時価総額3位の会社
日本で時価総額3位の会社、
それがキーエンスだ。
それも2位ソニーとの差は僅差。
いつ逆転して2位に躍り出てもおかしくない。
噂に聞くキーエンスの特徴を幾つか上げると:
◆この会社は社史を作らない
◆社内で肩書を使わない
◆入社年次を気にしない
◆年下か年上で言葉遣いを変えることをしない
◆会議室での席次も、部屋に入った順で決まる
◆お客様は神様ではなく、お客さんと営業マンは対等
◆就職の際にエントリーシートは不要。志望動機も不要
◆社員の平均年収は2200万円
そんなキーエンスの秘密を余すところなく伝えるのが
『キーエンス解剖』(日経BP)。
本書を読むと、上記の「噂」は全て本当であることが分かる。
キーエンスの営業力はずば抜けて凄いと言われる。
その秘密は何なのか。
本書では様々な角度からキーエンスの営業力を解剖することが試みられている。
しかしエッセンスはキーエンスの営業が目指すという「次の一言」に凝縮されているような気がする。
一流の医者。
そう、キーエンスが目指す営業は、一流の医者にたとえられると言う。
一流の医者は、最新の医療知識を学び、最善の治療をする。
キーエンスが目指す営業も同じように頭で競争相手を凌駕する営業だ。
ある人は、入社前の会社説明会でこう言われたのを思い出すという。
『飛び込みなど汗をかきながら体力を使う営業とか、接待など顧客の情に訴えて買ってもらう営業がしたい・・』
(こんな人は、当社を)『受けないでください』(本書165頁)。
多くの日本企業が入社年次や肩書を気にし、お客様を神様と仰ぎ、体育会系と称して、わざわざ汗をかいて顧客を訪問するなか、
キーエンスは全く逆のことをして快走を続けてきた。
しかし・・。
よく考えてみると、これは当たり前のことではないだろうか。
私の海外企業で働いた経験からしても、
キーエンスのやっていることは、何ひとつ特徴的ではなく、当たり前なのだ。
むしろ特異なのは、体育会気質の多くの日本企業のように思えるのだが・・。
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