100年前
日本株も米国株も堅調な相場が続いています。
良いニュースには率直に反応し、悪いニュースには一旦は下落を示すも、それをすぐに乗り越えていく。
相場の中心にいる現在のトレーダーたちはリーマンショックを経験していない人も多く、怖いもの知らずで相場に立ち向かっていると言います。
そしてそれが結果的に上手くいっている・・。
ポイントは、いつまで続くかです。
ところで今の状況を「100年前のようだ」という話もよく耳にします。
100年前。
1918年3月から始まったスペイン風邪は第1波(1918年3月~)、第2波(1918年8月~)、第3波(1919年1月~)と続き、その後、収束に向かっていきました(日本は少し遅れて、1920年1月から第3波に見舞われました)。
米国では、スペイン風邪が終わった後、好景気が続くようになります。
『Roaring twenties(狂乱の20年代)』と言われた時代の到来です。
上図(クリックすると大きくなります)は、1910年から1932年のダウ平均株価。
赤の矢印で示した「始」と「終」はスペイン風邪の時期(米国)。
スペイン風邪前の10年間はほとんど大きな動きを見せなかったダウ平均株価ですが、
1921年頃から猛烈な勢いで上がり始めます(緑の矢印)。
ただ、その先に待っていたのは、ご存知の通り、1929年の大恐慌。
株価が元の水準(1929年9月3日、381.2ドル)に戻るのに25年もかかってしまいました(1954年11月23日、382.7ドル)。
もちろん大凡100年前に起きたことが、現在の状況に少しだけ似ているからといって、これから先、どうなるかを示唆するものではありません。
当時と現在とでは違っていることがたくさんありますし、実際のところ、この先のことはよく分かりません。
ただ株だけでなく、港区など東京の中央部の不動産なども異常に上がっています。
下記は先週末の新聞折り込み広告。
広さが37㎡で価格は1億円超えなのだとか(もちろん売れていないからこそ折り込み広告を出しているでしょうが)。
フロー(個人などの収入など)に比してストック(株や不動産)の価格が高くなり過ぎているのでは・・?
こうした傾向がこの先も続いていくとは、とても思えないのですが、さて・・。
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