プレゼン資料
3連休の先週末は今度の日曜日(12月2日)の大阪講演で使うプレゼン資料を作っていました。
パワーポイント・スライドが全部で83枚。
このうち3枚ほどを以下に載せてみましょう。
いずれもアップル株に関するもの。
なお3枚とも画像の上でクリックするとかなりサイズが大きくなります。
真ん中のスライドにあるリバランスについて説明しておきます。
アップルの時価総額はナスダック全体の時価総額の12~13%を占めます。
ナスダックの上位100社からなるNasdaq-100 というインデックスがありますが、このベースではアップルが全体の時価総額の約2割を占めます。
こうしたことからアップルの株価が米国市場(とくにナスダック市場)に及ぼす影響はきわめて大きいのです。
ところで、機関投資家や投資信託、ヘッジファンドなどは、一定の運用方針のもとに個人投資家、企業、年金などから資金を集めています。
「われわれは安全な運用を心掛けています。したがって我々の運用方針は次の通り。すなわち株式は全体の5割まで。ナスダック銘柄は全株式ポートフォリオの15%までです」
「単一銘柄は最大でも全ポートフォリオの5%以下におさえます」
ファンドの性格によって様々ですが、仮に上記のような運用方針に従ってファンドが運用を開始したとします。
1月に409ドルだったアップルの株は9月には705ドルになりました。
「大変だ。1月には2600ドルだったナスダックが、9月には3100ドルだ。このままでは、ナスダック銘柄は全株式の15%までと決めた‘方針’を破ってしまう」
「大変だ。単一銘柄は最大でも全ポートフォリオの5%以下にすると決めていたが、アップルが大幅に上がったため、5%を超えてしまう。11月末の年度決算までに売っておかないと・・」
といったように、投資配分比率の調整を目的とした売りや買いが出てきます。
これをリバランスというのです。
今年度のアップルの場合、リバランスはほとんどのケースで、「アップル株の売却」となって現れるはずです。
年度決算を終えて、翌年度に入り、運用方針の改定が行われるとか、あるいは新たなファンドが設定されたりすると、アップル株は買われることが多くなります。
てっとり早くナスダックやNasdaq-100 を動かすには、機関投資家やファンドは、「まずはアップルを売買する」といった行動に出ることが少なくありません。