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2017年11月23日 (木)

感謝祭

今日23日は日本では勤労感謝の日。

たまたま第4木曜日でしたので、米国の感謝祭と重なりました。

最近の円高について、米感謝祭が近付く中でポジション調整が本格化した(とりあえずリスクオフにしておく)ことの結果ではないかと一部で囁かれています(『こちら』)。

しかしではなぜ米株高が続いたのか。

先週末から今週に入ってからの米株高、円高を感謝祭で説明するにはちょっと無理があるような気もします。

* * *

『これから先5年も10年もの感謝祭を息子が家にやって来ることなく過ごすことになっても、あなたは平気かもしれない。しかし息子が中国に収監されていたままでは、息子さんはプロ契約も出来ず、あなたを養うこともできないんですよ』

感謝祭を前にこうツイートしたのはトランプ大統領(『こちら』)。

ことの発端は今月7日。

中国・浙江省を訪れていたUCLA=カリフォルニア大学ロサンゼルス校のバスケットボール選手3人が、万引きの疑いで中国当局に逮捕されました。

トランプ大統領は習近平国家主席と面談した際に早期解決を直接要請。

3選手は無事に帰国し、帰国後の記者会見で大統領に感謝の言葉を述べました。

にもかかわらずこのうちの1人の選手の父親が大統領がどれだけ尽力したのか疑問を呈し、大統領専用機で連れて帰ってくれていたのであれば感謝してもいいなどと発言したことから、大統領は不満を露わにして、上記をツイート。

万引きは中国では5~10年の禁固刑だともツイートしています(『こちら』)。

1分49秒のNBCの動画で詳しく報じられています(『こちら』)。

* * *

話は変わりますが、一昨日、Open Innovation Way 2035 というセミナーに参加しました。

私を含む3人の講師がまずプレゼンをし、次に講師3人の間でパネルディスカッション、さらには受講生(20~30名;企業派遣、30代~40代前半)を交えてのワークショップと、総計約3時間のセミナー。

2035年を見据えて、如何にして企業内でイノベーションを起こすべきかというテーマだったものですから、私はプレゼンで以下のように説明。

  • 米国の主な企業は企業内でイノベーティブ(革新的)なアイデアが出現するよういろいろと工夫している。
  • 本社ビルの敷地に巨大な温室をつくろうとしているアマゾンのような会社もある(『こちら』)。
  • 革新的なアイデアとはこれまでとは違うアイデア。他と違うアイデア。これは均一性の中からは生まれにくく、多様性の中から生まれやすい。
  • 我々が如何に均一的に育てられてきたか、実は簡単には気がつかない。小学校や中学校で行われている運動会は富国教育が叫ばれていた明治時代に始められたもの。米国では(例外はあるかもしれないが)私が知る限り日本のような運動会はない。
  • 新卒一括採用も戦時中の法律(1941年の労務調整令)によるもので、それが75年以上もだらだらと続いている。
  • ラリー・ペイジ、サーゲイ・ブリン、ジェフ・ベゾス、マーク・ザッカーバーグ、ビル・ゲイツのいずれもが幼少期にモンテッソーリ教育(自主性を重んじ、みんなと一緒にお絵描きしたり、一緒に歌を歌ったりしない)を受けている。

世界の企業を時価総額順に並べると下図のようで、イノベーションを起こしたところが世界経済を牽引している状況が読み取れると思います。

Mkt_cap_3

これに対して、私の次に登壇した講師のAさん(社会起業家、企業経営者)。

  • 我が社では全社員が参加する朝礼を毎朝必ず実施する。
  • 社是(経営理念、行動指針)は「敬天愛人」-社会倫理に照らし、人として正しいと思うことを実践する。関わるすべての人々が利益を分かち合う、四方良しの精神を実践する。 ~これらは毎日全員で復唱し、身体で覚えてもらう。
  • 四方良しの精神とは、近江商人の三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)に作り手よしを加えたもの。
  • 社歴が100年を超える企業の数は日本がいちばん多い。2位がドイツ。アメリカは1位、2位には入ってこない。
  • 儲け過ぎは良くない。独占なんてとんでもない。グーグルやアマゾンは独占であり世の中に良いことをもたらさない。

ということで、講師の主張の違いが際立ったセミナーでした。

主催者としては講師のセレクションにも多様性を発揮させ、革新性を持たせたのかもしれません。

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