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2017年2月28日 (火)

インベスターの眼力

昨晩は日経CNBCテレビ、日経ヴェリタストークに出演しました。

タイトルは『インベスターの眼力』(再放送は、明晩9時30分から)。

なおパソコン、スマホでもご覧になれます(『こちら』をクリックしてください)。

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2017年2月26日 (日)

コグニティブ・コンピューティング

『IBMは今や人工知能(ワトソン)関連の売上が会社全体の41%を占める』との噂を聞いたのでチェックしてみました。

41%という数字はおそらく下記のスライドから来たのだと思います。

Ibm1_4

       (上図はクリックすると大きくなります)

これは今年1月19日に行われたIBMによる決算説明会で使われたスライド。

スライド全体(39頁からなる)は、『こちら』をご覧になってください。

上のスライドはこのうちの4頁目に出てきます。

これを見ると41%とありますが、これはAnalytics のほかにCloud などを含む数字。

厳密に解すれば、Analytics のところの$19.5 billion。全体の24%ということになりそうです。

それでもひじょうに大きな数字なのですが・・。

もうひとつ別のスライドが同じく上記決算説明会資料の26頁目に出てきます(下記)。

Ibm2

これによると Cognitive Solutions の売上は $18.2 billion で会社全体の23%。

なおコグニティブとは、「経験的知識に基づく」、「認知の」といった意味で、コグニティブ・コンピューティングとは、コンピューターが自ら学習し、考え、瞬時に、膨大なさまざまな情報元から、大量のデータを統合し分析することができるシステムいます。

IBMはワトソンを、自然言語を理解・学習し、人間の意思決定を支援する「コグニティブ・コンピューティング・システム」と定義しています。

IBMのハードからソフトへの方向転換を主導したルイス・ガースナーが『巨象も踊る』を著したのが2002年。

巨像は今や踊るどころか、人間の知能を持ちつつあるようです。

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1年間の動き

日経ヴェリタスの坂本編集長がツイッターで

「トランプ米大統領の言動に右往左往する相場展開が続きますが、こんなときこそ長期的に伸びる企業を見極めるのが投資の王道のはず」

と語っていました(『こちら』)。

たしかに、ときに1歩下がって、より大きな視点からマーケットを見てみるのも重要です。

そう言えば、今日2月26日は、私が前回本を出してからちょうど1年目に当たります(『こちら』)。

この本は日経平均株価よりもダウ平均株価への投資を勧めるものでした。

幾つか理由はあるのですが、一つは日経平均が225銘柄の株価の平均なのに比して、ダウ平均がたった30の銘柄から成り立っていること。

玉石混交の日経平均は「石」に引っ張られる可能性があるというものでした。

さて、昨年の2月26日から今日までの1年間をふり返ってみると、この間にいろんな出来事がありました。

昨年の初めには中国のハードランディングに警鐘を鳴らすソロスの発言が注目され、2月中旬にはドイツ銀行による巨額赤字が嫌気されました。

6月にはBrexit(英国によるEU離脱)の国民投票結果を受けて株価が下がり、11月にはトランプが米国の大統領選に勝利しました。

いろいろな出来事があった1年でしたが、この間の指標を比較してみると、まず円ドルの為替は(いろいろあったにもかかわらず)、実は結果的には似たようなレベルにあります。

昨年2月26日 TTM 113円02銭

先週末NYの為替 112円13銭

日米で平均株価が1年間でどう変化したかですが、

昨年2月26日 日経平均 16,188.41円

先週末の日経平均 19,283.54円(1年間で+19%

昨年2月26日 ダウ平均 16,639.97ドル

先週末のダウ平均 20,821.76ドル(1年間で+25%

と、米国株の方に軍配が上がりました。

個別株の動きは区々ですが、世界のトップ10の会社の株価(時価総額)がどう変化したかを表にまとめてみました。

2015年末の時価総額をベースに世界トップ10の会社の時価総額がどう変化したのかを調べたものです。

Mkt_cap2

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2017年2月23日 (木)

