ジャクソンホール
毎年のように、このブログで、ジャクソンホール(ワイオミング州)でのシンポジウムについて書いてきました(『2011年9月7日』、『2012年8月16日』、『2012年9月1日』)。
ご存知の方も多いと思いますが、この経済シンポジウム会議(Economic Symposium Conference)は、カンザスシティ連邦準備銀行(FRBカンザスシティ)がスポンサーとなって、1978年より毎年開かれてきています。
もっとも開催地がジャクソンホールとして固定したのは1982年からで、それ以前はコロラド州Vailなど(1981年)、とくに開催地が決まっていたわけでもなく、FRBカンザスシティの管轄地域内の「どこか」で開かれていました。
また会議のテーマも当初は農業問題が中心(注:1978年以降の毎年のテーマ、そしてそこで行われた全演説の内容は『こちら』でご覧になれます)。
そもそも連邦準備制度理事会の議長がわざわざワシントンDCからやってくるような会議ではありませんでした。
会議が全米、さらには全世界の注目を浴びるようになったのは、1982年から。
それまでの「注目を浴びなかった会議」をなんとか変えようと、FRBカンザスシティが一計を案じたのです。
1982年、連邦準備制度理事会議長のポール・ボルカーがフライ・フィッシングを好むことを知って、FRBカンザスシティは、マス釣りで有名なジャクソンホールで会議を開くことにしました。
そしてボルカー議長を招くことに成功したのです(詳しくは『こちら』)。
こういった経緯で始まったジャクソンホールでの経済シンポジウム会議。
今年のテーマは、“Re-Evaluating Labor Market Dynamics”というもので、8月21日から23日にかけて行われます。
Keynote speaker はYellen議長で、22日(金)にスピーチを行う予定(『こちら』)。
日銀の黒田総裁も出席予定。
ただし今年の会議はあまり大したことなく終わるのでは、との見通しが大勢(『こちら』)。
Yellen はこれまで十分に喋ってきていますし、この場でさらに新しく話すことは無いのでは、との見方です。
なおYellen が22日のいつ話すのかといった点に関する「プログラムの詳細」は21日、現地時間の午後6時に明らかになります。
ところでポール・ボルカーと言えば、グリーンスパンの前任のFRB議長。
身長が2メーター以上あり、背が高いことで知られています。
かつての興銀の黒澤元頭取も背が高く、ボルカーとよく2人でテニスをしたりしていました。
いまの日本の金融界にYellen議長と個人的に親しくしている人がいるのかどうか…。
今年、Yellen議長や黒田総裁が、ジャクソンホールでの会議が終わった後、マス釣りをやるかどうかは定かではありません。
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