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2014年12月24日 (水)

ビジネスブックマラソン

土井英司さんの『ビジネスブックマラソン』 3808号で紹介されたこともあり、

『残酷な20年後の世界を見据えて働くということ』 が、アマゾンでランキング 36位まで上がってきました(24日、14:40現在)。

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土井さんといえば、年間約1,000冊を読破するという、ビジネス書の目利きの方。

元アマゾンのカリスマバイヤーとしても有名です。

取り上げて頂いて光栄です。

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2014年12月23日 (火)

第三者委員会報告書

年の瀬も迫ってきました。

「これから先、毎朝配達されてくれる新聞も薄くなっていくのだろうな」と思いながら新聞を手にすると・・・。

朝日新聞は慰安婦報道を検証する第三者委員会の報告書を延々と載せていました。

第1面は紙面のほぼ3分の2をこの報道に割き、第2面、3面、37面、38面でも取り上げていました。

そして23~29面では報告書の要約版を(全7面を使って)掲載していました。

そもそも報告書はその全文がネットで読め(『こちら』)、さらに電話で申し込めば、冊子にしたものを無料で送ってくれると言います。

であれば、本日の紙面をここまで割く必要があったのかどうか・・・。

何やらマッチポンプ的な印象を受けますし、そもそも今朝、駅で150円出して新聞を買った人にとってはどうでしょう。

「お金を出して自分たちの会社の第三者委員会報告書を読まされるのはたまらない」と思った人もいたのではないでしょうか。

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2014年12月18日 (木)

忍耐強く

昨晩発表された米FOMCのステートメント。

全文は 『こちら』

“the Committee judges that it can be patient in beginning to normalize the stance of monetary policy”

その中でも上記の文章にある patient (忍耐強く) といった新たな表現が好感されて、米株式市場は全面高。

原油もいったん上がって59ドルを超えました。

しかし日本時間18日7時現在はまた下がって55ドル。

Wti1718

ロシアのルーブル(下図は今週に入ってからの動き)も落ち着いてきましたが、これから先、原油の下げ止まりに歯止めがかかるかどうかがポイント。

バーレル50ドルを切るような水準になればまた一波乱ありそうです。

Russia

ドル・円もFOMC前後で117円から(現在の)118円75銭と円安に振れ、シカゴの日経平均先物もかなり上昇(大阪終値を375上回り17,185)していることから、今日の日本株は値を上げて始まるでしょう。

Yen2

ただ原油安と、これに起因するロシアや新興国などの不安は引き続きくすぶっています。

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2014年12月17日 (水)

ロシア・ル-ブルの急落

1998年のロシア危機のときも原油価格の急落が原因でした。

このとき原油価格は1バレル13ドル台まで下落。

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  (1970年以降の原油価格推移。クリックすると大きくなります)

この危機でドリームチームと言われたロングターム・キャピタル・マネジメント(注:ノーベル賞学者のマイロン・ショールズやロバート・マートンを擁したためこう言われた)が、破綻。

米国も大騒ぎになりました。

今回のルーブル急落も98年の再現になるのかどうか。

16日、ロシア中銀は政策金利を10.5%から、一気に17%に引き上げました。

「やるときはやるぞ」のスタンスを示したのですが、それでもルーブル急落に歯止めがかからず、さきほどのロンドン市場では一時1ドル=80.10ルーブルをつけました(『こちら』)。

Photo

  (今年1月以降のロシア・ルーブル。クリックすると大きくなります)

今年1月には1ドル=32ルーブルだったのですが、最近はフリーフォール(free fall)といった状態。

もっとも上のグラフでは、フリーフォール(free fall)ではなく急騰して見えますが、これは

「通貨の下落=対1ドルで、その通貨がたくさん要る」

との関係を示したもので、そうなっているだけ。

1ドル=32ルーブルが80ルーブルになってしまったのですから、ルーブルの価値の急落です。

98年のロシア危機の時は米国のルービン財務長官が、世界金融市場へ波及を恐れ、IMF・世銀・日本で合計226億ドル(98-99年)の緊急融資を実施。

しかし今回はウクライナ問題もあって前回のようなわけにはいかないでしょう。

ロシアはサウジに次ぐ世界第2の原油産出国。

原油価格の下落は産出国から消費国への富の移転を意味しますから、産油国にとっては厳しい状況。

米国は世界最大の原油消費国ですが、同時に世界第3位の原油産出国でもあります。

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2014年12月15日 (月)

