

  • Most businesses change in character and quality over the years, sometimes for the better, perhaps more often for the worse. The investor need not watch his companies' performance like a hawk; but he should give it a good, hard look from time to time.

  • Basically, price fluctuations have only one significant meaning for the true investor. They provide him with an opportunity to buy wisely when prices fall sharply and to sell wisely when they advance a great deal. At other times he will do better if he forgets about the stock market and pays attention to his dividend returns and to the operating results of his companies.

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2012年11月18日 (日)

GIS

先週金曜日のデジコンサロン(『こちら』)は、GISについて。

GISとは、地理情報システム(Geographic Information System)のこと(『こちら』)。

週刊ダイヤモンドの 『こちら』 の記事にあるように最近地図が注目されています。

(まぁ、アップル iPhone5の独自地図がひどいことも、地図が注目されるようになった一因になっているのですが・・・)

     週刊 ダイヤモンド 2012年 11/17号 [雑誌]

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『週刊ダイヤモンドのこの地図特集号にはGISの言葉さえ出てきません・・・』

ゲストスピーカーの鈴木さん(『こちら』)はこんな語り口からGISについて話し始めました。

詳しい説明は 『こちら』 やESRI(『こちら』) もしくはESRI Japan (『こちら』)のウェブサイトなどに譲りますが、鈴木さんのプレゼンで紹介された下記のサイトも興味深かったです。

・米国連邦政府の Geospatial Platform(『こちら』

・商用空間情報プラットフォーム(『こちら』);ショートビデオを視聴できます

そのほかEMT(Emergency Mapping Team)については 『こちら』 。

オープンストリートマップについては『こちら』をどうぞ。

なお金曜日のデジコンサロンでは、ランドサット(『こちら』)やデジタルグローブ(『こちら』)が保有するクイックバード(『こちら』)など衛星の話もいろいろと出てきました。

週刊ダイヤモンドの記事には「地図を制する者が世界を制する」とありますが、軍事から始まって、災害時の状況認識・対応、そして商用などの各分野でGISが活躍しています。

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2012年11月17日 (土)

オホーツクの味

北海道、網走出身のN社長に見事なタラバガニをお送り頂きました。

あまりに立派なので思わず写真に収めてしまいました。

Crab_4

     (写真の後ろは一緒に送られてきた毛蟹)

現地のアサイチ佐藤鮮魚店(電話:0152-43-2495)から直接送られてきたもの。

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2012年11月15日 (木)

リミッターを外せ

日本で製造販売されている自動車には、リミッターが設定されていると言います(詳しくは『こちら』)。

クルマがある速度に達した場合、指定速度以下となるまで、エンジン出力を抑えてしまうのです(ただし、最近は規制緩和によりフルスケールメーターも増えているらしい;『こちら』)。

これは自動車の話ですが、人間も自分の行動にリミッターを設定してしまうことが往々にしてあります。

どうせ駄目だろうと、やる前から諦めてしまう、あるいは本気でやらないということを我々は無意識のうちにやってしまいがちです。

前回のブログ記事で紹介した山中教授の本が痛快であり、読む人を惹きつけて已まないのは、教授が完全にリミッターを外してしまっているからです。

                           山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた

教授自身こう書いています。

『「こんなん絶対無理」と思われることが1年後には実現し、さらに1年経つと「以前はなんでできないと思ったのかわからない」となる』 本書99頁)

1998年。

当時35歳であった山中さんは、雑誌に掲載される求人広告を見ては応募する、そしてコネもないので不採用になるということを繰り返していました。

「今回も駄目だろう」と思って、ダメ元で応募したのが奈良先端科学技術大学院大学。

ここの採用面接で「ノックアウトマウスを作れますか」と聞かれ、山中さんは自信がないにもかかわらず、はったりをきかせ、後は野となれ山となれの思いで、「できます。すぐできます」と答えます。

