株式分割とダウ平均株価指数
米半導体大手のエヌビディア(NVIDIA)が株式分割を行います(『こちら』)。
これにより分割前は1株しか持っていなかった株主は、分割後4株を持つことになります。
一方で、株価は分割により4分の1になりますから、分割自体には経済的に大きな意味合いがあるわけではありません。
ただNVIDIAの株価は1株650ドル前後しますので、分割して株価が4分の1になれば個人投資家にとって買いやすくなります。
と、ここまでは一般的な解説。
(写真はNVIDIAのウェブサイトより)
しかし、ここでよく考えてみましょう。
現在ダウ平均株価には半導体銘柄としてはインテルが採用されています。
しかし昨年7月、インテルの時価総額はNVIDIAに抜かれてしまいました。
現在は:
インテル $ 231 Billion
NVIDIA $ 405 Billion
と昨年7月に逆転された後で、更に大きく差をつけられています。
さて、ここでもう少し考えを進めてみましょう。
ダウ平均株価指数は米国のエリート銘柄30社から構成されています。
そしてどの企業の株価をダウ平均株価指数に採用するか、これを決めるのはS&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズ社という会社です。
昨年8月にエクソンモービルが指数から落とされ、代わりにセールスフォースが指数に採用されたように、
S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズ社は構成銘柄を常に見直しています。
要は、米国を代表するエリート銘柄30社に値するかの見直しです(詳しくは『こちら』)。
そう考えていくと、いずれかの時点で、
「インテルを落としてNVIDIAを入れる」
ということが行われたとしてもおかしくはありません。
実は、その場合のネックはNVIDIAの高株価でした。
ダウ平均株価指数は、基本的には各銘柄の株価を足して銘柄数で割った単純平均で算出されるため、
1社だけ株価が飛び抜けて高いと不都合が生じるからです。
たとえば世界最大の時価総額を誇るアップル。
かつてアップルはなかなかダウ平均に採用されずにいましたが、それは株価が高いことがネックと考えられていました。
このためアップルは2014年6月に7分割を実施。
株価を7分の1に下げたのです。
そしてその後、これに応えるかのように、
S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズ社はアップルをダウ平均株価に採用しました(2015年3月)。
今回のNVIDIAによる株式分割も、
これと同じようなメッセージをS&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズ社に送っている
と考えられるのかどうか。
いずれにせよ、これを決めるのはS&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズ社なのですが、
ダウ平均株価指数に採用されるということは、株価にとってプラスに作用することで間違いありません。
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