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2016年1月31日 (日)

引き続き予断を許さない

日銀によるマイナス金利のニュースなどで金曜日の米国市場は持ち直したものの、マーケットは引き続き予断を許さない状況にあります。

中国のハードランディングに関するソロスのインタビュー(@ダボス)がマーケット関係者の脳裏にインプットされ、

サマーズもCNBCインタビューで「年4回の利上げに耐えられるというのは自信ある賭けではなかった( it was not a confident bet that the economy could withstand four rate increases this year)」と発言。

なおソロスのインタビューは 『こちら』 でご覧になれます。

そんな中、今年に入って海外投資家の日本株売りは止まりません(1月22日までの数字;単位:億円。出所:日経ヴェリタス「本日号」)。

   東証:投資主体別売買動向

  Img_2457_2

最近時の米国企業決算ではフェイスブックが好調。

アマゾンはジェフ・ベゾスによる果敢な投資に投資家がきちんとついていけるかどうか(株価は決算発表後下落)。

日本ではまだ発売されていないと思いますが、アマゾン・エコーのプロモーションビデオは 『こちら』

Echo

週刊アスキーが去年6月の段階で取り上げていました(『こちら』)。

米国では大根を買うのに、スーパーに行かずにアマゾンで注文する人も出てきているのだとか・・。

2015年に注目される株として昨年8月頃からCNBC、Forbesなどで、フェイスブック、アマゾン、ネットフレックス、グーグルの4社をFANG(牙)と呼び始めました。

この中ではネットフレックスも、アマゾン同様に(1月19日発表の決算では)投資家の期待に応えることが出来ませんでした。

残るは、グーグル。

明日(日本時間、2日の早朝)、決算発表です。

Google

     (グーグル本社)

時価総額世界第2位(『こちら』 参照)のグーグルは、世界第1位のアップルにあと一歩のところまで肉薄してきました。

先週金曜日の段階でアップルは 5397億ドル。

一方で、グーグルは 5236億ドル。

明日の発表で世界首位が逆転するかどうか・・。

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2016年1月30日 (土)

マイナス金利

苦渋の決断だったと思います。

一国の金融システムには、民間金融機関の盤石な財務体質、収益基盤が不可欠。

民間金融機関が日銀に預けていた当座預金で、これまでプラス0.1%の金利がついていた部分に仮にマイナス0.1%の金利を課すとすると、242兆円×0.2%=約4,800億円の収益悪化につながってしまいます。

当然そんなことは出来ないということで、日銀は、当座預金残高を、

①「基礎残高(金融機関が日銀に預けていた2015年1~12月の当座預金平均残高)」

②「マクロ加算残高」

③「政策金利残高」

の3つの階層に分類しました。

そしてマイナス金利が適用される残高を「政策金利残高」のみとしました(『こちら』 および 『こちら』)。

つまり上記の例ですと、民間金融機関は、約4,800億円の収益悪化は回避でき、従来通り約2400億円の収益を享受できることになります。

これでは日銀に「ブタ積み」された200兆を超える膨大な額の(民間金融機関が持つ)当座預金残高が現状より減ることはなく、したがって市中に出回ることはないではないか、と危惧される方も多いと思います。

民間金融機関としては、財務省が発行した国債を日銀に転売して儲け、さらにその「代わり金」(販売して得たお金)を日銀に預けておけば、そのまま金利がついて儲かるからです(少なくとも昨年の平均残高部分までは)。

なぜ市中にお金が出回ること(=景気活性化)を犠牲にしてまで、民間金融機関に「杖」を差し出すようなことを続けるのかというと、日銀としては、民間金融機関の体力にも配慮せざるをえないからです。

冒頭述べた通り、一国の金融システムには民間金融機関の盤石な財務体質、収益基盤が不可欠です。

そして住友商事がシェールオイルで2700億円の損失を被り、ニッケルでも770億円もの減損計上を余儀なくされるという、最近の資源安は、海外で積極的に資源開発に融資してきた民間金融機関の体力を奪ってきた(下記参照)・・・。

つまり民間金融機関は日銀からのある種の支え、「杖」を必要としている状況にあり、日銀としてはこの杖を取り払ってまでして、「さぁ、利息を差し上げるのではなくて、逆に利息を徴求します、だから市中に貸し出してください」と言うことは出来なかったというわけです。

