たった4分間の rebuttal
10日ほど前ですが、米国連邦最高裁判事のルース・ベイダー・ギンズバーグ氏が87歳で亡くなりました。
ギンズバーグ連邦最高裁判事(from Wikipedia)
後任にトランプが保守派のエイミー・バレット判事(第7巡回区控訴裁判所)を指名したことで全米中が大騒ぎ。
さて、ギンズバーグ氏は、1972年、Charles E. Moritz v. Commissioner of Internal Revenue という裁判(控訴審)で原告側の代理人をつとめました。
彼女がクリントン大統領によって連邦最高裁判事に指名される(1993年)よりも、ずっと前。20年以上も前のことです。
この裁判は、その後、米国で女性が権利を勝ち取っていくうえでの重要な裁判となりました。
これを映画化したのが、『On the Basis of Sex』(日本語版『ビリーブ 未来への大逆転』)です(米国で一昨年に公開)。
映画の中での話になりますが、
この裁判は当初からギンズバーグ氏にとって圧倒的に不利な状況で進められます・・(以降、若干のネタバレあり)。
いよいよ終わりという段階になって、ギンズバーグ氏に残された時間はたった4分間。
その4分間の rebuttal(反論)で、形勢をひっくり返さなければ勝ちは望めません。
ギンズバーグ氏は相手側が口にした『radical social change』という言葉を逆手に取って、奇跡の反撃を試みますが・・。
『合衆国憲法には women(女性)という言葉はひとつも出てこない』
こう発言する判事に対して、ギンズバーグ氏はどう反論したのでしょうか・・。