NHKスペシャル「NEXT WORLD 私たちの未来」

20年くらい前でしょうか。

日本に ETC (高速道路の電子料金収受システム)が出現する前に、おそらくは欧州で制作されたであろう「未来はこうなる」といった動画を見たことがあります。

料金所で停車することなくクルマが疾走するのを見て、当時、私はびっくりしました。

「凄いな・・・」

* * * *

NHKスペシャルが新春早々5回にわたって放映する「NEXT WORLD 私たちの未来」。

少なくとも予告動画を見る限り、これもまた面白そう・・・。

いまから期待してしまいます。

  【注:予告動画は『こちら』のサイトに入り、「番組情報」のタブをクリックすると、画面の右側に出てきます】

以下は上記NHKスペシャルのサイトからの引用。

* * * *

・限界がなくなる寿命  

 ~再生医療と3Dプリンターを組み合わせた臓器の再生 

 ~人間の体内を動き回り、がん細胞を見つけ出し、抗がん剤を発射するナノマシン 

 ~ハーバード大学、ワシントン大学の研究者たちが開発中の若返りの薬 

 ~マウスを使った実験では、人間なら60歳に相当するマウスが、20歳に若返った・・ 

・ヒット曲予測システムが選んだ無名の女性歌手・・ 

・犯罪が実際に起こる前に、予測システムで未然に現場を突き止め、逮捕にこぎつけるアメリカの警察

* * * *

実は、20年後の世界については拙著 『残酷な20年後・・』 を書くにあたって、私もいろいろと読みあさりました。

ビル・ゲイツが、「わたしの知る限り、人工知能の未来を予言しうる最高の人物だ」と評したレイ・カーツワイルの著書。

そして「65%の人が今は存在していない仕事に就く」と予測したキャシー・デビッドソンの本。

「死なない人間、オミックス医療、デザインされる子ども」などを書いた高城剛の『2035年の世界』、などなど。

* * * *

NHKスペシャル、第1回の放送は新春1月3日です。

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2014年12月14日 (日)

Money Never Sleeps

このたび 「Money Never Sleeps」 と題するコラムを日経ヴェリタス紙の読者カフェ欄(69頁)に連載することになりました。

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と言っても、マネックス証券の松本大氏、コモンズ投信の渋沢健氏など、何人かの執筆者が順番に担当するので、私に順番が回ってくるのは大よそ1ヶ月半に1回。

(コラムの名前は私の場合 「Money Never Sleeps」 ですが、執筆者ごとに違うコラム名がついています。)

と言うことで、「Money Never Sleeps」、初回掲載は本日発売の日経ヴェリタスです。

次回は来年2月1日になる予定。

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初回のコラムはこんな感じで始まります。

『今年の2月。仮想通貨ビットコインの取引所「マウントゴックス社」が破綻した。東京・渋谷にある同社の社長はフランス人。「You は何しに日本へ?」という人気テレビ番組があるが、ゴックス社破綻のニュースを見て、同じような疑問を持った人もいるかもしれない。ところがネット業界関係者によると、これはそう不思議なことでもないらしい・・・』

続きは是非ヴェリタスの紙面でご覧になってみてください。

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2014年12月13日 (土)

原油価格下落

「原油価格の大幅な下落が、物価の下押し要因とし て働いている」(『こちら』)として、黒田日銀総裁が「量的・質的金融緩和」の拡大に踏み切ったのが10月31日。

このときの油価はWTIが80ドル。

それからあれよあれよという間に原油価格は更なる下落を続け、昨日は57.34ドルをつけました。

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           (半年間の値動き)

たった1ヶ月半で約3割の下落。

半年前に比し44%の下落です。

いったいサウジのヌアイミ石油相は何を考えているのか・・。

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上図はBBCの記事(『こちら』)に出ていた図です(もともとの出所はDeutsche Bank and IMF)。

