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2013年1月28日 (月)

日銀の政策

今晩は日経CNBCテレビ『日経ヴェリタストーク』に出演しました。

再放送は1月28日(月) 24:00~、1月29日(火) 17:45~、19:00~の3回です。

* * * * *

今後4月中旬までの日銀関連の日程として、

・まず金融政策決定会合は:

   2月13-14日

   3月6-7日

   4月3-4日

・山口、西村両副総裁任期は:

   3月19日まで

・白川総裁任期は:

   4月8日まで

* * * * *

ということで、白川総裁のもとで、あと3回金融政策決定会合が開かれます。

今晩の番組収録後に出演者の間で、この3回の会合で更なる追加策が決められる可能性があるかどうかについて議論になりました。

何も決めずにすべて新執行部に先送りにした場合、はたしてその間(4月中旬まで)それでマーケットが持つのかどうか、

かといって、

白川総裁が1月22日に決めたこと以上に踏み込めるのかどうか・・・

皆さんはどう思われるでしょうか。

* * * * *

日銀については、海外のマスコミやエコノミストたちの評価と、日本での評価にギャップがあるところも気になるところ(注:今回の番組ではこの種の話にはいっさい触れていません)。

ご参考までにその中で邦訳された記事を幾つかあげておきます(『こちら』あるいは『こちら』)。

* * * * *

ところで、昨日ご紹介した浜田教授の『アメリカは日本経済の復活を知っている』

この種の本には珍しく1月8日の初刷り以降すでに20万部も刷られたとか・・。

終章に浜田教授とポール・シェアードとの対談が載っていますが、私はこれをとくに興味を持って読みました。

その昔、私がリーマンブラザーズに在籍していたとき、毎週月曜日に朝のミーティングがありました。

そしてこのミーティングは毎回ポールの経済分析説明から始まったのです。

特に印象に残っているのは、2003年の政府によるりそな銀行への公的資金注入時。

ポールがこれを鋭い切り口で分析してみせてくれたのが、昨日のように思い出されます。

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2013年1月27日 (日)

積極緩和への賛否(その2)

先ほどのブログ記事(『こちら』)にコメントを頂きました。

「岩崎さんは、積極緩和に賛成との立場ですか?反対との立場ですか?

私は、野口氏の言うように構造改革をしないと、潜在成長率が低いままで一時的に景気はよくなるかもしれないが、またすぐに戻ってしまうとの立場です。

よろしければ、お考えをエントリーください」

以下、思いつくまま、私の考えを書いてみました。

* * * * *

この問題は、単純に「積極緩和はデフレに効くか」との質問に置き換えて考えてみるとよいと思います。

おそらく答えは「ある程度は効く」というものでしょう。

(注)「ある程度」とは控えめに言ったものですが、浜田教授の言うように「デフレは貨幣的な現象なので金融政策で解決できる」との主張(『アメリカは日本経済の復活を知っている』)には説得力があるように思います。現状超過準備に0.1%の金利が付くこともあり、金融機関が日銀に持つ当座預金残高が必要以上に積み上がり、市中に回っていかない(「マネタリーベースの増加」→「マネーサプライの増加」のルートに必ずしもなっていかない)という難しさもありますが、これもいろいろな金融政策手段を講じることによって相当程度解決可能だと思います)。

* * * * *

現状を見ると、安倍政権になって株価は高くなり、円安にも向かって、企業経営者は一息ついています。

これがこの先、賃金上昇に向かうには時間がかかるのでしょうが、先日、あるゼネコン会社の社長の話を聞きました。

「すでに現場では職人さんの確保が大変になってきている」とのこと。

一部では日給を上げることも現実に起きています。

(注:もっともこれが財政支出によるものか、積極緩和によるものかは議論があるところです。市場全体ではおそらくは財政支出の影響の方が大きいのでしょう。しかしマンション建築を得意とするこのゼネコン会社の場合、財政支出よりもインフレ期待でマンション需要が活発化していることによる影響の方が大きいのかもしれません)。 

もちろん野口さんの言うように「積極緩和は構造改革の力を弱める」ことも事実でしょう。

政府の借金や中央銀行の緩和で企業がeasy に利益を上げるようになれば、ゾンビ企業が蔓延り、本来望まれる価値の創造(イノベーション、生産性向上)への努力がおろそかになるかもしれません。 

