売上が1割落ちるだけで株価が半分になることがなぜ起こりえるのか
売上が1割落ちるだけで、企業の株価は時として半分になることもあります。
こうしたことが起こりえるのはなぜでしょうか。
株価は、理論的には企業が上げると予想される毎年のキャッシュフローを現在価値に割り引き、各年分の現在価値額をすべて足し合わせて得られる「企業価値」がベースになって算出されます。
「ベースになって算出される」というのは、具体的には、「企業価値」から債権者の取り分を差し引き、残った金額(=株主価値)を株数で割ります。
これが理論的に算出される株価、いわゆる理論株価です。
つまり株価は、企業がこれから上げると予想されるキャッシュフローがベースになっているのです。
キャッシュフローと言うと分かりづらいかもしれませんが、簡単に言うと、株価は、投資家が予想する企業の「利益額」がベースになっていると考えて頂いても結構です。
そして、ここでのポイントは、この「投資家が予想する企業の利益額」は、売上高以上に大きく変動しうるということです。
たとえば売上高100の会社が8の最終利益を上げているとしましょう。
この企業の売上が1割落ち込んで90になったとき、最終利益は1割以上に落ち込みます。
なぜでしょうか。
売上が1割落ち込んだからといって企業は人員をすぐにカットするわけにもいかず、工場や機械設備も当面はそのまま維持せざるを得ません。
どんな状況下でも企業は一定の固定費を負担せざるを得ないので、
「売上」−「固定費」−「変動費」=「利益」
の関係になっています。
そしてこの式から明らかなように、売上が1割落ち込んだだけで、利益はたとえば(上の例では)8の半分の4になってしまうことも実際には起こり得ます。
もしも投資家がこのレベル、すなわち利益が半分になった状態が、将来も続くと信じれば株価も半分になってしまいます。
逆に売上が1割上がるだけで利益が格段に向上することもあります。
繰り返しますが株価には企業の予想利益が反映されます。
そして予想利益は売上高の振幅以上の幅をもって変動します。
つまり売上が1割落ちるだけで株価が半分になることが実際に起こりえますし、こうしたことから、投資して 2~3年のタームで見れば、株価が2倍になったり、半分になってしまうことが現実の世界では起こりえるのです。
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