つまり自国の財政構造を変えない限り、サウジとしても原油価格の下落を長期にわたって維持できない・・。

当然のことながら自分たちも傷つく可能性が高い・・。

そんなことは百も承知で、ヌアイミ石油相は12月10日の会見で、減産を改めて否定しました(『こちら』)。

従来の swing producer としての役割を演じる(原油価格をコントロールするためサウジが生産量の調節をする)ことは、当面しないとの意思表示です。

スタンフォード大学の修士課程を修了しているヌアイミ石油相(『こちら』)は、1995年から現職にあります。

約20年間。

ご存知の方も多いと思いますが、サウジの石油相は半世紀の間3人の人が務めただけです(『こちら』)。

ヤマニ:1962~1986(24年間)

ナーゼル:1986~1995(9年間)

ヌアイミ:1995~現在(19年間)

全員米国で教育を受けていて、ナーゼルはカリフォルニア大学(UCLA)の修士、ヤマニは幾つか出ていますが有名なところではオバマ大統領と同じハーバードのロースクールの出。

そしてヌアイミはスタンフォード。

何年か前になりますが、私はジェフリー・ロビンソンの『ヤマニ―石油外交秘録』を読んだことがあります。

記憶に残っているのが、ヤマニは世界のどこの油田であっても埋蔵量や生産量がいくらで、産油コストが幾らくらいかが頭に入っているといった下り。

ヤマニが石油相を務めた時代に原油価格は、2度の石油危機(1973年、1979年)で、3ドル(73年の危機前)から40ドル近く(79年の危機後)にまでなりました。

現在の石油相ヌアイミが何を考えているのか、そして原油価格はどうなっていくのか、ひじょうに興味があるところです。

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2014年12月10日 (水)

米国でのガソリン安

12月8日。

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EIA(US Energy Information Administration)が発表する「米国のガソリン価格」は、ついに1ガロン当たり 2.679ドルとなりました(『こちら』)。

リッター85円です。

Gas

上図(出所:EIA)のように米国でもガソリンの販売価格のうち約13%は税金が占めます。

ただこの割合(約13%)が日本(約42%)に比べてぐんと低いのです。

その結果、米国ではガソリン価格に占める原油の割合がかなり高くなります。

つまり原油が下落すれば、ガソリン価格が下落する割合も、米国の方が日本に比して高くなります(いずれにせよリッター85円というのは羨ましいですね)。

Gas2

ガソリン安はいろいろなところに影響を及ぼします。

①米国経済全体に及ぼす影響としては、「ガソリン安→消費者のふところが潤う」。その恩恵は国全体で9兆円といった試算も・・(今週号の日経ヴェリタス)。

②消費者のガソリン支出削減は、個人消費を活気づかせ、米国の成長率を0.2~0.3%押し上げるといった試算も・・(同じく今週号の日経ヴェリタス)。

③ガソリンの値段が安くなると消費者が買うクルマのタイプも変わってきます。

  Pick_ups

米国の自動車販売台数速報(『こちら』)などを見るとハイブリットなど低燃費のクルマより、SUVやピックアップなどが売れているとのこと。

2014年1月-11月累計の米国自動車販売台数は、乗用車7.2百万台、小型トラック7.8百万台。

乗用車よりも小型トラックと分類されるものの方が多く売れています。

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2014年12月 8日 (月)

ドル独歩高とこれからの投資戦略

本日は日経CNBCテレビ、日経ヴェリタストークに出演しました。

ドル独歩高とこれからの投資戦略について。

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再放送は12月11日(木) 21:15~です。

なお日経CNBCはケーブルだけでなく、パソコン・スマホでも見れます。

『こちら』から申し込む形になります(月額972円;最初の月は無料)。

出張先などで見るのに便利です。

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2014年12月 7日 (日)

円安というよりもドル高

現在の為替の状況は、「円安」というよりも実は「ドル高」と分析する記事が増えてきました。

まずは12月4日の日経新聞(『こちら』)。

主要25通貨の加重平均を使った日経通貨インデックスで見ると、ドルの独歩高が鮮明になるとの記事です。

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           (出所:日経新聞12月4日)

今日発売された日経ヴェリタスも「ドル独歩高」を特集。

主要6通貨に対するドルの価値を示す「ドル指数」は、2006年3月以来の高水準であると報じています。

      Rubin

           Robert Rubin

かつて「強いドルは米国の国益に適う」(a strong dollar is in the U.S. national interest)という有名な言葉を残したのは、ル―ビン元財務長官(例えば『こちら』の記事を参照)。

