半沢直樹
現在テレビドラマの視聴率争いでツートップといえば、
テレ朝の「DOCTORS 2」(平均視聴率19.6%)と
TBSの「半沢直樹」(平均視聴率19.4%)。
半沢直樹の方は(私は先週クロアチアにいたので)今日再放送で第1話を見ました。
そして今晩第2話を見ましたが、どちらも面白かったです。
番組は、直木賞作家である池井戸潤氏による企業エンターテインメント小説『半沢直樹シリーズ』の中から、
『オレたち花のバブル組』 とを
堺雅人さん演じる半沢直樹は、東京中央銀行大阪西支店の融資課長。
上司である支店長から強引な指示が下り、新規取引先の西大阪スチールに5億円の融資を実行する羽目に。
運悪く融資からたった3か月で西大阪スチールが倒産。
しかも提出された同社決算書は粉飾されていたことが発覚。
どうやら西大阪スチールの東田社長は同社を計画倒産させたらしい。
それも数年がかりで会社資産を個人の隠し資産へ移すという用意周到な計画倒産。
はたして東京中央銀行の融資課長、半沢直樹は西大阪スチールの東田相手に貸金の回収をすることができるのか・・。
一方、東田を脱税容疑で追う国税も東田の資産差し押さえに動くが・・。
半沢直樹は国税に先回りして貸金の回収をすることができるのかどうか・・。
興銀で銀行員を22年間勤めた私が見ても(細部では若干の違和感もありますが)じゅうぶんに楽しめるドラマ。
なによりも半沢直樹を演じる堺雅人さんの演技が秀逸です(所作がきれいというか、様になっています)。
番組のなかでの「たかが銀行員に出来るのはカネの流れを追うことぐらいだ」といった言葉が印象に残りました。
以下は原作者の池井戸潤さんが番組に寄せた言葉です。
「相手が上司だから、顧客だから、度胸がないから──。
いろんな理由で、反論したくてもできなかった理不尽な経験は誰にだってある。
思わず唇を噛んだその悔しさを、半沢直樹が晴らしてくれる」
半沢直樹ではありませんが、私も銀行の融資課長を4年間勤めたことがあります(1992~96年;本店営業第三部)。
そう言えば、朝銀行に行くと、担当のK君が「取引先のA社が不渡りを出して倒産したみたいです」と報告してきたこともありました。
改めて思い返すと22年間勤めた興銀時代、一番面白かったのはこの融資課長時代でした。
ところで、このドラマではバンカーという言葉が出てきます。
金融や経済に馴染みの無い方には分かりづらいかもしれませんが、バンカーとは英語で言うBanker。
銀行員のことです。
ただ一口に銀行員と言っても大組織である銀行にはシステム開発をする人もいれば、総務部で施設管理を担当する人もいます。
ドラマで使われているバンカーという言葉は、銀行員のなかでも「融資」(お金を貸すこと)や(融資をしていいかどうかを決める)「審査」を担当する行員といったイメージで使われているようです。
もっとも英語でBanker というと半沢直樹のようなCommercial Banker だけでなく、Investment Banker のことを指す場合もあります。
この件についてはかつてこのブログで書きましたので、『こちら』をご覧ください。
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