テンバガーを狙え(その5)
テンバガー(買って株価が10倍になる株)を狙うことのメリットは、この投資戦略がリスク回避の点からもメリットがあるからです(もっとも、そうではないと考える人もいます。こういった他の考え方については次回以降にご説明します)。
ピーター・リンチは、テンバガーの存在が相場の下降局面でも彼のポートフォリオを支えてくれると考えました。
テンバガーを狙い、その結果、幾つか失敗しても、「ポートフォリオの10銘柄中の6銘柄が値上がりすれば満足すべき結果が得られる」( 『ピーター・リンチの株で勝つ』13頁)と考えたのです。
ウォーレン・バフェットが 「私は85%グレアムで15%フィッシャーだ」 と言って、フィッシャーを師と仰いだ話はこのブログで紹介しました(『こちら』)。
フィッシャーはモトローラやテキサス・インスツルメンツなどの(当時の)ハイテク株に積極的に投資しました。
これらの成長株が5倍、10倍、20倍となっていくうちに、他の投資の失敗を帳消しにし、相場全体が下落していく過程でも、持ちこたえてくれると考えたのです。
(注)一方、バフェットは、「自分は85%グレアム、15%フィッシャー」と言っているように、成長株を追い求めることはせず、ハイテク株には手をつけませんでした。
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ところで、テンバガー(や、ハンドレッド・バガー;100倍になる株)を狙うことの難しさは、せっかく良いタイミングで買っても投資家が途中で売ってしまうことです。
たとえば前述(「テンバガーを狙え:その3」)の例で言うと、ユニクロ株が10倍ほどになったところで売ってしまう、という「もったいないことをしてしまうケース」です(今となってみて「せっかく82倍になる株を買ったのに…」と悔しい思いをしている人は結構いるものです)。
バフェットの師、フィリップ・フィッシャーはこの点についてどう考えているのでしょうか。
「Common Stocks and Uncommon Profits」という本のなかで説明しています(以下、要点のみの意訳です)。
『投資家が犯す間違いの一つが、株価が高くなりすぎたから売るというものだ。
過去から現在まで株価がかなり上がってきて、登りつめたと投資家が感じるケースである。
具体的には次のように感じてしまう投資家が多い。
「投資先の株価がじゅうぶんに高くなりすぎて、株価上昇の潜在力をすべて使い果たしてしまった。だからここで売って、もっと安い株に投資することで、今度はその安い株が高くなっていくのに賭けよう」』
この考え方が馬鹿げていることをフィッシャーは“あるたとえ話”にして説明しています。
有名なフィッシャーの「3人のクラスメートの話」です。
次回、ご説明しましょう。
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