『会社四季報ONLINE』で連載している『“近未来”を見据えた投資術』。
第4回は、『世界の人口増加を成長エンジンにする企業』ということで、「“巨象”P&Gに挑むユニ・チャーム」について(『こちら』)。

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ユニ・チャームは売上5,536億円(9ヶ月変則決算)のうち、なんと64%を海外であげています。
製品別に売上を見ると、ベビーケア(紙おむつ)48%、フェミニンケア(生理用品)21%、ヘルスケア(大人用失禁製品)15%、ペットフードなどのペットケア12%、その他5%といった状況。
過去10年間の株価推移は下記の通り。

まさに世界の人口増を自らの成長エンジンとして、業績を伸張させてきている会社です。
ユニ・チャームの世界シェアは 9.2%で、世界3位。
彼らより上に、世界1位のP&Gと、2位のキンバリークラークがいます。

(P&G本社;Photo shot by Derek Jensen; From Wikimedia Commons)
世界1位のP&Gとは、いったいどんな会社なのでしょうか。
P&Gが設立されたのは1837年。
日本はまだ江戸時代で、大塩平八郎の乱が起きた年です。
(これに対してユニ・チャームの設立は今から54年前の1961年)。
P&Gが凄いのは178年に及ぶこの社歴だけではありません。
この会社は、1890年に上場して以来、124年間にわたって毎年配当を支払い続けてきています。
2つの世界大戦や1929年の大恐慌の時にも配当を支払い続けたことで、米国でも有名な会社です。

(1970年以降、現在までのP&G株価)
それだけではありません。
P&Gは1957年以来、過去58年間にわたって毎年連続して増配を達成してきています。
(ちなみにユニ・チャームも増配を続けている企業として有名で、現在13年連続での増配記録を更新中。ただし「58年連続」と「13年連続」の差は大きい)。
P&Gの時価総額は27兆円。
一方で、ユニ・チャームが2兆円。
ユニ・チャームは自分たちの13倍以上もある巨体を相手に果敢に戦いを挑み、少なくともアジアでは勝利を収めてきています(アジアでのシェア、ナンバーワン)。
さて、P&Gに挑戦するユニ・チャームの戦略と、今後の課題は?
詳しくは会社四季報ONLINE の『こちら』の記事をお読みください。