長いタイトルの本
かつて「長いタイトルの本が増えている」と新聞に書かれたことがありました(『こちら』)が、最近また増えてきているように感じます。
昨日読んだ本は、『転職したり、フリーランスだったり、離婚を経験した人は知らないと損する、年金の話』。
通常、年金の本は、厚生労働省が使う「サラリーマン標準世帯」をベースに書かれています。
夫がサラリーマン、妻が専業主婦で、年金額は(2人併せて)、月21万8000円。
しかし、『夫が平均的収入(平均標準報酬36.0万円)で40年間就業し、妻がその期間全て専業主婦であった世帯(平成25年版「厚生労働白書」)』って、いったいどのくらいいるんでしょうか?
たとえば23歳で大学を卒業して現在60歳の人。この人は37年間(60-23)就業して(保険料を払って)、男性の場合は61歳から年金をもらうことになります。(つまり標準ケースに非該当)。
留学した人、海外勤務した人も標準ケースに非該当。
私のように転職した人、途中から起業した人ももちろん標準ケースに非該当。
これから先、人々の生活が多様化していくと、ますます役所が考える『標準ケース』に該当しない人が増えてくるのかもしれません。
ひょっとすると、今でも、『夫が平均的収入(平均標準報酬36.0万円)で40年間就業し、妻がその期間全て専業主婦であった世帯(平成25年版「厚生労働白書」)』って、意外と少ないのかもしれません。
(少なくとも大学出で現在60歳になってしまった人は、20歳~23歳の大学生であった当時、年金保険料を支払う義務がなかった(91年度から義務化)。このため、標準ケースから外れてしまうわけですから…)
いずれにせよ、「自分は転職したり、フリーランスだったりして、ちょっと気になる人」には、一読の価値がある本だと思います。
| 固定リンク
コメント