そして採用されてしまいます。

といっても、新任の先生のもとに研究生が入ってくるとは限りません。

奈良先端大では、研究室を選ぶ権利は学生にあり、新入生120名を20ほどの研究室が奪い合うという構図になっていました。

2000年4月、新入生争奪戦が始まると、山中さんは新入生を前に「iPS細胞をつくる」とぶち上げます。

このとき山中さん(当時の肩書は助教授)は37歳。

当時の山中助教授の見立ては、これを成功させるには 20年か30年、あるいはもっと長い時間を要するかもしれないというものでした。

しかし新入生争奪戦のプレゼンでは、そうしたネガティブなことは一切言わずに、もしこれが実現できればどんなに素晴らしいかということだけを話したと言います。

その結果、3人の大学院生が入ってきます。

そしてその3人の研究者と山中さんとが一緒になってiPS細胞を作り出そうと努力に努力を重ねていくのですが、

なんと山中さんたちはたった6年でiPS細胞をつくってしまうのです。

つまりiPS細胞作製成功は山中教授が43歳の時です。

私は本書を読むまで、この人類史有数の偉業が着手以来たった6年で達成されたとは知りませんでした。

しかもiPS細胞を作り出す上で、大きな力となった3人の研究者のうちの1人、高橋さんは工学部出身。

研究開始から4年後、iPS細胞作製成功の2年前にあたる2004年。

この段階で山中教授たちは、ES細胞にとって特に大切な遺伝子をなんとか24個にまで絞り込んでいました。

24個に絞った遺伝子の中に、初期化に必要な遺伝子があるかもしれない、しかしそれをどうやって見つけるか。

このとき高橋さんは驚くべき提案をします。

『「まあ、先生、とりあえず24個いっぺんに入れてみますから」』本書 114頁)

山中教授いわく

『工学部出身の高橋君はふつうの生物学研究者にはできない発想ができたのだと思います。

実際に24個すべて入れたところ、なんとES細胞に似たものができました』本書 114頁) 

24個の中に初期化因子があることは間違いない。

しかし1個だけでないことも明らか。

24個から2個、24個から3個と選ぶ組み合わせは膨大なもので、ぜんぶ実験できない。

『そう考えあぐねていたところ、またしても高橋君が驚くべき提案をしてくれたのです。

「そんなに考えないで、1個ずつ除いていったらええんやないですか」

これを聞いたとき、「ほんまはこいつ賢いんちゃうか」と思いました』本書 114-115頁)。

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「こんなん絶対無理」と自分で自分にリミッターを設定してしまってはいけない。

山中教授のこの本はそう我々に伝えています。

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2012年11月13日 (火)

iPS細胞

昨晩は日経CNBC『日経ヴェリタストーク』に出演しました。

今回の特集は日本の先端医療について。

日経ヴェリタス 2012年11月11日号

再放送は本日0:00~、17:45~、19:00~の3回です。

ところで、iPS細胞について何冊か本を読みましたが、一番お勧めできる本は山中伸弥教授の

『山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた』山中伸弥、緑慎也共著)。

山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた

本当によく分かっている人は、わかりやすく本を書けると言いますが、本書はその典型例。

何冊か読んだうちで、一番わかりやすかったです。

しかも山中先生の人生観を行間に感じ取ることができて、とても良い本でした。

お勧めです。

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2012年11月12日 (月)

下げ止まりか?

先週の米国株は、水曜、木曜と2日続けて大きく下落しました。

Chart forDow Jones Industrial Average (^DJI)

上図は先週1週間の動きです。

米国株は今年6月あたりから、QE3 実施 を期待して、9月中旬まで上がり続けてきましたが、

下図(6月から半年間の動き)の通り、それまでの上昇分の約半分を先週の2日間で吐き出してしまいました。

Chart forDow Jones Industrial Average (^DJI)

先週金曜日のダウ平均株価は何とかやっとといった感じでプラス0.03%となり、一応下げ止まった形になってはいます。

しかし本当に下げ止まったのかどうか。

これはまだよく分からず、今週1週間の動きを見る必要があるでしょう。

予想される企業収益との関係で、株価を見てみましょう。

ダウ平均のPER(予想収益ベース)は、先週金曜日の株価で、12.15(『こちら』)。

ちなみに日本の東証一部の平均は予想収益ベースで、14.03(『こちら』)。

ダウの方はまずまずのレベルであり、これ以上の下落余地はあまりないかもしれません。

個別株はどうでしょうか。

先週金曜日はアップルがようやく下げ止まりました(前日比+1.73%)。

今後はどうなるのでしょうか。

Chart forApple Inc. (AAPL)