ただ日本の現状はどうでしょうか。

大学生が就活に忙しく、まともな学問が出来ない、あるいは若い人がいつまでも派遣社員待遇のため給与も低く結婚さえ出来ないという、いまの日本の状況をどうみるかという視点も私は必要だと思います。

要は、正しいことを言っていれば、それでいいという状況は「過ぎてしまった」のではないでしょうか。 

積極緩和にはマイナス面も多々あるのは十分承知の上で、

「少しでも効果があるなら、副作用ある薬でも飲んでみた方がいい」

というのが私の意見です。

放っておいても、身体は悪くなるばかりですから・・。

もちろん野口さんの言うように構造改革は重要です。

しかし弱っている身体が再起不能になってしまっては手遅れだと思うのです。 

* * * * *

もうひとつ加えるとすれば、私は政府(役所)のいう成長戦略には懐疑的です。

昔MOF坦というのが金融機関にありましたが(注:いまでも形を変えてあるかもしれません)、大企業にもMETI 坦があります。

こうしたところに精力を傾けても市場からは乖離していきます。

そこから出てくる成長戦略にもあまり期待できません。

政府の産業競争力会議(議長・安倍晋三首相)では、民間議員から「政府が産業政策への関与を強めることに警戒する声が出た」とのことで、

楽天の三木谷浩史社長は記者団に対し「特定分野・産業への国家の資金の流入はモラルハザードを生むのではないか」と述べたと報じられています(『こちら』)。

政府(役所)主導の成長戦略よりも、

むしろ進めるべきは規制緩和。

先日、ある企業の社長と話していました。

合理主義者の彼はコストがかかるとして、黒塗りの社用車は全廃、自分もハイヤーさえ使いません。

移動にはもっぱら黒塗りのMKタクシーを利用しているのですが、海外出張の時、MKで成田に行けても、成田からの帰りに使い慣れたMKタクシーを使おうとすると利用できないと憤っていました。

千葉のタクシーを使わないといけない規制になっているのだそうです。

規制は競争を制限し、創意工夫の芽を摘みます。

既得権者だけが得をするという構図を改めないと他国との競争に負けていってしまうと思います。

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積極緩和への賛否

本日発売の『日経ヴェリタス』

積極緩和への賛否と題して岩田規久男氏と野口悠紀雄氏の両氏に対するインタビューが載っていました(5頁)。

ポイントはインフレターゲットが効果あるかどうか―

思い切った緩和をやれば効果あるとする岩田さんと、

資産価格は上がるかもしれないがデフレ脱却には効果ないとする野口さんの意見が対照的で、

興味深い紙面に仕上がっています。

なお野口さんは

『日本国債は1月に入って、債務不履行(デフォルト)リスクを取引するクレジット・デフォールト・スワップ(CDS)保証料率が急上昇し、危ないとのシグナルが出ている』

と発言されています(5頁)が、これはちょっと違うと思いました。

日本国債(残存5年もの)のCDSの今年1月に入ってからの動きは下記の通り(『こちら』をクリックした後、1ヶ月を押す)。

Cds_jan_3 

過去5年間の動きは下記の通りです(『こちら』をクリックした後、5年を押す)。

Cds_5_yrs

CDS値は現状71~73で、他国(たとえばフランス85)と比しても危ないというほどではありません。

なお上のグラフはどちらもクリックすると大きくなります。

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2013年1月25日 (金)

日経新聞電子版

本日の日経新聞電子版に載ったインタビュー記事です(『こちら』)。

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CDSのすべて

このブログでもCDSについて何度か取り上げてきました。

主なものだけでも:

「CDS スプレッドの国別比較」 2012年4月28日(『こちら』

「国債暴落へのカウントダウン」 2011年10月9日(『こちら』

「東京電力のCDSスプレッド」2011年4月 5日(『こちら』

これから先の日本国債増発などを考えると、ますますCDSについて目を光らさせておくことが重要になります。

しかし、CDSとはいったい何なのか、「信用リスクをあらわすもの」といった程度の理解の方も多いと思います。

たとえばクレジット・イールド・カーブとはいったい何なのでしょうか。

あるいは、

「ベーシス=CDSスプレッド−アセット・スワップ・スプレッド」

の関係の意味するところとは・・?