背景をもう少しご説明します。

邦銀は、2015年上半期には海外投融資残高が英国を超え世界首位に浮上するなど、海外融資を積極化させてきました。

ただ実際には「欧米の金融機関が新興国から手を引きはじめ、日本が首位に押し出された面が強い」といえます(昨年12月28日、日経新聞記事の解説文言、『こちら』)。

全銀協会長は、すでに昨年5月21日の段階で、「原油価格の下落によってエネルギー関連企業の一部では影響を受けているところもあるし(中略)、プロジェクトファイナンスと言われる資源開発の分野では、非常に高いレベルでの原油価格において採算が成り立つことを前提としているようなビジネスやプロジェクトがある」と発言(『こちら』)。

昨年5月というと原油価格がまだ65ドルを超えていた時の発言です。

昨年11月5日には、米連邦準備理事会(FRB)のタルーロ理事(金融規制担当)が講演で「(邦銀を含む)外国銀行のドルの運用と調達のミスマッチが米国市場のリスクだ」と問題提起しています(昨年12月28日、日経)。

また金融庁は昨年秋、メガバンクの審査担当部署に対し、資源安などが投融資に与える影響について緊急調査を始めたとも報じられています(昨年12月28日、日経)。

日銀としては金融機関の状況にも十二分にも目を配りつつ、マイナス金利に向けて足を一歩踏み出したということでしょうか・・。

*  *  *  *

なお今回の記事内容とは別の話ですが、会社四季報オンライに連載中の「近未来を見据えた投資術」の第12回が昨日掲載されました。

宜しかったらご覧になってみてください。『こちら』 です。

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2016年1月23日 (土)

もう一人の中央銀行総裁

日本のマスコミでは、米国のイエレンFRB議長や黒田日銀総裁ほどには、大きく取り上げられることはありませんでした。

しかし21日(木曜日)のドラギECB総裁のコメントでマーケットは一変しました。

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欧州中央銀行(ECB)理事会後に開いた記者会見におけるコメントだったのですが、その模様はECBのサイトに行くと見ることが出来ます(『こちら』です)。

1時間に及ぶ記者会見の様子がビデオに収められています。

忙しい方は開始後13分後くらいのところに出てくるFinancial Timesの女性記者の質問に対する彼の答えを見るだけでも十分でしょう。

「to review and possibly reconsider」

と言っているのですが、前後のコンテクストから、ECBにはいろんな政策手段もあるし・・と語っており、市場関係者はドラギ総裁の強い意志を垣間見ました。

日本のマスコミで、

『総裁は「3月に開く理事会で政策を再評価する」と述べ、追加的な金融緩和に踏み切ることを示唆した』

と伝えられている部分です。

質疑応答に先立つ総裁の発言(ビデオで11分頃)でもドラギ総裁は同様のコメントをしています。

* * * *

イタリア生まれのドラギ総裁。

イタリア銀行総裁もつとめたことがあります。

英語は分かりやすく、記者たちの様々な質問をさばく手腕も見事。

1時間に及ぶ記者会見ですが、時間のある方は是非ともご覧になってみることをお勧めします。

ECBの次回理事会は3月10日に行われます(『こちら』)。

なおドラギ会見に先立つ今月21日(木曜日)の理事会で決められたのは下記プレスリリースの通りの内容です(『こちら』)。

21 January 2016 At today’s meeting the Governing Council of the ECB decided that the interest rate on the main refinancing operations and the interest rates on the marginal lending facility and the deposit facility will remain unchanged at 0.05%, 0.30% and -0.30% respectively.

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2016年1月21日 (木)

悲観一色

出張で海外にいます。ブルームバーグやCNBCなどのテレビを観ると、マーケットは悲観一色。
ダボス会議に集まったブラックロックやUBS会長などへのインタビューで番組を構成していました。
中国政府による何らかの政策を期待するといった発言が多かったですが、さて・・。

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2016年1月20日 (水)

