テンバガーを狙え(その7)
フィッシャーが所有した株でもっとも有名なのはモトローラです。
彼がモトローラ株を購入したのは、1955年。
それから2004年に96歳で亡くなるまで保有し続けました。
(Philip Fisher)
この間、モトローラは配当を出していたので株価だけで投資のリターンは測れませんが、1978年から2003年までの25年間(彼が保有した期間の後半部分)だけで、株価は30倍になりました。
モトローラの資本勘定は、1955年の5600万ドルから2004年の133億3100万ドルへと、238倍にもなっています。
1974年3月12日の取引終了後にモトローラが「テレビの製造から撤退し、工場と在庫を松下電器産業に売却する」と発表したことがあります。
翌朝株価は23%も上昇し、60ドルをつけました(前日の終値は48.625ドル)。
この急上昇に関して、フィッシャーはこう書いています。
「そもそもこの売却の発表前、当時の株価アナリストたちは、モトローラの主たるビジネスをテレビだと考えて、あまり高い評価を与えていなかった(モトローラのテレビ事業は赤字でした)。
しかしモトローラという会社をきちんと分析していけば、この会社は通信部門だけで、当時株式市場が評価していた会社全体の価値に等しいものを有していたことが容易に分かったはずだ」
「株式投資のポイントは現在の市場関係者による評価に比べて、実のところ会社のファンダメンタル(事業素質)はいったいどうなんだ、ということだ」
フィッシャーは「いったん投資した以上、3年間は持つ」という「3年ルール」を堅持しました。
「3年ルール」には同時に、「3年経っても自分が思ったような結果を投資先が生まない場合は、その時点で売る」という意味も含まれていたといいます。
フィッシャーはこう語っています。
「モトローラは私が行った投資の中でもっとも成功した投資のひとつであったが、この株を買った当初は値を下げてしまった。
5%とか10%といった下落であったが、1年以上もの間、買い値よりも低いといった状況が続いた。
私のファンドに投資していた投資家からは文句を言われることも多かったが、3年ルールがあったおかげで忍耐強くふるまうことができた。
そしてこの株は3年後には素晴らしいリターンを生むようになった」
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