見えないところでの進化
昨年の11月頃だったと思います。
「グーグルの翻訳機能が向上してずいぶん賢くなった」とツイッタ―の世界で話題になりました。
朝日新聞がいちど記事にして、賢くなる前と賢くなった後の比較をしていました。
「The world has so many beautiful and amazing places to visit.」
この文章を翻訳させると、以前は「世界が訪問するので、多くの美しく、素晴らしい場所があります」とよく訳がわからない日本語でした。
それが、賢くなった後は「世界には美しくてすばらしい場所がたくさんあります」とまともな日本語が出てきます。
このように我々が気がつかないところで、グーグルやフェイスブック、アマゾンなどの諸機能は日々改善していて、使いやすくなっています。
また逆にそうしないで、うかうかしていると、消費者は使いやすい方へと、どんどんと逃げていってしまいます。
たとえばネットを見るときに使うブラウザ。
もう2~3年も前になるのでしょうか。
Internet Explorer (IE)だと突然画面がフリーズしたりすることを経験するようになったので、私はグーグルのクローム(Chrome)やアップルのサファリ(Safari)に変えました。
これだとネット画面が(一部に動画が組み込まれたりして)複雑化していても、しっかりと対応してくれて、イライラ感がなくなりました。
音声入力もずいぶんと進化して使いやすくなっています。
野口悠紀雄さんはスマホの音声入力だけで本を書き上げ、これを1冊の本にして出版しました(『話すだけで書ける究極の文章法』)。
私の場合は音声入力だと文章がきちんと構成できないことが多く、結局は後で手直しすることになってしまいます。
ですから「音声入力だけで本を1冊書き上げる」というのは、私にはちょっと無理なのですが、たとえば街を歩いていて、ふと文章が思い浮かんだりすることがあります。
そんな場合は iPhone を取り出し、「メモ」の上に音声で文章を入力し、そのメモをメールでパソコンに送付するといった使い方をしています(あとでパソコン画面の上で文章を読みやすく修正する作業をします)。
アマゾンの著者ページもずいぶんと見やすくなりました。
ちなみに(手前味噌ですが)私の著者ページは『こちら』です。
先日米国から来た人と話していましたら、Amazon Dash Button が凄く便利だと言っていました。
飲料水でもトイレットペーパーでも、なくなったときに、すぐにDash Buttonを押すというのはたしかに便利。
これからは企業が「いかにして自社のダッシュボタンを設置してもらうか」を競争していくようになります。
その昔、ビジネススクールで「スーパーの棚、それも一番消費者の手が届きやすい棚を支配していくことがもっとも重要なんだ」とマーケティングの先生が力説していましたが、いまでは消費者がだんだんとスーパーに行かなくなっています。
トイレに入っていて、トイレットペーパーがなくなれば、ダッシュボタンを押すだけ。(トイレに入りながら「買い物メモに“トイレットペーパー”と書いておかないと・・」と余分な気を回すことも必要なくなります)。
企業としては、最初にダッシュボタンを取り付けてもらえれば、後は繰り返し自社製品を購入してもらえるので、如何にして、その「最初」に選ばれるかがポイントになってきます。
ところで先ほどテスラの決算が発表されました(『こちら』)。良かったので(といっても赤字なのですが) After hours では株価は 2%ほど上げています(日本時間23日7時30分現在)。
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