自分の投資スタイルを見つける
今晩は日経CNBCテレビ『日経ヴェリタストーク』に出演しました。
今週の日経ヴェリタスは株式投資で成功した5人の個人投資家を取り上げて、その極意に迫る特集でした。
番組でもこれをフォローし、この点について議論しました。
ところで、成功した投資家の人たちの例を学ぶのは大切なことですが、自分のスタイルを見失わないことも大切です。
スタンフォードのビジネススクールでジョン・マクドナルド教授がこう言っていたのを思い出します。
『ファンダメンタルズを見て投資するのであれ、チャートを手掛かりとするのであれ、人によってアプローチはいろいろである。
長期投資が得意な人もあれば、短期で決着をつけるのが好きな人もいるだろう。
人それぞれ得手、不得手がある。
大切なのは自分のスタイルを見つけることだ。
何が正しいアプローチで、何が間違っているということはない。
どういったアプローチを取っても結果的に成功するのがその人にとっての正しいアプローチなのだ。
それを見つけることだ』
なお番組の最後では日本では個人投資家の裾野があまり広がってない、米国に比べて個人が株式投資をする率が少ないといったことを取り上げました。
いったいどうしたら個人投資家の裾野が広がるのでしょうか。
それに対する私の答えは、『投資家がきちんと利益を上げられることが重要だ』ということ。
日本では、周りを見回すと、個人投資家で損をしている人が結構多いのです。
よって「株式投資は危なそうだから止めよう」-こう考えてしまう人が多いのです。
例えば1987年にNTT株が売り出されたとき、政府が売り出しているのだから大丈夫だろうと、この株を売り出し価格で買って、ずっと持っていた人は(途中値上がりしましたが)、いまでは損をしています。
当時の売り出し価格1,197,000円→分割調整後5,867円(現在は4,969円)。
昨年の日本郵政3社の株式売り出し価格は:
日本郵政1,400円
ゆうちょ銀行1,450円
かんぽ生命2,200円
現在の価格は3社とも売り出し価格を下回っています。
政府を信じて株を買っても結局は損してしまうという状況が続いては、個人投資家は増えていきません。
(政府としては「証券会社によるブックビルディングで売り出し価格を決定しているのであって、株で損したとしても投資家の自己責任、株は上がったり下がったりするもの」という立場なのでしょう。
しかし実現が難しい成長ストーリーであれば、それを修正させるのが売り出し手として誠意ある対応であったような気がします)。
番組の再放送は:
27日(水) 21:15~です。
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