上図は過去3か月間の動きです。

アップルの場合、やはり当面の一番のポイントは iPhone 5 の供給不足問題。

たまたま先週金曜日、渋谷のビックカメラを覘いたら、

iPhone 5 は、au だと全機種在庫有り、ソフトバンクだと16Gを除き全機種在庫有りでした。

文化村通りのau ショップでも全機種在庫有り。

ただ報道によると米国では供給不足がまだ続いているようです。

そういった中で先週金曜日に株式市場を駆け巡ったニュースが、

Piper Jaffray のアナリスト、Gene Munster が

「今後2~3週間で供給不足問題はほぼ解消するのではないか」

との見方を発表したというもの(『こちら』 および『こちら』)。

であれば、クリスマス商戦には何とか間に合いそうです。

さらに先週金曜日には

China Telecom が iPhone 5 を販売開始することが決まったことが発表されると同時に、

② China Mobile との交渉も2013年初めには妥結するのではないかとのRBCの予測も報じられました。

先週金曜日の株価をベースとすると、アップルのPER(予想収益ベース)は10.99(『こちら』)。

来年度12か月(ending Sept. 2014)をベースとするPERは、9.32(『こちら』)ということで、株価はアップルが生み出す収益に比し、かなり売り込まれています。

もっともアップルが売り込まれているのは、個人投資家などの信用取引(証拠金取引)のためなので、現在のところは、株価は必ずしもファンダメンタルズ要因によって動かないという見方(『こちら』)もあります。

私個人としては、この段階で他の米国株を売却して、アップル株を少し買い増しする(米国株全体の比率は変えない)ことも検討したいと考えています。

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2012年11月11日 (日)

オバマの再選のスピーチ

2008年の勝利演説の4年後であっても、「相変わらず良いことを言っている」と友人に言われて聞いてみました。

   Obama

個人的には以下の下り(青字)が良かったと思います。

翻訳は加藤祐子さんで、gooニュースから拝借しました。翻訳文の全文は『こちら』をどうぞ。

全スピーチのオリジナル(英文)と映像は『こちら』です。

選挙戦というのはくだらないものに見えることがある。ばかばかしく見えることだってある。それは承知しています。そのせいで、政治なんてしょせんエゴのぶつかり合いでしかないとか、特定利益が支配する領域に過ぎないとか、そうやって斜に構える連中に冷笑されてしまう。けれども実際に私たちの集会に来てくれた人たち、高校の体育館でロープに沿って並んだ人たちの話を聞いてもらったら、あるいは自宅を遠く離れた小さな地区の選挙事務所で遅くまで働く人たちを見てくれたら、たぶん違うものを目にすると思います。

そうすれば、働きながら大学に通う若い活動員の決意のほどを聞くでしょう。どの子供も自分と同じように大学に行けるようにしたいという、彼の強い思いを知るでしょう。地元の自動車工場がシフトを増やしたからやっときょうだいが働けるようになったという、若いボランティアに会えば、彼女がどれだけ誇りに思っているかを知るでしょう。彼女はそうやって誇りをもって、一軒一軒を訪ねて歩いたのです。深夜遅くまで電話をかけ続けた軍人の伴侶からは、国を愛する思いの深さを知るでしょう。国のために戦う兵士が決して、帰国してから仕事や住居で苦労しなくて済むように、その人は電話をかけ続けたのです。

だからこそ、私たちはこうしている。政治にはそういう可能性がある。だから選挙は大事なんです。つまらなくなんかない。大きい。大事なんです。人口3億人の国の民主主義というのは、うるさくてごちゃごちゃしていて複雑なものになりがちです。みんな自分の意見を持っているし、誰もが信じる何かを深いところに抱いている。そして大変な時代の最中に、国として大きな決断をする時、感情がかき立てられ、対立がかき立てられるのは当然のことです。この夜が明けても、それは変わらない。変わるべきじゃない。私たちが議論するのは、私たちの自由の印です。自分たちが何かを主張しているまさにその時、遠い国々の人たちは、大事な問題について言い争うチャンスのために戦い、命を賭けている。私たちが今日そうしたように、投票する権利のために命を賭けている。それは決して忘れられない。

私たちの間には色々な違いや対立がある。けれどもほとんどの人は、アメリカの未来はこうなって欲しいという一定の思いを共有しています。

子供たちは、最高の学校と最高の教師がいる国で育って欲しい。技術や発明やイノベーションにおいて、世界のリーダーとしての役割を果たす国であってほしい。それがもたらす良い仕事や新しい事業の恩恵を受けられる、そういう国であって欲しい。

