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2013年4月23日 (火)

南半球のロンドン

先週出張で行ったメルボルンは別名「南半球のロンドン」と呼ばれています。

この地では1956年に夏季オリンピック史上初めてとなる「南半球でのオリンピック」が開催されました。(それから44年後の2000年にシドニー・オリンピックが開催されたのは記憶に新しいことと思います)。

日本からの直行便はなく、シドニー経由で約13~14時間。

私は飛行機の中で村上春樹の「色彩を持たない・・」や百田尚樹の「海賊とよばれた男」を読んで過ごしました。

南半球ですので、季節は秋。

現地では、着いた日と出発の日に若干の空き時間が出来ましたので、市内を散歩がてら iPhone で写真を撮りました。

写真は何れもクリックすると大きくなります。

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  (夜のタウンホール)

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  (セントポール大聖堂)

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  (現代的な建築も目につく街です)

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  (フリンダース・ストリート駅)

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  (市内に散見される市営の貸自転車)         

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  (30分借りて2ドル70セント)

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  (街中を走るトラム(路面電車))

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  (世界遺産のカールトン・ガーデンと王立展示館)

 

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2013年4月22日 (月)

絶対的貧困

先週水曜日(4月17日)、世銀がレポートを発表しました(『こちら』)。

世界の貧困に関するもので、以下のように始まります(岩崎が抄訳、注記は岩崎が付けたもの)。

「一日1.25ドル(124円)未満で暮らす絶対的貧困(『こちら』)の層。

1981年には発展途上国の人口の52%を占めていました。

しかし2010年には21%にまで低減してきました。

この間、途上国の人口は全体として59%増加。

にもかかわらず一日1.25ドル(124円)未満で暮らす人たちの数は19億人から12億人へと減少したのです。

といっても、12億人とはまだまだ大きな数。

これから先もこの減少に取り組むためには

我々はこれらの貧困層についてもっとよく知る必要があります(we need to know who are the poor, where do they live, and where poverty is deepest)」

彼らがどの地域に住むかについてもこの30年間に大きく変わってきました。

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(上図はクリックすると大きくなって読めるようになります)

オリジナルのレポートは『こちら』。長くはない(4頁)ので、ぜひご覧になってみてください。

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2013年4月21日 (日)

町さんのブログ

昨日のブログでご紹介したラジオNIKKEI「集まれ!ほっとエイジ・ワイド」

番組パーソナリティの町亞聖さんが19日の放送内容について彼女のブログで分かりやすくまとめて下さいました。『こちら』です。

ところで、町さん。2011年に日テレ(元アナウンサー)からフリーに転身。同年に十八歳からの十年介護』を著しています。

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2013年4月20日 (土)

ラジオNIKKEI

昨日はラジオNIKKEIの「集まれ!ほっとエイジ・ワイド」 に出演しました。

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毎週金曜日11:35~12:30に生(ナマ)で放送されている番組(55分間)です。

写真の左は番組パーソナリティの町亞聖さん、右は番組キャスターの浅川澄一さん。

番組は今からでも「オンデマンド」で聞くことができます。

「こちら」の頁をクリックして、頁の右側「今すぐ聴く!オンデマンド」のところの4月19日放送分をクリックしてみてください。

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2013年4月18日 (木)

日刊ゲンダイ

メルボルンに出張していて今朝帰国しました。

直行便がなく行きも帰りも機中泊。

2泊5日でした。

* * * * *

ところで昨日の日刊ゲンダイに『65歳定年制の罠』の著者インタビューが載りました。

こちらです。

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画像はクリックすると大きくなって読めるようになります。

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2013年4月14日 (日)

M&A の視点からみた「これからの企業財務戦略」

デフレ時代には企業は果敢な設備投資を行いづらくなります。

投資計画を立てて設備を発注し、増設を完了させ、いざ生産活動を開始するようになる頃。

この頃には、デフレのために製品販価引き下げを余儀なくされるような状況に陥ってしまう。

こうしたことが起きかねません。

いきおい企業としては日常の企業活動で上げるキャッシュを

「とりあえず現預金のまま貯め込んでおく」

といった行動に出てしまう・・・。

そして円高メリットを享受すべく(貯め込んだ現預金を使って)

円ベースでは安くなった「海外企業の買収」を行ったりするようになります。

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                   (上図は拙著「M&A新世紀」のカバー写真から) 

ところが・・です。

円高が是正されると、こうした企業行動は変更を余儀なくされるようになります。

多くの日本企業は外資ハゲタカのターゲットになりうるようになるからです。

今は日本企業の株価収益率(Price Earnings Ratio; PER)は 24となっています(『こちら』)。

つまり企業が上げる予想キャッシュフローに対して株価が高い(注:米ダウ平均株価のPERは13です 『こちら』)。

このため、日本企業を狙う動きはまだ活発化していません。

ただ今後企業収益の方が上がってきて、PERが国際的にみた「歴史的平均値」(=14)に近づいてくると話は違ってきます。

ターゲットとして日本企業がハゲタカたちの視野に入ってくるようになります。

その時には一部の日本企業が抱える「過分なキャッシュ」はハゲタカたちを惹きつける「エサ」となってしまいかねません。

* * * * *

円高という防波堤が期待できなくなってきた昨今、企業が持つ余分な現預金は設備投資に回してキャッシュフローを高めるのに使うか、あるいは適当な投資案件がないのであれば、増配や自己株購入(消却)の形で市場(投資家)に返すことを考えるべきです。

