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2019年1月27日 (日)

Quantitative Tightening

先週末からのニューヨークの話題は、FRBが現在行っている量的引き締め(Quantitative Tightening)について何らかの変更が示唆されるのかどうか。

量的引き締め(Quantitative Tightening)とは、以前行われていたQuantitative Easing (QE)とは真逆の政策。

中央銀行であるFRBが自らの資産規模を縮小させることで金融引き締めを狙うものです。

量的引き締め(Quantitative Tightening)に似たような言葉で、Quantitative Easing Tapering (テーパリング;量的緩和の縮小)というものがありましたが、

Quantitative Easing Tapering (テーパリング;量的緩和の縮小)が資産増加規模を縮小させる(増加のペースを縮小させる)政策なのに対して、

量的引き締め(Quantitative Tightening)は、FRBの資産規模そのものを縮小させます。

具体的には、FRBが保有している国債、住宅ローン担保証券などが償還を迎えると、FRBはこれらの償還によって得た現金で同額の国債や債券を購入することはせずに、残高を「減るがままに」させます。

こうすることで、FRBの資産を徐々に減らしていく政策です。

FRBのサイト(『こちら』)に行くと、この辺、グラフで分かりやすく説明してくれています(ちなみに日本銀行もこのようなグラフをサイト内に作ってくれるとありがたいのですが・・)。

このグラフを再現したものが下図。

Frb_2

2017年10月から資産を縮小(4.5兆ドル→4.0兆ドル)させてきているのが分かります。

結果、市場に出回るマネーが5,000億ドル(55兆円)も減っていきますので、それなりの金融引き締め効果があったことが分かります。

この量的引き締め(Quantitative Tightening)について、『FRBが想定より早く打ち止めにして資産規模を高めに保つことも視野に議論している』と報じられました(先週金曜日、ウォールストリートジャーナル紙)。

はたしていったい、その通りになるのかどうか。

注目のFOMC(米連邦公開市場委員会)は、今週火曜から水曜日にかけて開かれます。

こうした米国の情勢を見るにつけ、つい日本のことに目が行ってしまいます。

日本は、量的引き締め(Quantitative Tightening)とは全く無縁で、日銀による国債保有残高は着実に増加してきており、とうとう462兆円を超えるに至っています(『こちら』)。

FRBの資産残高(4.0兆ドル)を完全に抜き去っています。

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2019年1月19日 (土)

ネットフリックス効果

いま米国で最も話題の日本人と言えば、近藤麻理恵さん。

今年1月1日からネットフリックスで始まった近藤さんの『Tidying Up with Marie Kondo』という番組。

この番組の人気が凄いのです。

これはネットフリックスによるオリジナル制作番組なのですが、この番組に影響されて、『断捨離』へと走る米国人がたくさん出てきて社会現象化しているのだとか(例えば『こちら』の記事)。

あっという間に世界的なインフルエンサーになってしまった近藤さん。

あらためてネットフリックスのコンテンツ制作力(目のつけどころ!)、そしてその影響力の大きさに驚かされます。

『いったいどんな番組なのか』と興味を持たれる方は、

『こちら』で昨年末配信されていたオフィシャル・トレーラー(予告編)をご覧になってみてください。

さてそのネットフリックスですが、木曜日の取引終了後に発表された決算がいま一つの内容で昨日の株価は下落。

しかし株主への手紙(『こちら』)やインタビュー(『こちら』)を見ると面白いですね。

CNBCが記事(『こちら』)にしていて、その見出しがすべてを物語っています。

『Netflix says it's more scared of Fortnite and YouTube than Disney and Amazon』

要は、ネットフリックスによると、彼らの真の敵はディズニーやアマゾンではない。

彼らが恐れるのはフォートナイトやユーチューブなのだ、と。

ユーチューブはいいとして、『フォートナイトとは何?』という方は、『こちら』をどうぞ。

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2019年1月14日 (月)

スーパー・ブラッド・ウルフムーン

地球から月までの距離は、楕円軌道であるために、約35万7000kmから40万6000kmまで変化します。

最も近点にあるときの満月を『スーパームーン』と言っていますが、遠点のものよりも最大14%大きく、30%明るいと言われています。

Super_moon_3

  (From Wikimedia Commons; (CC BY-SA 4.0) free from copy right)

一方、皆既月食の際に月が赤く見えるのが、『ブラッドムーン』。

そして、1月最初の満月が、『ウルフムーン』。

この3つが重なると、『スーパー・ブラッド・ウルフムーン』ということになり、これがちょうど来週、1月21日に訪れます。

残念ながら日本では見ることが出来ませんが、アメリカでは今から結構騒がれています(例えば『こちら』)。

米国に行かれる方は、夜空を見上げてみては如何でしょう。

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2019年1月 7日 (月)

時価総額トップ10

昨年末時点での世界企業時価総額トップ10を表にしてみました。

残念ながら日本勢の名前はなく、米企業が8社、中国勢2社。

  Top_10

10社のうち、5社までが若い企業。

この5社(アマゾン、グーグル、テンセント、フェイスブック、アリババ)は、どの企業も、設立して25年も経っていません。

一方で、ジョンソン&ジョンソンは、1886年の設立。130年以上も前です。

J.P.モルガンとチェイスが合併してできた「J.P.モルガン・チェイス」(表ではJPモルガンと表記)のルーツは、Bank of the Manhattan Company まで遡れます。

この銀行は1799年の設立。

寛政11年。十一代将軍の徳川家斉が将軍のころです。

ところで、ジョンソン&ジョンソンというと、バンド・エイドのような日用品・一般用医薬品の会社と理解している方も多いかもしれません。

しかし、利益の72%は、医療用医薬品(処方箋薬)、医療機器から来ています。

バイオテクノロジーの最先端を走っていて、とくに1999年に、セントコア社(Centocor)を合併したことで注目されました。

たとえば関節リウマチ薬「レミケード」(Remicade)という商品名で販売されている「インフリキシマブ」(抗ヒトTNF-αモノクローナル抗体)。

これは、セントコア社(Centocor)合併により、ジョンソン&ジョンソンの製品群に加わっています(日本では田辺三菱製薬から販売)。

古くて伝統ある企業でも、新時代に合わせて、どんどんと新しい事業にチャレンジする。

あるいは業態転換を図る。

世界のトップ10に食い込んでいくには、こうした姿勢が必要です。

『最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残るのは、変化できる者である』

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2019年1月 2日 (水)

年明けの相場

新年は下落とともに始まる模様。中国経済の状況を懸念。ドル円も一時は108円70銭に。

詳しくは『こちら』

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2019年1月 1日 (火)

明けましておめでとうございます

今年もよろしくお願いいたします。

Inoshishi3

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