見えないところでの進化

昨年の11月頃だったと思います。

「グーグルの翻訳機能が向上してずいぶん賢くなった」とツイッタ―の世界で話題になりました。

朝日新聞がいちど記事にして、賢くなる前と賢くなった後の比較をしていました。

「The world has so many beautiful and amazing places to visit.」

この文章を翻訳させると、以前は「世界が訪問するので、多くの美しく、素晴らしい場所があります」とよく訳がわからない日本語でした。

それが、賢くなった後は「世界には美しくてすばらしい場所がたくさんあります」とまともな日本語が出てきます。

このように我々が気がつかないところで、グーグルやフェイスブック、アマゾンなどの諸機能は日々改善していて、使いやすくなっています。

また逆にそうしないで、うかうかしていると、消費者は使いやすい方へと、どんどんと逃げていってしまいます。

たとえばネットを見るときに使うブラウザ。

もう2~3年も前になるのでしょうか。

Internet Explorer (IE)だと突然画面がフリーズしたりすることを経験するようになったので、私はグーグルのクローム(Chrome)やアップルのサファリ(Safari)に変えました。

これだとネット画面が(一部に動画が組み込まれたりして)複雑化していても、しっかりと対応してくれて、イライラ感がなくなりました。

音声入力もずいぶんと進化して使いやすくなっています。

野口悠紀雄さんはスマホの音声入力だけで本を書き上げ、これを1冊の本にして出版しました(『話すだけで書ける究極の文章法』)。

私の場合は音声入力だと文章がきちんと構成できないことが多く、結局は後で手直しすることになってしまいます。

ですから「音声入力だけで本を1冊書き上げる」というのは、私にはちょっと無理なのですが、たとえば街を歩いていて、ふと文章が思い浮かんだりすることがあります。

そんな場合は iPhone を取り出し、「メモ」の上に音声で文章を入力し、そのメモをメールでパソコンに送付するといった使い方をしています(あとでパソコン画面の上で文章を読みやすく修正する作業をします)。

アマゾンの著者ページもずいぶんと見やすくなりました。

ちなみに(手前味噌ですが)私の著者ページは『こちら』です。

先日米国から来た人と話していましたら、Amazon Dash Button が凄く便利だと言っていました。

飲料水でもトイレットペーパーでも、なくなったときに、すぐにDash Buttonを押すというのはたしかに便利。

これからは企業が「いかにして自社のダッシュボタンを設置してもらうか」を競争していくようになります。

その昔、ビジネススクールで「スーパーの棚、それも一番消費者の手が届きやすい棚を支配していくことがもっとも重要なんだ」とマーケティングの先生が力説していましたが、いまでは消費者がだんだんとスーパーに行かなくなっています。

トイレに入っていて、トイレットペーパーがなくなれば、ダッシュボタンを押すだけ。(トイレに入りながら「買い物メモに“トイレットペーパー”と書いておかないと・・」と余分な気を回すことも必要なくなります)。

企業としては、最初にダッシュボタンを取り付けてもらえれば、後は繰り返し自社製品を購入してもらえるので、如何にして、その「最初」に選ばれるかがポイントになってきます。

ところで先ほどテスラの決算が発表されました(『こちら』)。良かったので(といっても赤字なのですが) After hours では株価は 2%ほど上げています(日本時間23日7時30分現在)。

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2017年2月15日 (水)

iPhone 8

Apple が Samsung Display から iPhone 8 用に有機ELを購入するとの契約をしたと報じられ、Apple の株価は史上最高値を更新しました(『こちら』)。

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上の写真は有機ELの特性を示すために、Samsung Display社の写真をInvestor's Business Daily News が掲載したもの(『こちら』)ですが、 iPhone 8 では有機ELを使うことにより、エッジのところまで画面がくるとか(画面が包み込むようになるイメージ)、

手のひらにフィット感を持たせるような若干のまるみを持ったデザインになるかもしれません(『こちら』のサイトのコンセプト動画の2つ目)。

株価が史上最高値になったからといっても、これは自社株買いの影響で株数が減っているため。

時価総額では2年前の方が高かったし、会社の当期利益も1株当たり利益(EPS)も2年前に比べれば見劣りします(『こちら』)。

またApple の株を昨年末買い増ししたバークシャーは現在8800億円相当( $7.74 billion)のApple の株を持っているとか(『こちら』)。

これはApple 全株の約1%に当たるのだとか・・。

Apple だからこそ、いろいろな話がニュースになって報じられますが、はたして iPhone 8 はいったいどんな製品となって市場に登場するのか・・。

今年は初代 iPhone が登場してから10周年にあたります。

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