買収防衛策としては、ROEを高めて株価を上げるのが、いつの時代にも相応しい手法です。

ここで、R(企業収益)を高めるのが難しければ、E(自己資本)を引き下げる、すなわちレバレッジを高めることを検討すべきです。

たとえば自己株を購入・消却するための資金を銀行借り入れによって調達すれば、レバレッジは一気に高まります(お金が、日銀→銀行→企業という形で回るようになります)。

企業が資金効率を高め、適正な負債比率を実現すること―

このことはROEの改善、ひいてはハゲタカから身を守ることにもつながっていきます。

同時に、市場でお金が「より効率的に」回っていくことにもつながっていくことが期待されます。

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2013年4月11日 (木)

黒田日銀のもとで株はどう動くか

前回のブログ記事で述べたように、2%の物価上昇というのは達成するのがかなり難しい目標。

この目標に向かって日銀が果敢に動き始めたわけですが、この結果、株式市場はどうなるのか。

今週月曜日(4月8日)に日経CNBC「日経ヴェリタストーク」に出演したときの録画が日経新聞のサイトでご覧になれます。

『こちら』です。

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2013年4月 9日 (火)

1ドル=100円に迫る勢い

昨晩は日経CNBCテレビの「日経ヴェリタストーク」に出演しました。

収録後、キャスターの曽根さんから「明日、朝、起きたら1ドル=100円になっているなんてことは、まさかないですよね」と言われましたが、まさに100円に迫る勢い。

日本時間9日7:14分頃に99.582円をつけて、このブログ記事を書いている9日7:46分現在99.52円です。

さて昨晩の番組のテーマは今回の金融緩和策の評価。

日本株に詳しい外人投資家やアナリスト何人かに事前にヒヤリングしたりしましたが、彼らの見方を含めて、マーケットは次のように考えているのではないかというのが私なりの解釈です。

①日銀による国債の購入については、量、及び、質(長期のもの中心)とも100点満点の評価。

②ただし日銀によるリスク資産購入については米国のFRBが月4兆円(年48兆円)のMBSを購入しているのに比べると、日銀によるETF購入(年1兆円)は見劣りする。

③金融機関が日銀に持つ当座預金残高に利息がつくという「付利0.1%」の引き下げについても今後検討されるべき。

ETF(上場投資信託;Exchange Traded Funds)は米国では100兆円以上の残高があるのに比して、日本では残高約5兆円。

こういったことも勘案して日銀は年1兆円と決めたのでしょうが、日銀が購入するETFはTOPIXや日経平均株価指数に連動するETF。

日銀が購入する形で、ETFに入れた資金は日経平均(225の株式)やTOPIX(東証1部)を構成する株式投資に回ります。

すなわち日銀が相手にしているのはETFを通じての(その背後にある)東証1部株式市場全体です(2部、マザーズも含めた東証全体の時価総額は3月末で365兆円、TOPIXの時価総額は3月末で231兆)。

231兆円や365兆円という株式市場の規模を勘案すれば、日銀による年1兆円のETF購入というのは寂しく、この10倍くらいあっても良いかもしれません。

このように今回の金融緩和策の評価は全体でみると90点とやや厳しめにしましたが、これは物価上昇率2%の達成がそれだけ難しいことの裏返しです。

1998年から15年にわたって続いてきているデフレ基調。

この15年間の物価上昇率は平均すると年▲0.3%というマイナス。

この基調を変える(デフレ・スパイラルを止める)のは容易ではありません。

識者のなかにはデフレのどこがいけないのかという議論もありますが、物価が下がり続ける状況下では企業の投資意欲は減衰、経済活動は拡大しにくく、雇用は悪化(日本の失業率は4%台ですが潜在的な社内失業者を入れれば10%を超える)。

先進国でデフレに陥っているのはスイスと日本くらい。

大学生が3年生の時から就職活動に専念し、卒業してもなかなか正社員になれない人が多いといった状況を変えなくてはなりません。

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2013年4月 4日 (木)

孫子と兵法三十六計

経営コンサルタントとしてこれまで多くの企業経営者に接してきました。

経営者の人たちは総じて『孫子』や『兵法三十六計』の本を好んで読みます。

たとえば『孫子』十三篇の『九変篇』。

『九変の利に通ずれば、兵を用うることを知る』

『九変篇』のなかにはこのような記述があり、

圮地(足場の悪い場所)、囲地(敵の包囲にあったとき)などの特殊な条件のもとにおける対応のしかたについて述べています(入門「孫子と兵法三十六計」78頁)。

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要は臨機応変に行動する重要性を説いているのですが、刻一刻と変化する経営環境下にあって、経営者たるもの、ときに朝令暮改になることを恐れてはいけません。