CDSのトレーダーを別にすれば、金融関係者でも、CDSに関しては実のところいまひとつ理解を深めることが出来ていないというのが現状なのかもしれません。

そんななかCDSについてやさしく記された本が出版されました(といっても金融に関して全くの初心者には本書はちょっと難しいかもしれません。あくまでも銀行員、証券マン等、金融関係者向け、あるいは金融について勉強している学生向けです)。

『CDSのすべて - 信用度評価の基準指標として』

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類書がなかっただけに、これを機会にCDSについて体系的に勉強してみようという方にはお勧めの1冊です。

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2013年1月24日 (木)

期待外れ

アップルの第1四半期(~12年12月29日)は期待外れの内容に終わり、株価はAfter Hours Trading で33ドル(6.5%)ほど下げています(日本時間24日7時)。

売上は市場予想(54.55~54.73)とほぼ同じ$54.51billion。

EPSは市場予想13.44を若干上回る13.81。

iPhoneの売り上げは市場予想48百万ユニットを下回る47百万ユニットでした。

詳しくは『こちら』もしくは『こちら』

最近の株価低迷傾向を脱するには市場予想をかなりの程度で上回る必要があっただけに残念な結果。

『アマゾンの四半期ベースの結果はあまり気にしない。ジェフ・ベゾスを信頼しているからだ。

アップルはマイクロソフトのような会社になってしまった。市場は四半期ベースの結果をひじょうに気にするようになった。

イノベーターであるベゾスが経営するアマゾンと違って、MBAが経営するマイクロソフトのような会社になってしまったからだ』

とは、あるアナリストのコメント。

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2013年1月23日 (水)

Where is the beef?

Where is the beef? (ビーフはどこにあるんだい?)

これはハンバーガー・チェーン「Wendy's」の1980年代のTVコマーシャル。競争相手のハンバーガーを皮肉ったものです。

       Wendys

1984年の米大統領選で民主党のモンデール氏とハート氏が同党指名大統領候補の座を争いました。

その際、ハート氏の政策に対してモンデール氏が皮肉った言葉が、「Where is the beef? (ビーフはどこにあるんだい?)」

外見だけで中身は無いじゃないか、というもの。

この一言で指名大統領候補戦の流れは一気にモンデールの方に傾いていきました。

この様子は現在YouTube(『こちら』)で見ることが出来ます。

英語ですが、わずか1分間です。たった一言が流れを変えたということで有名なシーンですのご関心のある方は是非ご覧になってみてください。

さて話は変わって、昨日の日銀の金融政策決定会合。

日経新聞のみならず朝日などの一般紙でも派手な見出しが夕刊に踊りましたが、市場関係者の反応は、「Where is the beef? (ビーフはどこにあるんだい?)」

2%は以前から報じられていたので、問題はどうやってこれを達成するかです。

そこのところに関しては、2013年一杯は従来同様で変更なし。2014年から国債などの資産買い入れを増やすということですが、償還分もあり、残高ベースではさほど増えない見込み。

超過準備の付利引き下げ・撤廃も見送られたとあって、いったい『ビーフはどこにあるんだ?』との反応となりました。

日経平均は10,850円から一気に200円以上も下がり、その後、少しは持ち直したものの前日のレベルに到達することなく終わりました。

チャート画像

為替も90円を超えていたものが一気に88円台へと、円高方向に・・・。

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ビーフの無いハンバーガーなんて、さすがに流行りません。

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2013年1月21日 (月)

