AuthaGraph
以前アルゼンチンに行ったとき、私はアトランタ経由で行きました。
しかし、なかにはドーハ(カタール)経由もしくはシドニー経由で行く人もいるようです。
ドーハ経由とかシドニー経由といった行き方は平面の世界地図だけ見ているとなかなか思いつきにくいかもしれません。
もうひとつ。
次のうち大きいのはどちらでしょう。
第1問 オーストラリア vs. グリーンランド
第2問 インド vs. アラスカ
長いこと、私たちはメルカトル図法の地図に慣れ親しんできましたが、実際にはインドはアラスカの2倍近くあります。
オーストラリアもグリーンランドより大きく、
それも単にちょっと大きいだけでなく実は3.5倍以上もあるのです。
この地図を見ていると、とてもそんなふうに見えませんが・・。
ということで、メルカトル図法の地図の欠点を克服しようとして作られたのが、AuthaGraph(オーサグラフ)です。
[AuthaGraph(オーサグラフ)]
従来の地図では歪んでいた南極大陸なども含めて極力正しく表記され、
すべての陸と海が分断されずに長方形に収まる世界地図として注目されています。
ところで、これを開発したのは実は日本の建築家。
鳴川肇さんです。
先日お会いしましたら、
「球体の地球を平面に完璧な形で表すことは理論的に不可能です。
しかしオーサグラフでは極力面積の歪みを抑えました」
と話しておられました。
ご興味のある方は『こちら』や『こちら』のサイトをご覧ください。
なお日本科学未来館(館長は宇宙飛行士の毛利 衛さん)では、400年以上もの間使われてきたメルカトル図法にかわる “世界地図の新スタンダード”として、オーサグラフ世界地図の採用を決定。
日本科学未来館「つながり」プロジェクトでは、Geo-PaletteとGeo-Scopeでこの地図を使用しています(詳しくは『こちら』のサイト)。
今から444年前。
1569年にフランドル(現ベルギー)出身の地理学者ゲラルドゥス・メルカトルがデュイスブルク(現ドイツ)で発表したのが、メルカトル地図。
以来世界標準として使われてきたこの地図を日本の建築家が開発したオーサグラフが塗り替えるかどうか、興味深いものがあります。
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