世界シェア1位の事業

ここまで株価が安くなると、以前は高すぎて買えなかった銘柄にも手が届くようになります。

注目したいのは世界シェアが1位の事業を持つ会社。

例えば機内エンタテインメントを提供する Panasonic Avionics Corporation (以下PAC;『こちら』)。

すでに35年の歴史を持ち、世界シェアは70~80%にも及ぶと語られています(『こちら』『こちら』『こちら』 など)。

システムが複雑化しているのか、飛行機に乗っていると、あるセクション(特定の座席の範囲)で不都合が生じたなどとのアナウンスが入ることがあります。

こんなときはジャックウェルチの「メンテナンスで儲けろ」との言葉を思い出してしまいます。

これだけの世界シェアを取っていれば、売上(システム納入)後も、メンテナンス、アップグレードなど、いろいろな局面で収益化することができそう・・。

もっともこの会社はパナソニックという巨艦の一部門に過ぎず、売り上げも、2013年ころの数字で1,600億円程度との報道があるくらい。

パナソニック本体(連結)の売上が7.7兆円、税引前利益が1,800億円であることを考えれば、PACが世界シェア70~80%を占めているからといって、パナソニック株の売買判断には直ちに結びつきません。

そういえば今日これから羽田を発って海外に出張します。

飛行機の機内エンタテインメント・システムがPACなのかどうか(そもそも乗客が見て分かるのか)、ちょっと気になります。

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2016年1月18日 (月)

真田丸

真田丸の第2話が視聴率20%を超えたとのことです。

NHK大河では3年ぶり。

私なりに理由を考えてみました。

【1】知っているようで、よく知らない人物

真田幸村は誰もが名を聞いたことがある武将ですが、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康などと違って何度もドラマ化されたわけではありません。

かと言って、まったく無名でもない。

知っているようで、実は、あまりはよく知らない人物のことを知ってみたい、というニーズに合致したのかも。

【2】ストーリー展開の速さ

大河と言うと、ある人物の幼少から見させられたりするのですが、これはちょっと勘弁してほしい・・。

真田丸では第1回を天正10年から始め、第2回の前回には早くも武田勝頼が最後を迎えます。

本能寺の変はあと3か月後。

高視聴率を上げたTBS「半沢直樹」でも、さっさと大阪編を終えて、まったく違う東京編へと早いテンポで移行。

同じくTBSの「下町ロケット」でもロケットの話から、比較的はやくガウディ編へ。

最近は昔と違って何かと忙しい・・。

視聴者もある種のテンポを求めているのかも。

【3】笑顔で喜怒哀楽を表現すると言われる堺雅人さん

半沢直樹とダブりますし・・。

【4】現代にも通じうるテーマ

会社勤めの人の中には、

「うちの社長は武田勝頼のように育ちはいいんだが、このままでは競合他社にやられてしまう」

といった危機意識を持っている人もいるかも。

一方、経営者の中には、

「どうすれば会社を存続させられるか、しかもたんに存続させるだけではなく社としての信義は保ちたい」

といった真田家のような意識を持っている人も・・。

扱っているテーマが現代にも通じうるような気もします。

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ようやく止んだ雪

今朝はダイヤが乱れに乱れてたいへんでした。

ようやく止んで空が青くなりました。

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2016年1月13日 (水)

下落相場でも利益を上げる個人投資家

RBSが投資家に対して

『Sell everything except high-quality bonds. This is about return of capital, not return on capital. In a crowed hall, exit doors are small.』

(質の高い債券以外は全部売れ。これは資本利益率(Return on Capital)の話じゃなくて、資本の回収、現金化(Return of Capital)の話だ。混雑した会場では、出口のドアが小さい)

との warning (警告)を出したことで注目されています(『こちら』 及び 『こちら』)。

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RBSは原油が16ドルになるかもしれないとの予想も・・(上記2つの記事およびインタビュー参照)。