日本株はどこまで上がるか

新年会などでお会いする方たちによくこう聞かれます。

「日本株はどこまで上がるんでしょうか」

この質問自体、もっと上がるということが前提になっています。

たしかに市場のモメンタムというか、雰囲気からすれば、こういう質問のかたちになるのは無理ないと思います。

それでは今の日本株の水準をどう評価すればいいのでしょうか。

予想される企業収益との関係で株価を見てみましょう。

東証一部の平均のPERは予想収益ベースで、18.34(『こちら』)。

ちなみに米国ダウ平均のPER(予想収益ベース)は、先週金曜日の株価で、12.28(『こちら』)。

* * * * *

PERについては以前に何回かこのブログでも書いたことがあります(たとえば『こちら』)。

アメリカで過去200年間の平均値が14。[かつてこのブログでご紹介した 『へッジホッグ』 に出てきます(249頁ほか)]。

また Jeremy Siegel によると米国で過去130年間の平均は12.1。

1900年以降今日までのS&P500のPER平均は15であるとか、1900年から2005年までの平均は14であるとの記述もあります(『こちら』)。

要はアメリカが順調に成長してきた時のPERの平均はおおよそ 14 ということです。

* * * * *

つまりPERから判断すれば、先週金曜日終値のベースで、日本株は割高。

一方、米国株はまだ買えるという結論になります。

ただしここでのポイントは、PERのEである予想収益。

PERを算出する上での、E には、通常これから先1年間の予想収益額(1株当たり)を使いますが、これはアナリストの予想や、企業自身の発表がベースになっています。

日本株PER18のベースとなっている「予想収益」は、おそらくはほとんどのケースにおいて、最近の円安をいまだ完全には織り込んでいないと思います。

すなわち円安により、

「円安→企業収益向上→PERのEの上昇(つまりPERの下落)」

と進むことが予想され、現在18のPERはいずれ相応のレベル(14前後)に落ち着いていくものと考えられます。

具体的には株価を一定と仮定して、たとえば予想収益が3割(28.5%)増せば、18 のPERは14になります。

要は、どの程度円安が進むか、それによって企業業績がどの程度回復するかが、今後の株価を占う上でのポイントとなります。

市場のモメンタムからすれば、95円くらいにまで円安が進み、日経平均株価は11,500円くらいを窺いそうですが、こればかりは何とも言えません。

外国人投資家の多くは(人によっては『こちら』のAさんように実際に日本に飛んできて)すでに12月の初旬から中旬にかけて日本株を結構仕込んでいます。

あくまでも感覚的な話ですが、彼らの仕込み値は日経平均 9,400円~9,500円あたりでしょうか・・。

市場のモメンタムが強いのは事実ですが、遅れて参戦してババを引かないように注意したいものです。

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2013年1月20日 (日)

世界24景

「とても本当には見えないけれど全部本物の写真です」という注釈つきで米国の友人(高校留学時代のクラスメート)から送られてきました。

『こちら』です。

世界には驚きの光景、美しい情景がたくさんありますね。

個人的にはアイスランド(10点目;Gullfoss)とウクライナの写真が印象的でした。

最初の写真はインドの古都アルワールにある「チャンドバオリ」の井戸です。

『こちら』でもう少しこの井戸のいろいろな写真を見ることができます。

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2013年1月19日 (土)

再定義

「我々は自分たちのビジネスを再定義した。我々は単なる航空会社ではなく、総合的なトラベル・サービス・カンパニーだ」

その昔、ユナイテッド航空はこう宣言してレンタカーのハーツやウェスティン・ホテルを買収していきました。

しかしこれらの買収は間違いであったことがやがて判明します。

株主としては、投資先の会社がこのようにビジネスの再定義を始めた場合は注意しなくてはいけません。

会社がビジネスの領域を拡張させ、「総合サービス事業」へと展開する場合には、はたしてほんとうにそれが正しい戦略なのか、投資家の目で、その戦略を吟味する必要があるのです。

たとえば昨年1月。

NTTドコモは、(単なるケータイ電話会社ではなく)「モバイルを核とする総合サービス企業」を目指すとして、野菜の宅配会社「らでぃっしゅぼーや」を買収しました(『こちら』)。

買収後の株価の推移を日経平均と比較してみます。

チャート画像

買収が実施されたのが1年前の1月30日(公開買付け決議)。

その後、1年間で日経平均は赤線の通り 3割近く上昇しましたが、ドコモの株価(青線)は逆に5%ほど下落しました。

「ドコモ株の下落はiPhone 5 の発売に伴い、ユーザーがauやソフトバンクに逃げたため。

らでぃっしゅぼーやは関係ない」

こう思われる方も多いと思います。

しかし新聞報道によれば、そもそもドコモがiPhone を取り扱わないのは、「iPhoneが垂直統合モデル」で、ドコモが提供しているサービスがiPhone では使えないからだとのこと(『こちら』)。

つまり自分たちを、(単なるケータイ電話会社ではなく)「モバイルを核とする総合サービス企業」と定義しているからこそ、「らでぃっしゅぼーや」の買収は意味あるものとなり、iPhone は取り扱えないということになってしまうわけです。

このドコモの戦略が正しいかどうか・・。

審判を下すのは我々消費者です。

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2013年1月12日 (土)

