電気自動車か燃料電池車か
フォルクスワーゲンに続き、三菱自動車・・。
排出ガス規制や燃費に関するデータ不正などの報道が続きます。
これから先ますます厳しくなる自動車の排出ガス規制にどう対応していくか。
これが自動車会社の将来を決するようになります。
ポイントはカリフォルニア州。
同州の環境規制は世界でもっとも厳しく、他州や他国をリードしてきました。
世界の自動車メーカーが投入する新製品は米国カリフォルニア州で認められることで、やがては世界中に広まっていくと考えられてきたのです。
たとえば今から11年前の05年2月、カリフォルニア州ハリウッドで行われたアカデミー賞授賞式。俳優のレオナルド・ディカプリオが会場にトヨタのプリウスで乗りつけました。
(Picture from Wikipedia)
これを機にハイブリット車が一気に注目を浴び人気化したのは多くの日本人にとっても記憶に新しいところです。
ところがそれから3年後の08年、ディカプリオはプリウスから、発売されたばかりのテスラ・ロードスターに乗り換え、このことも世界中に瞬く間に報じられました。
さてそのカリフォルニア州の「排ガスゼロ車」(ZEV; Zero Emission Vehicle)規制ですが、
来年(2017年)秋以降に販売される「18年モデル」から規制が一段と厳しくなります。
簡単にご説明しましょう。この規制では、電気自動車と燃料電池車のみが「排ガスゼロ車」(ZEV)と認定され、プラグイン・ハイブリット車は「過渡的な(Transitional)排ガスゼロ車」(TZEV)と分類されます。
単なるハイブリット車はどちらの分類からも外れます。
そして「18年モデル」ではGM、フォード、トヨタなどの大手メーカーは、最低でも2%のZEVと最大でも2.5%のTZEVを加えた台数が全販売量の4.5%以上であることが求められるようになるのです。
つまりプラグイン・ハイブリット車という過渡的なクッションが認められはしましたが、自動車メーカーは電気自動車と燃料電池車のどちらかを一定比率販売することで規制をクリアすることが求められるようになります。
規制をクリアできない場合は、自動車メーカーは罰金を払うか、クリアできたメーカーからクレジットを買います。
ハイブリットに強いトヨタはこれまでクレジットの売り手とみなされてきましたが、2015年、公表ベースで初めて「買い手」に回ってしまいました。
なお上の図は2020年までしか記していませんが、2025年には最低でも16%のZEVと最大でも6%のTZEVを加えた台数が全販売量の22%以上であることが求められるようになるのです。
要は全販売量の22%以上が排ガスゼロ適合車でなければならなくなります。そしてこの「22%以上」を達成する上では、プラグイン・ハイブリットは6%までしか使えず、少なくとも16%を電気自動車か燃料電池車を販売することが求められるという厳しい規制になるのです。
それではいったい電気自動車か燃料電池車か、どちらを推進するメーカーが市場を征するようになるのでしょうか。
毎月一回、会社四季報オンラインに掲載している『近未来を見据えた投資術』でその辺を論じました。 『こちら』 をご覧ください。
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