彼が財務長官に就任したのは、いまから20年近く前の1995年1月11日。

このとき1ドル=99円80銭。

そして長官を退任し、後任のサマーズにその席を譲ったのが99年7月2日。

このとき1ドル=120円90銭。

下の図は年間の平均レートをプロットしたもの(2014年は1月~10月まで)。

Fx

ル―ビンが財務長官を務めていた間の右肩上がり(ドル高へ向かう)が目立ちます。

ル―ビンが就任する前はどうだったでしょう。

クリントン政権の初期、ロイド・ベンツェン元財務長官やミッキー・カンター元通商代表は、どちらかというとドル安による米国の輸出産業(とくに自動車)支援を模索していたと考えられています(“Bentsen and U.S. Trade Representative Mickey Kantor privately favor a weaker dollar as a means of dealing with the U.S. trade deficit with Japan”;『こちら』)。

               Bentsen
                      Lloyd Bentsen

               Kantor         

                      Mickey Kantor

しかしベンツェンの後任として財務長官に就任したル―ビンは、堅調なドル相場を実現することで、「海外からの資金流入を促進できる」と考えました。

海外から資金を呼び込むことで、米国の債券・株式相場を安定(上昇)させる・・。

これが米国内の投資の活発化、経済成長に結びついていくと考えたのです。

榊原英資元財務官によれば、ルービンは「アメリカの為替政策をドル安による経常赤字解消からドル高による金融立国に切り替えていった」 。

この結果、「日米の政策は、ドル安・円高是正で一致し、しばしばドル買いの協調介入等もやることが出来た」とのことです(榊原英資『円はなぜ強いのか』)。

こうして1998年8月12日には1ドル=146円40銭(TTM)を示現するまでになります。[注:上のグラフは年間の平均レートをプロットしたものなので、その時々のこうした(146円といった)レートは表示されません]。

       Lew

              Jack Lew

ところで現在のルー財務長官のスタンスはどういったものなのでしょうか。

彼は「私の前任者たちと同様、私は強いドルが米国にとっては良いことであると信じている(“Like my predecessors, I believe a strong dollar is good for the United States”)」と発言(『こちら』)。

さらに「日本と欧州の通貨に比べて米ドルが強くなることは米国にとって良いこと(Lew said the stronger dollar relative to Japan and Europe “is good for the United States”) 」と

日本、欧州を名指しにして発言していることが注目されます(これは中国については同様に考えず、中国元の通貨安を認めたくないとの趣旨かと思われます)(『こちら』)。

もちろんルー財務長官はル―ビンのように為替市場で直接介入してまでドル高を実現しようとしているわけではなく、したがってその発言の効果のほどは限定的なものと思われます。

      Obama

それでも最近の米国経済の状況は、世界の中で独り勝ちといった様相を呈しています。

このところのオバマ大統領の発言を聞くと、欧州や日本について心配してくれるといった余裕さえ感じられます。

以下は12月3日のBusiness Roundtableでの大統領の発言(全文は『こちら』)。

「アメリカ経済は好調だが欧州と日本が弱い。欧州、日本、そして新興国といった世界的規模での経済の弱さによってアメリカ経済も影響を受けてしまう(could be  pulled back)可能性がある。そこで我々としては特に欧州経済を強く成長させるべく動いている」

I started off by talking about how generally optimistic I am about the economic trends. There are some concerns on the horizon -- obviously Japan being weak, Europe being weak, means that the United States, even as we chug along, could be pulled back by global weakness, not only in Europe and Japan but also the emerging markets. So we're monitoring that and we're working internationally to try to get Europe in particular to see stronger growth.

