ファミリービジネス
先週末は来日中のAさんとお会いしました。
数多くのビジネスを手掛けているAさんは、資産家でもあり、ゴールドマンやモルスタなどのWealth Management Team から多くのセミナーなどに招待されると言います。
「この間、欧州で参加したセミナーで面白いことを言っていた」とAさん。
「ファミリービジネスの場合、2代目でつぶれる可能性が70%。
3代目まで持ったとしても、90%が3代目でつぶれるらしい」
私は「日本でも同じように言われていますよ」と話しました(『こちら』参照)が、Aさんは自分の体験談を話し始めました。
「今から25年前。俺がまだ20代だったとき、親父からビジネスを受け継いだんだ。俺がやったことは親父の築きあげた事業ポートフォリオを全面的に見直すことだった。取引先の多くも入れ替えた。
現在の事業ポートフォリオで親父から私が引き継いだものはほとんど残っていない」
「さて・・」とAさん。
「どうやら2代目までは何とか生き残ったらしい。30%の門はくぐり抜けた。問題は俺の息子たちの代だ。こちらは10%しか残れないという、もっと厳しい門だ」
Aさんには何人かお子さんがいますが、まだ10代以下。しかし今からどこの大学にやるかとか悩んでいるようです。
父親の事業ポートフォリオをほとんど入れ替えてしまったというAさんはある意味で創業者に近かったのでしょう。
息子さんたちも受け継ぐものに安住せず、同じようにチャレンジ精神を持てば、10%の狭き門をくぐり抜けることができるかもしれません。
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