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2013年3月19日 (火)

キプロスショック

FXをやっていて基本「円安」になると賭けていた方は、急に円高になり一瞬にして証拠金を蒸発させてしまったかもしれません。

先週金曜日、銀行が閉じた後で、キプロス支援(およびこの関連でキプロスの銀行の預金者への課税案)が報じられました。

    Cyprus_2 

キプロスの預金者はATMに行って預金を引き出そうとしましたが、運よく引き出せた人は少数で、ほとんどの人は現金が枯渇したATMを見て、落胆しました。

月曜日(昨日)キプロスの銀行は一斉に休み。預金者にとっては実質的に「預金封鎖」の状況に。

火曜日(今日)には銀行は開くと報じられています(注:銀行がオープンするのは20日になるとの報道もあります)が、

「キプロスの銀行に預金している預金者も負担する」案が報じられています。

具体的には10万ユーロ超の預金については残高に対して9.9%課税される(要は押収される)、10万ユーロ以下は6.75%課税されるとの案です。

例えば1,000万円相当(8万1千ユーロ)の預金は(おろす間もなく)あっという間に67万5千円相当減らされ、9,325,000円相当にされてしまうということが起きようとしているということです。

キプロスの銀行の預金残高のうち、約半数はロシアの新興財閥(政権に密接な、オリガルヒと呼ばれる新興財閥群)などによる預金であるとも報じられていますが、いずれにせよ地中海に浮かぶ小さな島が世界の金融市場に予想以上の影響を与えることとなってしまいました。

    Cyprus2_2

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