子供たちには、借金の重みに苦しんでいないアメリカで生きて欲しい。不平等のせいで衰退したり、温暖化の進む惑星の破壊にさらされたりしない、そういうアメリカで暮らして欲しい安全な国、世界中で尊敬され憧れられる国を子供たちに残したい。世界最強で最高の軍隊に守られる国を。と同時に、今の戦争の時代を自信をもって乗り越えて、全人類の自由と尊厳が保証される平和を築く側に立つ、そういう国を、子供たちに残したい。

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2012年11月10日 (土)

秋のテレビドラマ

本日の朝日新聞夕刊に掲載された秋のドラマランキング。

放送担当記者5人が採点してランキングを発表しています。

① ゴーイングマイホーム

② 大奥

③ 遅咲きのヒマワリ

といった具合に、7位までが発表されています。

ところが、これが視聴率のランキングとまったく違うところが興味深い、というか、

「なぜ?」

と思ってしまいます。

視聴率のランキングは

① ドクターX (放送3回分の平均視聴率:17.87%)

② PRICELESS (平均:16.97%)

③ 相棒 (平均:16.82%)

(注:詳しくは『こちら』

ドクターX はテレ朝にもかかわらず、上記の朝日新聞のランキングには載ってこず、記事に掲載されている記者座談会でもまったく言及がないというのは、好調ゆえの自信の表れなのか、何なのか・・・

ところで、放送記者さんたちによるランキング2位の大奥は、よしながふみの漫画をテレビドラマ化したもの。

漫画の方は、手塚治虫文化賞マンガ大賞、講談社漫画大賞など各賞を総なめにし、累計発行部数300万部を突破。

    大奥 (第1巻) (JETS COMICS (4301))

将軍・家光の時代、疫病のために男子の人口が激減し、「将軍は女、仕えるのは美男3000人」の“男女逆転大奥”が誕生する…という設定。

ドクターX (注:漫画のブラックジャックを少し連想させます)といい、大奥といい、

いろいろと興味深い作品があり、

今年の秋のテレビドラマは、ここ2年半で

「もっとも充実している」

とは、上記朝日新聞の記者座談会でのある記者の言葉。

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フロリダの結果

2000年の大統領選。

ブッシュとゴアとが争った時、フロリダ票が最後まで確定しませんでした。

今回も今から約1時間半前に配信された毎日新聞ニュース(11月09日 22時11分;最終更新 11月09日 22時34分)では、

「フロリダでもオバマ氏優勢」とあるだけ(『こちら』)。

続きを読む "フロリダの結果"

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2012年11月 8日 (木)

8月2日以来

大統領選の結果、財政の崖(『こちら』)が意識され、さらに欧州問題(①ギリシャ(as usual)、②ドイツ(成長鈍化懸念))も加わりました。

米国株(ダウ)は昨日312ドルも下落。

13,000ドル割れとなりました。

12,000ドル台(引値ベース)は、8月2日以来。

個別株で見ると、金融株はロムニー敗北確定を受け、市場平均(▼2.36%)を上回る大幅な下げ(GS▼6.55%、MS▼8.58%)。

アップルも▼3.83%下げています。

アップルと言えば、昨日Foxconn の Gou会長が、

『 iPhone を生産するのは簡単ではない。ひじょうに大きな需要を満たすレベルには(生産が)届かない』

("It's not easy to make the iPhones. We are falling short of meeting the huge demand,")

と発言(『こちら』)。

製品の供給問題が引き続き意識されています。

Foxconn ではこれまで傘下の Hon Hai Precision Industry が iPhone を生産してきました。

これに対してCitigroupはFoxconn 傘下のもう一つの会社Foxconn International Holdings Ltd(FIH)でも生産開始するのではないかとのレポートを発表(11月5日)。

この結果、FIHの株価は 5日(月曜日)には35%も上昇するといったことも起きています(『こちら』)。

ただ iPhone をFIHでも生産開始するかどうかについては、今のところ Gou会長はコメントを控えています。

欧州の財政問題のみならず中国での労働問題も米国株に波及する・・

「今さら」ではありますが、改めて、世界経済が連鎖の度合いを強めてきていることを思い知らされます。

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2012年11月 3日 (土)

