テンバガーを狙え(その3)
1998年には日本中でユニクロのフリースが話題となりました。
軽くて温かくてカラフルだということで、この年だけで200万枚のフリースが売れたといいます。
ヒットし始めの時に株を買うといっても難しいと思います。
しかし200万枚もが売れた1998年。
この年の 「年末」 にユニクロ(㈱ファーストリテイリング)の株を買ったとします(実際にフリースを買った後で気に入って株も買った主婦の方もおられると思います)。
(ユニクロ、ニューヨーク、5番街店)
このとき(98年末)499円(分割調整後)だったユニクロ(㈱ファーストリテイリング)の株は昨日4万1100円。
82倍になっています。
テンバガーどころではなくエイティバガー(80倍)超えを達成したのには、フリースだけでなく、東レと共同開発した下着の「ヒートテック」などがヒットしたことも大きく貢献していると思います。
(カリフォルニア州ウェストフィールド・バレー、サンタクララ店)
「分割調整後」のところが分かりにくいという方に・・。
株式市場では1株を数株に分割することが時として行われます(その結果、高くなりすぎた株が安く買えるようになる)。
たとえば1株を2株に分割すると発行済み株式数が2倍になり1株当たりの価値は2分の1になります。
株式分割実施の前後で株価を連続的にとらえるために、分割実施前の株価を分割後の値に調整して表示することが行われます。
具体例で示しましょう。
1998年12月末、あなたは100万円でユニクロ株(ファーストリテイリング株)を買ったとします。
当時の株価は1998円(分割調整前の値段です。分割調整後は499.5円)。
100万円で500株買えて、お釣りが少し来ました。
お釣りは無視してください。
2000年8月28日、株式分割(1株→2株)が行われ、あなたの500株は1000株に。
さらに2002年2月25日、再度、株式分割(1株→2株)が行われ、あなたの1000株は2000株に。
そして昨日、あなたはこの2000株を売ったとすると、
2000株×4万1100円=82,200,000円
100万円が8,000万円を超えました。
実際、あなたの近くに意外と「ユニクロ長者」がいるかもしれません。
フリースを買って、「良かった」だけで済まさずに、これだけの製品をこれだけの値段で提供できるのであれば、もしかすると、この会社は数年で似たようなヒット製品を開発するのではないか・・こうイマジネーションを膨らますことが出来るかどうかが「鍵」です。
そしてそのイマジネーションが当たるようであれば、買った株を売らずに持っておくことも重要です。
マイケル・プライスの言葉です。
“The worst mistake investors make is taking their profit too soon and their losses too long.”
日本でも相場の格言に「利食い急ぐな、損急げ」とあります。
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コメント
1998年ごろにテレビで流れていたユニクロのCMってコレなんですよねえ。
http://www.youtube.com/watch?v=4nP6QC6662g
ほかにも
「ユニクロの悪口言って100万円」
という奇抜なコピー広告を全国紙に出したりとか。
今でこそスタイリッシュで国際的な企業というイメージのユニクロも
当時は吉本興業(?)のような「西の悪ガキが暴れてる」
みたいな目で見てる人が多かったんじゃないでしょうか。
そんな世間の空気に惑わされず
「この会社は買いだあああ!」
と思えたら長者になれたんでしょうねえ(涙)。
投稿: 陽 | 2014年1月13日 (月) 21時28分