建築家とゼネコン
先月24日に発行されたバークシャーのアニュアルレポート(2023年)。
表紙と目次のすぐ後に、バフェットによるマンガーへの弔辞が掲載されています(下の写真)。
題して『チャーリー・マンガ―:「バークシャー・ハサウェイのアーキテクト(建築家)」(The Architect of Berkshire Hathaway)』
この中でバフェットは次のように書きました。
『チャーリーは現在のバークシャーの "設計者 "であり、私は "ゼネコン"として彼のビジョンを日々建設していった。』
(Charlie was the “architect” of the present Berkshire, and I acted as the “general contractor” to carry out the day-by-day construction of his vision.)
昨年11月28日に99歳で他界したマンガー。
あと33日で100歳の誕生日を迎えるところでした。
チャーリー・マンガ―と言えば、歯に衣着せぬ発言で有名でした。
私はそんなマンガーのコメントをバークシャーの株主総会で聞くのが好きでした。
たとえばバフェットは2006年にようやくコカ・コーラの役員を退任したのですが、
マンガーによれば「もっと早く取締役を辞めていればコカ・コーラ株を売れたはずだ」(バフェットの公認伝記「The Snowball」原書681頁)。
昨年5月のバークシャー株主総会にはマンガー(当時99歳)は車椅子に乗って登壇しましたが、
今年の総会では残念ながら彼の姿を見ることが出来ません。
ご冥福をお祈りします。
* * *
話は変わりますが、先週末(3/15)時点で、バークシャーの時価総額は8,883億ドルでした。
これを分解してみると、
保有有価証券(上場株式)の時価が3,660億ドル。
現金および現金同等物が1,676億ドルです。
この2つを足し合わせると、5,336億ドル。
これとバークシャーの時価総額との差(3,547億ドル)が、ざっくり言って、バークシャーの事業会社(保険会社、エネルギー会社、鉄道、キャンデー、家具など)の価値ということになります。
(本当は、現金および現金同等物の中には、事業会社が事業を行っていく上で必要なものも含まれている為、上記計算は正確ではありません)。
保有有価証券(上場株式)の時価(3,660億ドル)の中身を見てみましょう。
全体の74%をアップルなど、たった5社への集中投資が占めています。
しかもこの上位5社の顔触れですが、10年前(下図)と比べると大きく変わっていることが分かります。
10前の上位5銘柄で残ったのは、コカ・コーラとアメックスだけでした。
350万もの虚偽口座が作られたウェルズ・ファーゴについては、バークシャーは、22年第1四半期に全株の売却を完了。
IBM株については、17年にほぼ全て売却。
17年8月のCNBCによるインタビューの中で、バフェットは次のように発言しました。
"I was wrong on IBM. I made a mistake."
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