原油は昨日一時的に30ドルを切りました(2003年以来)。

* * * * *

日曜日に発売された日経ヴェリタス32頁の「投資主体別売買動向」を見て、改めて気づいたのですが、暴落前の7日間(12月21日~30日)で、

個人投資家は▲3,087億円の売り越し、

買ったのは金融機関(3,422億円)、信託銀行(3,590億円)。

(上記期間で外国人はほとんど動きなく▲202億円の売り越し)。

昨年末売っておいた個人は今年に入って下がったところで買えるし、「良かった」といったところでしょう。

* * * * *

昨日の東証では、証券コード1570の『(NEXT FUNDS)日経平均レバレッジ上場投信』がトヨタや三菱UFJを抜き、売買代金のトップ。

証券コード1357の『(NEXT FUNDS) 日経ダブルインバース上場投信』は売買代金ランキング33位。

下落が予想される相場では、「空売り」すればいいわけですが、現物の株を借りてきて売るので、『借りる』という行為に抵抗感を感じる個人投資家も少なくありません。

ということで最近では、日経平均インバース・インデックスのETFが好まれています。

このETFは、日経平均が下がれば価格が上がるようになっていて、

「NEXT FUNDS日経平均インバース・インデックス連動型上場投信」(証券コード1571)、

「ダイワ上場投信――日経平均インバース・インデックス」(証券コード1456)

などがあります。

なお

「NEXT FUNDS 日経ダブルインバース上場投信」(証券コード1357)

「ダイワ上場投信――日経平均ダブルインバース・インデックス」(証券コード1366)

のように、日経平均が10%下がれば、ダブルで効いて20%値が上がるETFもあります。

ETFは設計されたように100%相関するとは限りませんので、過去の動きを実際に確かめてから購入しても良いかもしれません。

過去1ヶ月の日経平均(赤字)と 「NEXT FUNDS 日経ダブルインバース上場投信」(証券コード1357)(青字)をプロットすると下図のようになります(1か月前に比して何パーセント上がったか、あるいは下がったかの図)。

チャート画像

昨年末に現物の日本株を売っておいた方で、そろそろ反転すると考える方は(通常通り現物の株に)買いを入れればいいわけですし、相場がまだ下がると読む方は、上記のようなインバース・インデックスを買うということも出来ます。

* * * * *

もっともこういった相場の日々の動きにあまり翻弄されないのが、しっかりとイノベーションを起こしている会社。

たしかに今年に入って下げましたが例えばグーグルの1年間の動きは下記のようです。

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「レミングの集団移動のように動くな」と言ったのは、ウォーレン・バフェットですが、さて・・・。

 

 

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2016年1月 3日 (日)

自由への逃避

元旦0時から14時過ぎまでBSで一挙に再放送されていた『映像の世紀』

今から20年以上前に放映された時も見たのですが、今回も録画して少しずつ見ました。

【第4集 ヒトラーの野望】

ヒトラーは大規模な公共事業を行い、600万人の失業者を、たちまち50万人に激減させました。

(以下、ドイツの元社会民主党員の手記より)

『人々はナチスに対し、全く無批判でした。

「精神の自由」など大多数の人々にとっては、価値のある概念では全くありませんでした。

ナチスに疑いを差し挟むと、次のように反論されました。

「ヒトラーが成し遂げたことをぜひ見て欲しい。

我々は今ではまた、以前と同じように大したものになっているのだから」

ヒトラーが失業問題を解決したことこそ、私達にとって重要な点だったのです』

* * * *

【第8集「恐怖の中の平和」】では、ネバダ核実験場で行われた原爆を使った軍事演習の場面が出てきます。

(原爆演習参加した兵士の回想)

