コロナ・ウィルスを予言した1981年の小説
ディーン・クーンツ(Dean Koontz)と言えば、アメリカのベストセラー作家。
100以上の小説を著し、4億5千万冊以上を売り上げたと言われています(『こちら』)。
その彼が1981年に著した『The Eyes of Darkness』と題する小説がSNS上で話題になっています(海外の知人から送られてきました)。
以下、小説の中から抜粋(私が翻訳したものです)。
『2020年ごろ、ひじょうに激しい肺炎のような病気が地球全体に広がるだろう。
この病気は人々の肺や気管支を攻撃する。
既知の治療法ではいっさい対処できない。
病気そのものと同様に不可解なのは、この病気はすぐに蔓延して、同じようにすぐに消滅してしまうことだ。
そして10年後に再来し、またすぐに消え去る』
下記の画像は上記翻訳の原文部分。
まぁ、この辺までは偶然の一致なのでしょうが(それに、すぐに消滅するというのも、少々違うような・・)。
しかし、次の一節はどうでしょう(これも私が翻訳したもの)。
『ちょうどその頃、リー・チェンという名の中国の科学者がアメリカに亡命してきた。
この科学者は、中国で新しく開発された生物兵器の記録を収めたフロッピーディスクを持ち込んできた。
この生物兵器は、中国にとって、ここ10年間で開発された生物兵器の中でもっとも重要かつ危険なものだった。
中国人たちは、この「しろもの」を「武漢400」と呼んでいた。
というのも、これは武漢郊外のRDNA(リボソームDNA)研究所で開発されたものだからだ。
これはこの研究所で創られた人工微生物の生育株で400番目のものだった。
「武漢400」は完璧な武器だった。
これは人間だけを苦しめる。
他の生物にはうつらない。
梅毒菌のように、人間の身体の外では1分間も生きていることはできない。
ということは、炭疽菌や他の猛毒性の微生物と違って、人間以外の物質や地域全体を永久に汚染することは出来ないということだ。
宿主である人間が死ねば、体内の「武漢400」もしばらくして滅びてしまう。
死体の体温が30度以下になった途端に滅びてしまうのだ』
下記の画像は上記翻訳の原文部分。
なおこの小説の邦訳版も刊行されているようですが、中国人科学者を「ソ連の科学者」と訳し、武漢400を「ゴーリキー400」と訳しているようなので、あまりお勧めできません。
武漢ウイルス研究所は1956年に設立されたようなので、ディーン・クーンツはここからイマジネーションを膨らませ、1981年にこの小説を書いたのかもしれません。
「1981年のディーン・クーンツのスリラー小説はコロナウィルスのアウトブレイクを予想したのか」
イギリスの「Daily Mail」紙は先月末このような題名の『記事』を書いています。
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