また『九変篇』では次のようにも述べています。

『将に五危あり。必死は殺さるべきなり、必生は虜にさるべきなり、忿速は侮らるべきなり、廉潔は辱めらるべきなり、愛民は煩わさるべきなり』

すなわち将軍が陥りやすい危険として、「必死」、「必生」、「忿速」、「廉潔」、「愛民」の5つについて説いています。

* * * * *

背水の陣として有名な井陘の戦いは『孫子』や『兵法三十六計』ではどう解き明かされるのでしょうか。

以下、入門「孫子と兵法三十六計」6-7頁から抜粋してみます。

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井陘の戦いとは、中国の楚漢戦争の中で漢軍と趙軍とが井陘(現河北省井陘県)にて激突した戦い。

この戦いで、韓信率いる漢軍は絶望的なまでに不利な状態にありました。

趙軍が、20万という大軍を用意したのに対し、漢軍がこの戦いに投入したのはあわせて 1万2千、それも相次ぐ遠征によって疲労した軍勢でした。

ここで名将・韓信は独創的な戦術を使います。

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彼はまず2千の騎兵を切り離し、密かに迂回させ、本隊(1万)が趙軍を引きつけている間に砦を占領させようと狙わせます。

一方、自分は1万の兵を率いて川を渡り、20万の趙軍と相対峙します。

背後に川を背負い、文字通り「背水」の陣を敷くことで、一歩も下がれなくなった漢軍は頑強に抵抗し、粘り強く戦いました。

これにはさすがの趙軍も攻め疲れ、一旦砦に戻ろうとしました。

ところが、その彼らの目に映ったのは、自分たちの砦に翻る漢軍の旗だったのです。

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こうして韓信は20倍近い敵に勝利する奇跡を成し遂げたのです。

戦いが終わった後、部下に勝因を聞かれた韓信は、

「これを亡地に投じて然る後に存し、これを死地に陥れて然る後に生く」と『孫子』九地篇の一説を諳んじてみせたといいます。

「死ぬような状況に追い込むことで、むしろ兵士たちは奮戦するだけになり、結果として生き残る」(背水の陣)というわけです。

入門「孫子と兵法三十六計」(6-7頁)は最後にこの戦いを以下のように解説しています。

「漢軍が背水の陣を敷いても、趙軍がノコノコと砦を出て行ったりしなければ、このような逆転劇はありえなかった。

そして、その攻撃を誘ったのは、戦術上絶対的に不利とされる背水の陣であった。

つまり、韓信は弱点を見せ付けることで相手の動きを誘導し、結果として生まれた隙を突いてみせたのだ。

これは『兵法三十六計』の「仮痴不癲」(あえて愚か者のふりをして油断を誘う)の精神に通じるものであり、また『孫子』計篇の有名な言葉「兵は詭道なり」の実践とも言える。

韓信は背水の陣という一見不合理に見える作戦で、味方の強化と敵の弱体化という一石二鳥を実現したのである」

* * * * *

入門「孫子と兵法三十六計」、お勧めです。

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2013年4月 2日 (火)

Bridge Together

イスタンブールに出張してきました。

ちょうどIOC評価委員会の現地調査が行われていた時でもあり、街のいたる所に Istanbul 2020 の垂れ幕がかかっていました。

      Isutanbul_2

現地の新聞もオリンピック誘致を大きく取り上げており、国を挙げての熱気が感じられました。

イスタンブール五輪誘致のスローガンはBridge Together。

   Bridge_together

ご案内のようにイスタンブールはボスポラス海峡を挟んで街の西側がヨーロッパ、東側がアジアです。

Bridge Together には西洋と東洋との懸け橋、キリスト教とイスラム教などとの懸け橋の意味合いも込められているのかもしれません。

       Tokyo_2020_olympic_bid

東京の五輪誘致のスローガンはご存じでしょうか?

Discover Tomorrow です。

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一部の海外メディアは “the Olympics for Japan’s revival”と伝えたりしましたが、これだとBridge Together に比べて迫力不足。

Discover Tomorrow はいいですね。

ただ何で東京がDiscover Tomorrow に繋がるのかが分かりにくいのが難点かもしれません。

ところでイスタンブールは私にとって3年ぶりの訪問。

3年前にイスタンブールを訪れたときと比べて、この3年間で交通渋滞は圧倒的にひどくなり、空気も明らかに汚くなりました。

経済が良くなってきたことの証しなのでしょうが、この交通渋滞と大気汚染はオリンピックにはマイナス。

海底トンネルやあらたな地下鉄も開通させる(注:現在の地下鉄網もそれなりに整備されているのですが)との計画のようですが、その辺をIOC評価委員会がどう評価するのか・・。

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今年9月7日にマドリード、イスタンブール、東京のいずれかに開催地が決まります。

がんばれ、東京!

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