団塊 医師とシニア市民の会

2011年10月から半年間にわたって放送されたラジオ日経「集まれ!ほっとエイジ」の中の「岩崎日出俊の生涯現役」というコーナーで、毎週土曜日、プロデューサーの相川さんとキャスターの大宮さんを相手に年金や定年後のマネーなど、いろいろな話をさせて頂きました。

そのとき大宮さんから、

「『団塊  ― 医師とシニア市民の会』というボランティア組織を作っているのでいずれ手伝ってください」

と依頼されました。

ということで、本日。

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上記の会が開催されました(写真の上でクリックすると2倍に大きくなり、読めるようになります)。

開会は11時でしたが、9時に会場入りして、私もポスターの貼り付けなどをお手伝い(もっとも私は実質的には突っ立ているだけで戦力外でしたが・・)。

大宮さんはじめ、認定NPO法人「世界の子どもにワクチンを日本委員会」の皆さん、桜東京パイロットクラブの皆さんは、慣れたものでテキパキと準備を進めていきます(以下、準備をしている様子やポスターなど)。

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11時、きっかりに大宮さんの司会で会が始まりました。

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ところで本日の会は「神谷齊先生からの宿題にこたえる」との副題のもとに行われました。

国立病院機構三重病院名誉院長の神谷齊先生は肝移植を乗り越えられましたが、一昨年敗血症で71歳の若さで亡くなられました(『こちら』)。

会の開催にあたっては、庵原俊昭国立病院機構三重病院院長が次のように述べられていました。

「3回忌になる本年、神谷先生が多くの共同研究者に依頼した宿題がこの2年間どのように実ったか、報告する会を計画しました」

ということで、本会では、ワクチンに関する報告が次から次へとなされ(と言っても私には医学の専門知識がなく、3割くらいしか分かりませんでした)、最後にまとめの言葉を述べられた岡部信彦川崎市衛生研究所所長が、

「どの学会でもこれだけの濃厚な話は聞けない」

とコメント。

髙久史麿日本医学会長による閉会の挨拶で終わりました。

金融とはまったく違った医学の分野。 私はまったくの門外漢でしたが、どの発表もひじょうに興味深いものでした。

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2013年1月11日 (金)

埼玉大学教養学部 グローバルビジネス論

メリルリンチ時代に一緒に仕事をしたことのある浦出さんが、埼玉大学の客員教授となり「グローバル・ビジネス論」 を教えています。

昨日は浦出さんのお誘いで、北与野の新都心ビジネス交流プラザで行われている同大学「グローバル・ビジネス論」 の講義に参加してきました。

   Photo 

これまでにもこの講座では、世界銀行東京事務所の谷口和繁駐日特別代表などが話をされています。

事前に浦出さんからは「投資銀行ビジネス」について話をしてほしいとの依頼がありました。そこで、この線にそってパワーポイントのスライドを用意したのですが、通り一遍の話では面白くありません。

かといって、M&Aなどの話には守秘性の高いものも含まれます。

悩んだあげく、学生の方には資料をプリントアウトして配るのをやめ、パワポのスライドも「ケータイなどで写真に撮るのは勘弁してください」とお願いして講義を進めました。

【反省点】

使用した約20枚のパワポのスライドのうち、外に出回って困る(別に守秘義務に違反している訳ではないのですが、業界慣行として外に出さない)ものは、約半分。

残り半分は歴史の話などですので、出回ったとしても問題のないものでした。

したがって、こちらについてはプリントアウトしてお渡ししておけばよかったと後悔しました(必死でノートを取ってくださっている方の姿が見えたので・・)。

以下ご参考までに、特に公開して問題のないスライドを載せます(クリックすると大きくなります)。なお授業の時にご案内させて頂いた本ですが、中古品であれば、アマゾンでも購入できます。『こちら』です。

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2013年1月 9日 (水)

ポケットモンスター

iPhone などのスマホでゲームをする人が増え、ずっと元気のなかった任天堂の株価。

2007年には一時 71,900円(終値ベース)を付けましたが、いまでは8分の1の 8,700円。

もう10年以上も前ですが、投資家説明会で山内前社長にお会いしたことがあります。

席上、ある投資銀行の株価アナリストがこう質問しました。

「任天堂はキャッシュ(現預金)を多く持ち過ぎているのではないか。企業買収とかにキャッシュを使ったらどうか」

これに対して、山内さんはこう答えていました。

「うちはゲームの会社です。ヒット作は何年に1回しか出ない。次のヒット作が出るまでは耐えないと・・・。キャッシュはそのために必要です。株主のみなさんも、うちのことを理解して、次のヒット作が出るまで一緒に待ってほしい」

