七面鳥の千と1日の歴史
今晩は日経CNBCテレビ『日経ヴェリタストーク』に出演しました。
FRBや日銀、ECBなど先進国の中央銀行は大胆な金融政策を展開。
コロナ危機で傷ついた経済を少しでも修復しようと努めています。
とくにFRBはこの2か月間で資産規模を約6割も増加させました。
2兆ドルにも及ぶ米連邦政府のCARES Act(Coronavirus Aid, Relief, and Economic Security Act)と相俟って、
市場にはポジティブな空気が行きかうようになりました。
結果、先週のナスダック指数は昨年末を上回る水準に・・。
PERで見ても27倍とかなりの高値圏に位置するようになりました。
マーケットが一時恐れていた2番底は、
もはや「遠い過去の心配ごと」となってしまったのでしょうか。
ちなみにダウ平均で見ると、
2月12日の29,551ドルをピークに下落が始まり、
マーケットは3月23日には18,591ドルを付けます(▲37%)。
これがいちばん底。
その後、基調としては上昇に転じ、
現在は概ね底値(18,591ドル)から「半値戻し」(24,071ドル)に近い水準(24,331ドル)にあります。
もはやマーケットのセンティメントとしては「2番底、どこ吹く風」ですが、
私は必ずしも楽観していません。
* * *
ニコラス・タレブの「ブラック・スワン」に感謝祭前後の七面鳥の話が出てきます。
毎日、エサをくれる人間。
七面鳥にとっては有り難い存在です。
「昨日のエサは、その前よりも少し多かった。だから今日のエサの量は、このくらいかもしれない」
七面鳥はそんな予測をしていたのかもしれません。
そして1000日と1日目が感謝祭前日の水曜日でした。
1000日にわたる過程の積み重ねも、次の1日についてはまったく何も教えてくれません。
タレブは「私は七面鳥になりたくない」と綴っていましたが、
七面鳥にはどんな運命が待ち受けているか、自分では分からないのです。
これから先の株式市場。
2番底が来なければ、それに越したことはありません。
しかし来るかもしれない・・。
たとえ頭の片隅であってもその可能性を意識しながら、マーケットと接していきたいと思います。
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