1230万人が同時参加したコンサート
中国株(とくに大手テクノロジー株)にとっては相変わらず難しい状況が続いています。
例えばテンセントの株価は2月18日、775.5香港ドルをつけていましたが、現在は433.8香港ドル。
ここ半年で44%ほど下落しています。
下記は今年に入ってからのテンセントの株価推移。
もっとも44%下落したと言っても、時価総額は$540billion(59兆円)。
世界第10位に位置しています。
TikTokを運営するバイトダンス(ByteDance)はどうでしょう。
こちらはまだ上場しておらず未公開ですが、「バリュエーションが$280 billion (31兆円)に達した」との情報も伝わってきます(『こちら』)。(注:一部には $425 billionとの報道も『こちら』)。
いずれにせよ公開前の段階で、トヨタに匹敵する(あるいは上回る)バリュエーションを得ていることになります。
なおTikTokについては、トランプ前大統領が昨年「これを禁止する」と発言しました。
しかし今年6月、バイデン大統領はTikTokの使用を禁じるトランプ政権の大統領令を撤回。
もっともバイトダンスにとって安心できる状況になった訳ではありません。
バイデンは法的に万全な体制を敷いてからバイトダンスに当たると言われており、中国政府による更なる規制強化の動きもあるとも報じられています。
米中双方の狭間にあるバイトダンスにとっては今後も難しい状況が続くようです(『こちら』)。
アップルを提訴した「フォートナイト」の開発元エピック・ゲームズはどうでしょう。
エピック・ゲームズにはソニーなども出資していますが、創業者グループを除く最大の株主は、中国のテンセント。
今年5月の段階でテンセントがエピック・ゲームズの4割を所有すると報じられています(『こちら』および『こちら』;なお現在の所有割合はもう少し小さいという話もあります)。
このエピック・ゲームズも実はまだ上場しておらず非公開。
しかしすでに$28.7 billion(3.2兆円 )のバリュエーションを得ています(『こちら』)。
このエピック・ゲームズとアップルとの裁判ですが、公判の最終日を今年5月に終えています(『こちら』)。しかしまだ結果は出ていません。
エピック・ゲームズの「フォートナイト」と言えば、人気ラッパーのトラヴィス・スコットや歌手のアリアナ・グランデのコンサートをバーチャルに実施したことで注目を集めました。
トラビスのコンサートには1230万人もの視聴者が同時参加したとのことです。
TikTokにせよフォートナイトにせよ、その運営会社であるバイトダンスやエピック・ゲームズは、どちらも未だ上場しておらず非公開です。しかし十分に「巨人」であり、世界の多くの若者にとって彼らが運営するTikTokやフォートナイトは重要な存在。その動向から目が離せません。
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