ドルベース日経平均の現状と今後の米国株について
順調に上げてきた日経平均ですが、
11月7日に22,937円(終値ベース)を記録して以来、ここ2~3週間は停滞気味に推移しています(先週金曜日終値22,550円)。
しかしドルベースで見ると異なる景色が見えてきます。
(出所:日経ヴェリタス11月26日~12月2日号、33頁)
上図のようにドルベースで見れば先週金曜日が最高値(22,550円÷TTM 111.47円=202.3ドル)。
なおここにきて日経平均の売買主体の動向も変わってきています。
下図のように10月は海外投資家が買いを入れてきていましたが、11月17日の週は一転して海外投資家が売り越しに・・(逆に、これまで売り越してきていた個人が買いに転じました)。
(出所:上記日経ヴェリタス、32頁;なお ▲は売り越し)
10月の日本株相場。
これを牽引したのは海外投資家による力強い買いでした。
10月の1か月間で海外投資家は2兆2000億円を買い越したのです。
なぜでしょうか。
「日本株は米国株に比べれば割安だ」
多くの海外投資家はそうコメントしました。
これは、相当程度に膨れ上がった米国株のPERに比し、日本株のPERにはさほどの過熱感がなかったからに他なりません。
今でもこの傾向は続いており、
ダウ平均PER 19.35 vs 日経平均PER 14.79
といった関係にあります(ダウ平均PER→『こちら』、日経平均PER→『こちら』)。
こうした現状はいったい何を示唆するのでしょうか。
【1】外国人にとってみれば、日本株は(米国株との比で)まだまだ割安なので、今後も買いに入るのか
【2】あるいは、ここまでドルベース日経平均が高くなったのであれば、取り敢えずは日本株を売って、利益を確定させるのか
【3】そもそも相当程度に膨れ上がった米国株のPER自体に修正が加わっていくのか(米国株高の終焉)
この【1】~【3】のどの立場を取るかによって、今後の相場の見方も変わってきます。
つまり外国人投資家が11月17日の週に売りに転じたのを一過性と見るか(であれば、今後の日本株は引き続き底堅い)、あるいは外国人の売りは当面続くと見るのか(であれば、従来のような相場の推進力は感じられなくなる)。
そしてこうした外国人投資家の動向以上に重要なのは、この問題の本質、すなわち上記【3】の、世界の株高を演出してきた米国株の株高がはたして今後どうなっていくのかという点にあります。
ダウ平均PERは長い歴史の中で14~15の水準を平均としてきました。
したがって 19.35というのはかなり高い水準。
この背景には米国の市場が法人税減税を中核とするトランプ政権の政策を好感してきたといった事情があります。
トランプ大統領がツイートするのを見れば分かるように、これほどまでに株価を気にする大統領はこれまでにいなかったように思います。
だとすれば、今後も株価を意識した政治運営を行うのではないか、米国市場はそうした思惑もあってこれまで上げてきましたが、再三の繰り返しになりますが、PER19.35というのは、かなりのレベルにまで来ていることも確か。
米国の株価の更なる上昇には、減税など今後の環境変化を先取りするセンチメント(市場心理)だけではなくて、予想企業収益の更なる拡大が必要になってくるように思います。
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