『爆発の瞬間、辺りは真空状態の様に感じられた。

全てが死に絶えたように静まり返った。

そして猛烈に明るい光。

僕はとっさに手で目を覆った。

だがまるでX線を浴びた様に指の骨が白く透けて見えた。

・・・原爆を知るまで僕は健康的で無邪気な17歳の若者だった。

しかし爆発の瞬間、僕は悪魔の存在を想い以前の自分では無くなってしまった。

この世は死の世界と幸福の世界からできている。

それらは薄い膜で隔てられている。

僕はその膜を突き破り、死の世界を覗いてしまったのだ。

僕達は爆発の後前進し、強い放射能の中に入っていった。

この演習からまもなくして、僕の髪は抜け始めた』

* * * *

アメリカの核実験に参加した兵士は25~50万人。

現在もその多くは被ばくによる健康問題を抱えていると言います。

* * * *

【第9集「ベトナムの衝撃 アメリカ社会が揺らぎ始めた」】における米軍兵士の回想。

『不注意に頭を上げれば弾がひゅっと耳を掠める。

だけど、敵が見えない。

奴らはどこかにいて俺たちを見ている。

奴らは俺たちがどこに行くのかさえもちゃんとわかっている。

俺たちは常に敵の仕掛けた罠で犠牲を払っていたんだ。

作戦に出るときは長い列になって歩いていくんだ。

自分の足が踏もうとする地面を見つめながら、今日は誰が罠にかかるだろうか、やられるのは誰だろう、と思っている』

地雷を探すアメリカ兵の回想。

『誰が敵で、誰が味方なのか、見分けられない。

みんな同じように見えた。

着る物も同じだった。

みんなベトナム人だ。

その中にベトコンがいた。

村人は地雷が埋めてあることを知っていても、注意もしてくれない。

地雷を埋めたのは彼ら自身だったかもしれない。

フットボールの試合と違って、敵と味方が区別出来ないのだ。

周囲は敵だらけだった』

* * * *

映像を際立たせているのは、加古隆さんの音楽と山根基世さんのナレーション。

『こちら』 の予告動画(2分間)で音楽やナレーションを聞くことが出来ます)

番組を見逃された方は、『こちら』 でDVDやブルーレイを入手することが出来ます。

NHKは数多くの秀逸な番組を作ってきましたが、なかでも 『映像の世紀』 は群を抜いているように思います。

 

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2016年1月 1日 (金)

新年のご挨拶 (Season's Greetings)

明後日発売の日経ヴェリタス紙に「Money Never Sleeps」が掲載されます。

早いもので 9回を数えることとなりました。

今回は失敗を許容するどころか歓迎するシリコンバレーのカルチャーについて書いています。

実際、シリコンバレーで成功した人の話を聞くと、誰もがこう強調します。

「失敗を恐れるな。早く失敗することが成功につながる」

曹洞宗無量寺の青山俊董老師によれば、日本でも昔から

「失敗が人間をダメにするのではなく、失敗にこだわる心が人間をダメにする」

と言われてきたと言います。

        Photo_2

青山老師は「身心の柔軟なうちに上手に落ちる稽古をするべきだ」とも説いています。

3度の五輪で金メダルを取った柔道の野村選手も「若い頃の挫折は心を強くする」、「自分で自分の限界を決めつけるな」と説きます(野村忠弘著『戦う理由』)。

新しい年を迎え、心も新たにチャレンジしてみようと思われる方は是非、明後日の日経ヴェリタスをご覧になってみてください。

あるいは、アマゾンや楽天で青山俊董老師や野村忠弘選手の本を購入してみるのもお勧め。

青山老師は何冊も本を出されていますが、「失敗が人間をダメにするのではなく、失敗にこだわる心が人間をダメにする」の話は、『一度きりの人生だから―もう一人の私への旅』 に出てきます。

*  *  *  *  *

ところで今回9回を迎える「Money Never Sleeps」。

旧年を振り返る意味合いも兼ねて、これまでの登場人物(それぞれの回の主な登場人物のみ)をあげてみましょう。

そもそもこの連載を始めるにあたって、私は世界各地の人たちを実名で登場させたいと考えました。

しかし実名で登場させるには、多くの場合、事前に登場人物になる人たちの許可を得る必要があります。

時にはドラフトを書いた後、英語に訳して、これを海外にメールで送って・・といった作業が必要になり、想像以上にたいへんでした。

記事を書いて送ったところ、「やはり載せるのは止めて欲しい」と直前になって断られたこともありました。

第1回 14年12月 日本のベンチャー企業で働くフランス人エンジニアのマルタン青年

第2回 15年2月  中東の富豪ハビブと伊東映仁元日本たばこ産業常務

第3回 15年3月  元駐日アフガニスタン大使の息子のマスード(米ナスダック勤務)

第4回 15年5月  グレブ・シェスタコフとの面談(at キプロス)

第5回 15年6月  デイビッド・ワインバーグ(米国)

第6回 15年8月  冨永重厚笹川日仏財団理事長(在パリ)

第7回 15年10月 谷口和繁米州開発銀行アジア担当顧問(在ワシントンDC)

第8回 15年11月 スコット・マクネリー(米国)

第9回 16年1月  ビノッド・コースラ(米国)、ガース・サローナー(米国)

下の写真はキプロスで撮ったグレブ(左側)の写真。

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キプロスは古代遺跡も多く風光明媚なところなので、いつかまたゆっくりと訪れたい場所です。

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