56歳からの起業

つい先日のことですが、皇居前を走っていると、広場をパレスホテル方向から歩いてくる米国人らしきカップルとすれ違いました。

スタンフォード時代の同級生のスコット・マクネリ(サン・マイクロ創業者)にそっくりだったので、声をかけようかと一瞬迷いました。

しかしこちらは汗まみれで走っている最中でしたし、まさかスコットが日本に・・という気もしたので、そのまますれ違いました。

いずれにせよ、時間にすれば、ほんの 2~3秒。

あっという間のことでした。

スコットと言えば、2年前ビジネススクールの30周年記念行事の際、自宅を開放してパーティーをホスト(『こちら』)。

これはその時の写真。

            Oct_2010_2

あの時以降彼に会うことはなかったし、すれ違ったのが本人かどうか、いま一つ分かりませんでした。

しかしランニングを終えて、オフィスに戻って新聞をみると、何と日経の記者が来日中のスコットにインタビューした記事が載っていました(『こちら』)。

どうやら彼の新しい会社、ウェーイン(Wayin)の関係で来日したらしい・・(『こちら』)。

スコットがウェーイン(Wayin)を興したのは一昨年の10月(『こちら』)。

彼が56歳の時です。

ウェーイン(Wayin)は今年に入って、14百万ドルのSeries B funding を成功裡に終え、今年2月の時点で total backing は20百万ドルになったとか・・(『こちら』)。

『こちら』 がウェーイン(Wayin)のサイト。

『こちら』は、Posscon 2012で、ウェーイン(Wayin)について語るスコット。

上記YouTubeで彼は、

「私は27歳ではないが、逆に great advantage を持っている」

と話していました。

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2012年11月 2日 (金)

旧リーマンブラザーズの会

もう2週間ほど前のことですが、旧リーマンブラザーズ(投資銀行部)の同窓会というのがありました。

たまたま私は当日別の会にも呼ばれていたため、約1時間あまり顔を出しただけの中途半端な出席となってしまいました。

しかし何人かの、かつての「戦友」たちと旧交を温めることが出来ました。

        10_0102_2

出席した顔ぶれはというと、リーマン破綻時に在籍していた人、あるいは私のように破綻する5年以上も前に退社していた人など、さまざま。

出席者は60~70名くらいだったでしょうか。

かつての同僚たちが再び一堂に会してみると、会場全体には昔と同じようなパワーがみなぎってきました。

リーマンはなくなってしまいましたが、多くのメンバーが今でも、ドイチェ、メリル、ラザードなどのMD(マネージング・ダイレクター)などとして、金融の第一線で活躍しています。

と同時に金融の世界からは離れて、別の産業で活躍している人もいました。

私がリーマンを退社したのは2003年。

「同窓会」では退社後初めて、すなわち9年ぶりに会った人もいました。

会場全体にみなぎるパワーはいったいどこから来たのでしょうか。

今では働く職場は皆それぞれ違ってしまいましたが、今なお、全員が各々の分野で、たくましく働いている「戦士」だからでしょうか・・。

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2012年11月 1日 (木)

アップルの次の新製品

                    Apple_2

1997年7月 ジョブズがアップルの暫定CEOに就任

1998年8月 初代 iMac 発売

2001年10月 初代 iPod 発売

2003年4月 iTunes Music Store オープン

2007年6月 初代 iPhone 発売

2010年4月 初代 iPad 発売

2011年10月 スティーブ・ジョブズ逝去

ジョブズがアップルに復帰し暫定CEOに就任してから亡くなるまでの14年間。

アップルは上記のように 5つの画期的な新製品を世に出しました。

ほぼ 3年に1回の頻度での新製品発売。

各製品は各々第2世代、第3世代へと進化して行きますが、成長の原動力はやはり最初に市場を新しく切り開いた画期的な新製品、すなわち今になってみれば「初代OO」と称される上記の各製品でした。

                     1_2

アップルを投資対象としてみた場合、ポイントはこれから先もアップルがこうした画期的な新製品を出せるかどうかということでしょう。

出せるとしたら、はたしてどのタイミングで・・?

新製品を出せずに、iPhone 4、4S、5 とバージョンアップだけに終始していくと、サムスン、マイクロソフト、グーグル、アマゾンなどとの競争に巻き込まれ、Profit margin が squeeze していく(製品の利幅が薄くなっていく)ことになります。

詳しくは『こちら』の記事をどうぞ。

ジョブズ亡き後のアップルの真価が問われるのはこれからです。

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