効率的市場仮説
ビジネススクールに留学してファイナンスの授業を取ると、
まず最初に学ぶのが「効率的市場仮説」。
それ自体はどうということのない内容なのですが、実は奥行きがかなり深い・・。
効率的市場仮説の行きつく先は、銘柄選びなどせずに、指数に投資しなさいということになります。
しかし例えば、下記のグラフはどうでしょう。
今年の1月1日からの株価の変化。
指数に投資した人は
ダウ ▲9.98%
日経平均 ▲5.39%
S&P500 ▲3.20%
一方で、GAFAに投資した人は
グーグル +6.42%
アップル +23.17%
フェイスブック +12.00%
アマゾン +67.41%
さらに、このブログで何回か取り上げてきた
NVIDIAは +72.97%
マイクロソフトは +32.22%
日本でも視聴者が増えているという
ネットフリックスは +51.27%
GAFAやNVIDIA、ネットフリックスなどの technology companies は、新型コロナで経済が停滞・下落したにもかかわらず(あるいはコロナで人々の行動様式が変わったがゆえに)、値を上げてきています。
指数とかマーケット全体といった言葉に注目し過ぎてしまうと、かえって全体が見えにくくなってしまう・・。
効率的市場仮説やCAPM(現代ポートフォリオ理論)が唱えられた1950年代、60年代とは違った視点が求められているのかもしれません。
と、そんな問題意識を抱えながら、効率的市場仮説について、出来るだけ平易に書いてみようと思いました。
本日付の日経新聞電子版に掲載された私の寄稿記事です。
『こちら』(←クリック)です。
(注)電子版のメンバーでなくとも、登録すれば無料でご覧になれます
(1ヶ月間に見ることが出来る記事数に制約ありますが・・)。
なお自分で書いた記事に対する反論をここで書くと、S&P500という最も一般的に利用されている指数に投資しないで、GAFAに投資するというのは、多くの人が行っている投資手法。
超人でも何でもなくて、一握りでもありません。
もちろんGAFAも今後落ちるときは落ちるのでしょうが、少し前のCAPMなどの「一般理論」が正しいとは限りません。
一つだけ言えることは、マクドナルド教授(記事の中に出てきます)の言葉。
「投資の世界は結果がすべて。それに行きつく先はいろいろあっていい」。
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