労働生産性と人的資本投資
多くの人が生活が厳しいと感じるのは、物価が上がっていくのにもかかわらず、給与がそれほど上がらないからです。
ではなぜ給与は上がらないのか。
一つの理由は日本の労働生産性が低いからです。
厚生労働省(2018年(平成30年)版『労働経済の分析』75頁)によると、『我が国の労働生産性の水準は、G7の中で最も低い水準となっている』(こちら)。
では、なぜ労働生産性が低いのか。
一つの理由は、企業が人的資本投資をきちんと行っていないからです。
同じく、厚生労働省(2018年(平成30年)版『労働経済の分析』89頁)によると、我が国の GDP に占める企業の能力開発費の割合は、米国 の20分の1以下であることが分かります。
(図はクリックすると大きくなります)。
人に対して積極的に投資を行うことが生産性の向上に繋がり、賃金の上昇へと結びついていきます。
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話は少し(と言うか、かなり)それますが・・
人への投資の一つの方向性として、デジタル分野における教育投資があります。
しかし例えば、多くの企業からは、いまだに『パスワード付きZIPファイル添付メール(通称PPAP)』が送られてきます。
かえって、より一層有害になる可能性もある『パスワード付きZIPファイル添付メール(通称PPAP)』。
これを送る方も受け取る方も、余分な時間を強いられます。
以前、このブログ(『こちら』)で書いたので繰り返しませんが、以下、(『パスワード付きZIPファイル添付メール(通称PPAP)』をさっさと廃止するという英断をくだした)日立製作所のホームページ(『こちら』)より。
『日立グループは・・すべてのメール送受信において、パスワード付きZIPファイル(通称PPAP)の利用を廃止させていただくことを、お知らせいたします。
パスワード付きZIPファイルが添付されたメールは日立グループにて送受信されず・・配送を抑止した旨がメールで通知されることとなります。
(中略)昨今はパスワード付きZIPファイルを添付することでセキュリティチェックを回避する、Emotet や IcedID、QakBot(Qbot)などのマルウェアが広まっています。
こうした背景のもと、日立グループだけでなくお客さまや取引先さまのセキュリティを確保するために、日立グループ全体でPPAPを廃止することを決定しました』
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労働生産性向上の第一歩は、無駄なこと、あるいは、有害になり得るかもしれないことを排除することにあるような気がします。
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