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2020年8月16日 (日)

バッテリー・デイ

イーロン・マスクが最初にバッテリー・デイについて言及したのは、昨年7月。

“Yes, I think for Battery Day, we’re going to do a comprehensive review of cell chemistry, module and pack, architecture, and manufacturing plan that has a clear roadmap to a terawatt-hour per year.” 

マスクはこう述べて、バッテリー・デイは「2020年の2月か3月になる」とコメント。

その後、それが何回か延期されて、現在の見通しは9月22日開催の予定となっています。

はたして何が飛び出すのか。

実は株式市場ではバッテリー・デイを前にして、テスラ株の評価を巡って様々な動きが・・。

たとえばモルガンスタンレー。

6月12日にテスラ株の PT(price target; 目標株価)を680ドルから650ドルに引き下げ。

投資判断も「Equal-weight」(中立)から「Underweight」(アンダーウェイト)に引き下げました。

アンダーウェイトとは、「ポートフォリオ上で、この株の比率を落とせ」との意味で、つまり「売り」を推奨。

ちなみにこの時のテスラ株は970ドル近辺を行ったり来たりしていました。

それから1か月後。

7月10日にモルスタはテスラ株のPTを 650ドルから740ドルに引き上げ。

更に7月29日には、テスラ株の PTを740ドルから1050ドルへと再度引き上げました。

しかし2度にわたる PT 引き上げにもかかわらず、投資判断は「Underweight」(アンダーウェイト)を継続(ちなみに7月29日の段階でテスラ株は1500ドル近辺を行ったり来たりしていました)。

そもそもPTを2回続けて引き上げておきながら、投資判断については「Underweight」(アンダーウェイト)を継続するというのも、やや理解に苦しむところ。

そして、7月最後のPT引き上げから、たった2週間後のことです。

8月13日。

今度は、モルスタはテスラ株のPTを 1050ドルから1360ドルへと3度目の引き上げ(2ヶ月間にPTを4回も動かすのは異例です)。

併せて、投資判断も「Underweight」(アンダーウェイト)から「Equal-weight」(中立)に引き上げました。

それだけではありません。

この日、モルスタは、サムスンSDIなど韓国のEV Battery Producers の投資判断を軒並み「Underweight」(アンダーウェイト)に引き下げ。

サムスンSDIに至っては「Overweight」から一気に「Underweight」への引き下げ(つまり「Equal-weight」を飛び越しての2段階引き下げ)。

こうなってくるとモルスタは、

「バッテリー・デイで大きな動きがある。それは投資資金(投資家のお金)が韓国勢からテスラへと大きくシフトすることを意味する」

と考えているのではないかと思えてきます。

それにしてもテスラ株。

去年の今ごろは215ドルでした。

それが1年間で1650ドルへ。

7.7倍になったことになります。

時価総額も33兆円に・・(トヨタは23兆円)。

ここまで高くなると手を出しにくいという人も多いと思いますが、

はたしてバッテリー・デイでいったい何が飛び出すのでしょうか。

* * *

ところで、話はがらりと変わりますが、

一昨日ご紹介した日経電子版への寄稿記事。

日経ヴェリタス紙に連載しているシリーズの5回目にあたるものです。

本日発売の同紙第48頁でご覧頂けます。

Veritas2

上の写真は、従来同様、出版権などの権利関係に配慮し、敢えて読めないように縮小して掲載しています。

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