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為替レートはマーケット(市場)での需要と供給によって決まります。

と言っても、市場は生き物ですから、その時々の市場参加者の空気にどうしても左右されてしまいます。

追加緩和をした日本と、来年にも量的緩和に入る見られる欧州(ECB)。

一方で、量的緩和をさっさと終えて、来年6月~7月にも利上げに入るかもしれない米国。

さらに最近の原油安はクルマ社会の米国にとっては、日欧以上の良い影響をもたらしています。

独り勝ちの米国が欧州や日本のことまで心配してくれる余裕を持つようになり、一方で、欧州や日本としては輸出増によって経済を活性化させたいとの立場。

市場の空気は(短期間での上下はあるでしょうが、方向性としては)更なるドル高を予感させます。

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2014年12月 3日 (水)

最後の一葉

11月22日放送の「リーガル・ハイスペシャル」(堺雅人主演)。

人気TVドラマシリーズ「リーガルハイ」にとって、(ちょっと間が空き過ぎたというか)約1年ぶりとなった “復活” でした。

にもかかわらず、この日の放送は15%を超える高視聴率を記録したのだとか・・

(まぁ、JR渋谷駅に大きなポスターが貼られるとか結構宣伝もしていましたので・・)。

このドラマの面白さは何と言っても古沢良太の脚本と、その脚本の良さを存分に引き出す堺雅人の演技力。

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冒頭、病院のベッドに横たわり、深刻な眼差しで窓の外の景色を見つめる古美門弁護士。

「あの最後の一葉が落ちたときはいよいよ私の命も・・」

ところが、この後に続く「どんでん返し」で、思わず笑い転げてしまいます。

* * * *

このシーン、ツイッタ―では「ドラえもんだったか、どこかの漫画で見たことがある」といったコメントが相次ぎました。

意外にもオー・ ヘンリーの名作「最後の一葉」を知らない人が増えているのかもしれません。

* * * *

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岩波文庫の 「オー・ヘンリー傑作選」 には、「最後の一葉(The Last Leaf)」、「賢者の贈り物(The Gift of the Magi)」など20篇が収録されています。

私が子供のころ読んだのは新潮文庫の 「O・ヘンリ短編集」

こちらは1巻から3巻まであります。

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* * * *

スマホもゲームもなかった昔の子どもの方が良く本を読んだと言われますが、私も学校の図書館で本を借りては読みふけりました。

オー・ ヘンリーもその一つでした。

* * * *

最近の若い人たちは塾の影響なのでしょうか、もっぱら効率重視。

仕事が忙しく、やっとのことで訪れる休日は休息や気分転換が中心。

「とてもじゃないけれど、オー・ ヘンリーなどを読んでいる余裕がない」という人も多いかもしれません。

* * * *

仕事で効率性を重視するのは当然ですが、「効率的な人生」などというのはありえません。

プロとして仕事を極めようとすることと、人それぞれの人生の意味合いとをどう融合させるのか、最近著 でその辺のところを書いたつもり(第8章~第10章)なのですが・・・。

そう言えば「最後の一葉」それ自体が、自らの命を犠牲にしてまで最高傑作(masterpiece)を描き切った老画家、Mr. Behrman の話でした。

この小説の最後の一節を以下に原文でご紹介します。

The next day the doctor said to Sue: "She's out of danger. You won. Nutrition and care now - that's all."

And that afternoon Sue came to the bed where Johnsy lay, contentedly knitting a very blue and very useless woollen shoulder scarf, and put one arm around her, pillows and all.

"I have something to tell you, white mouse," she said. "Mr. Behrman died of pneumonia to-day in the hospital. He was ill only two days. The janitor found him the morning of the first day in his room downstairs helpless with pain. His shoes and clothing were wet through and icy cold. They couldn't imagine where he had been on such a dreadful night. And then they found a lantern, still lighted, and a ladder that had been dragged from its place, and some scattered brushes, and a palette with green and yellow colors mixed on it, and - look out the window, dear, at the last ivy leaf on the wall. Didn't you wonder why it never fluttered or moved when the wind blew? Ah, darling, it's Behrman's masterpiece - he painted it there the night that the last leaf fell."

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2014年12月 1日 (月)

NPO法人「医師と団塊シニアの会」

私は、医師でもなく、団塊シニアでもないのですが、縁あってNPO法人「医師と団塊シニアの会」(今年7月NPO法人として認証)の理事を務めています。

そこでお知らせなのですが、「NPO設立記念講演会」と銘打ち、来年1月にワクチンに関する講演会を開催予定。

    Npo

     (上記はクリックすると大きくなります)

当講演会は主として医師や保健婦さん向けですが、一般の方々にも十分わかりやすいとのこと。関心のある方は、『こちら』 をプリント・アウトの上、必要事項を記入し、FAXにてお申込みください(参加費は500円~1,000円)。

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