ジャクリーン
昨日は公開初日に映画「ジャッキー」を観てきました。
そもそもジャクリーン・ケネディ(ジャッキー)について興味を持ったのは、ニューヨーク・タイムズの記事を読んだときです。
2011年9月12日付の記事(『こちら』;(注)ウェブ上では9月11日となっているが記事として印刷されたのは9月12日)で、
歴史家アーサー・シュレンジンジャーによるジャクリーンへのインタビューが公開されたことを報じるものでした。
夫であるケネディ大統領の死後、ジャクリーンは3度のインタビューに応じています。
ジャクリーンの娘で前駐日大使だったキャロライン・ケネディ氏によると、3度のインタビューのうちで、「もっとも貴重なもの」(『こちら』 の記事で紹介されているキャロライン・ケネディ氏によるコメント)は、1964年に行われた歴史家アーサー・シュレジンジャーによるインタビュー。
大統領の死後4か月も経っていない中で行われたもので、約8時間に及ぶインタビューのテープは公開されることなく、ずっと封印されたままでした。
そして1994年。
インタビューが行われた30年後にジャクリーンは64歳で逝去。
まもなくしてキャロライン・ケネディ氏のもとに、それまで金庫に保管されていたインタビューの書き起こしが弁護士によって届けられます。
インタビューのテープを公開するかどうか、キャロライン・ケネディ氏は迷いますが、熟慮の結果、これを公開することを決断。
父親のジョン・F・ケネディによる大統領就任後50年にあたる2011年に公表します(冒頭のニューヨーク・タイムズ記事はこれを報じたもの)。
ABCテレビはこのときの模様を、キャロライン・ケネディ氏をスタジオに招きながら放映しています(『こちら』でご覧いただけます)。
なお、ご関心のある方は、CDの形で売られているこのインタビュー・テープを購入することも出来ます(『こちら』)。
昨日公開された映画「ジャッキー」で、ジャクリーンを演じたナタリー・ポートマンはこのテープを何度も聞きながら、ジャクリーンのイメージを膨らませていったといいます(ジャクリーンのインタビュー・テープの一部は『こちら』で試聴できます)。
これから映画「ジャッキー」をご覧になる方は、当時のジャクリーンの肉声を聞いた後で、映画を観てみるのも面白いかもしれません。
(拙著にも書きましたが、ジャクリーンはこのインタビューのなかで、ド・ゴール仏大統領については「極端に自己中心的な人物」と評しています。またマーティン・ルーサー・ キング牧師については「偽善者」と辛辣なコメント。キング牧師は平和的手段によって人種差別問題の解決に貢献したのですが、その死後に女性関係の醜聞が明らかにされています。なおジャクリーンのインタビューを書籍化したものはアマゾン・ジャパンでも購入できるようです(『こちら』))。
映画についての若干の感想。
「ジャッキー」の主演女優ナタリー・ポートマンの演技について一部には「あまりにもアカデミー賞を意識しすぎた演技」との批評もあったようです(彼女は主演女優賞にノミネートはされたものの、最終的にはラ・ラ・ランドのエマ・ストーンが同賞を受賞)。
その批評の意味するところは、恐らくは「優等生的な演技」とか「細部にまで計算し尽くされた演技」といったような意味で、「遊びのない演技」といったような批判なのかもしれません。
しかしながらハーバード出の優等生であるポートマンがアカデミー賞を意識するのは当然であり、私としては映画を観ていてそのことが気になることはありませんでした。
神父と「ジャッキー」の会話など胸に響く内容のものもあり、総じて上質な映画に仕上がっていると思いました。
敢えてこの映画の批判を一つあげるとすればキャスティング。
ロバート・ケネディの役にピーター・サースガードを持ってくるは「ちょっと」と思いました。
あまりにも外観というかイメージが実物と違い過ぎてしっくり来ない・・・。
「Thirteen Days(13デイズ)」でロバート・ケネディを演じたスティーヴン・カルプの方が実物と違和感なく、観ていてストーリーの中に入り込むことが出来ました。
なおこのブログ記事のタイトルをジャッキーとせずにジャクリーンとしたのには、上記のABCテレビのインタビュー(『こちら』)で、インタビューアーも、キャロライン・ケネディ氏も、共にジャクリーンと言っているからです。
ジャクリーンの肉声はABCテレビのこのインタビューのなかでも聞くことが出来ます。
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