日経平均4万円突破
日経平均が4万円を突破したことで、いろいろな方からコメントを求められます。
基本、巷で言われていることと同じで、何か新しい視点がある訳ではないのですが、
『S&P500やオルカン(オール・カントリー)と比べると、どうか』といった質問も受けます。
両者(たとえばS&P500と日経平均)を比べる場合は、通貨を揃えた方が良いと思います。
【1】ドルベースでの比較(外国人投資家の視点)
たとえば今から約3年前。
2021年2月16日の日経平均株価は、
30,467.75円(このときの為替レートTTMは105.49円)
よってこの時の日経平均はドルで、288.82ドルです。
現在は、日経平均40,097.63円(為替150.42円)。
ドルベースで、266.57ドルです。
つまり約3年の間に日経平均は値下がりしています。
一方、S&P500(米国株)は、
2021年2月16日が、3,932.59ドル
そして現在が5,130.95ドルなので、
30%以上値上がりしています。
【2】円ベースでの比較(日本人投資家の視点)
同じ期間で、日経平均は
30,467.75円→40,097.63円(32%上昇)
一方の、S&P500(円ベース)は、
414,849円(3,932.59ドル×105.49円)
から、
771,797円(5,130.95ドル×150.42円)
へと、86%上昇しています。
* * *
つまり現時点で、日経平均は一見したところ、暴騰しているように見えます(そうマスメディアが騒いでいる)。
しかし、S&P500(そして米国株が62%を占めるオルカン)に比べれば、まだまだ力不足と言えるかもしれません。
もちろん、これから先、短期的には、ドルベースでも、そして円ベースでも、
日経平均のパフォーマンスがS&P500を上回ることがあるかもしれません。
ただ中長期で見ると株価は基本的にはGDP(経済力)の伸びに左右されていく面が強いように思います。
目先の市場に惑わされず、国として経済の底上げを図る(なによりも急速な人口減少に歯止めをかける)ことが重要であるような気がしています。
(注)S&P500の単位はドルではなく、ポイントですが、分かりやすくするため、1ポイント=1ドルと仮に置いて、議論を進めています。
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