さて元気のなかった(失礼!)任天堂ですが、3DSの国内累計販売台数が400万台を突破。ここ2週間で100万台のハイペースだとか・・(『こちら』)。

人気ソフト「マリオ」と「モンハン」の効果とのことですが、今年10月には『ポケットモンスター X・Y』も発売になります。

この『ポケットモンスター X・Y』。

公式プロモーションビデオが昨日公開されました。

『こちら』です。

これはちょっと期待できそうです。

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2013年1月 5日 (土)

世界一短い手紙

世界一短い手紙は、ヴィクトル・ユーゴーが出版社に出した「?」という手紙。

これに対して、出版社は「!」と答えたのだとか・・。

「売れてるか?」、「売れている!」の意味だったようです(詳しくは『こちら』もしくは『こちら』)。

日本一短い手紙は、徳川家康の忠臣本多作左衛門重次が陣中から妻に宛てた「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ」だとか(『こちら』)。

さて、ヴィクトル・ユーゴーが「?」と気にしたのは、もちろん「レ・ミゼラブル」についてです。

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現在映画上映中ですが、主演のヒュー・ジャックマンがいいですね。

オーディション会場にヒュー・ジャックマンが現れると、監督のトム・フーバーは『こいつにこの役が務まるのか』という疑いの目でジャックマンを見たのだとか・・。

ジャックマンはというと、すでに舞台を3回見て、CDは100回くらい聞いて、全曲をほぼ完ぺきにマスターしてオーディションに臨んだと言います。

ジャックマンはなんとオーディションで4時間近く歌い、役を勝ち得たのだとか・・。

一方、ジャベール役のラッセル・クロウはクルマでオーディション会場に行くのではなく、雨の中を徒歩で会場に行き、ずぶ濡れでオーディションの場に現われたといった話も伝わってきます。

ちなみにこの映画はトム・フーパー監督の考えで、すべてキャストに生で歌わせて、それをそのままその場でフィルムに収めていると言います。

実際の舞台を見ているような臨場感はこういったところからきているのかもしれません。

ミュージカルの舞台の方は1985年からロンドンで公演中(『こちら』)。

現在はQueens Theater でやっています(『こちら』)。

ニューヨークでは2006年にrevive され、2008年までやっていましたが、現在はUS Tour の最中(1月2日~13日はフィラデルフィア;スケジュールは『こちら』)。

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ロンドンでの25周年の記念コンサートはDVDになっていて『こちら』で購入できます。

映画のサントラCDは『こちら』です。

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2013年1月 2日 (水)

崖回避法案を下院でも可決、ドル高、株高へ

米下院は1日深夜(日本時間2日午後)に、すでに上院で可決されていた「財政の崖」回避法案を賛成257、反対167で可決。オバマ大統領の署名で成立の運びとなりました(『こちら』)。

これを受け、為替は一時87.30円までドル高(円安)に。

韓国株式市場は大幅高(14:02時点で1.51%高)。

台湾株は前営業日比1.04%高で取引終了。

インド・ムンバイ市場は日本時間14:49時点で、前営業日比0.76%高で推移しています。

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2013年1月 1日 (火)

ようやく上院で可決

財政の崖問題。1日、午前2時(米国時間)にようやく上院で可決。

下院は米国時間の1日、12:00(noon)より審議入り。

法案が通れば、1日が休日のことから、バックデート(back date)扱いにするとか・・。

詳しくは『こちら』をどうぞ。

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明けましておめでとうございます

蛇年にちなんで、アンコール遺跡の蛇神ナーガの写真です。

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アンコール遺跡を訪れたのは、2011年6月。

ハリウッド映画、アンジェリーナ・ジョリーのトゥームレイダーの舞台にもなりました。

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朝早く起きて、遺跡まで日の出を見に行きました。

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カンボジアでは村を守る精霊として蛇神ナーガを祀ったとのこと。

蛇は水と豊穣を約束する生き物であったとか・・。

2013年がどうか皆様にとって実り多き年でありますようお祈り申し上げます。

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