債務者監獄
チャールズ・ディケンズの小説というと、「クリスマス・キャロル」(1843年)や「オリバー・ツイスト」(1837年~39年)が有名です。
もう少し後の時代。
ディケンズが43歳~45歳のとき(1855年から57年)に執筆されたのが、「リトル・ドリット」です。
この小説はチャイコフスキー(読書家として知られる)やカフカによっても高く評価されました。
舞台はお金を借りて返せなかった人が入れられる債務者監獄。
ディケンズの父親もこの債務者監獄に入れられたことが、実話として伝わっています。
債務者監獄とはいったいどんなものだったのでしょうか。
現代を生きる私たちはこうした過去から何を学ぶことが出来るのでしょうか。
そんなことを考えながら文章を書き、日経新聞(電子版)に寄稿しました。『こちら』です。
なお明後日発売になる日経ヴェリタスにも寄稿されます。
ところで「リトル・ドリット」ですが、BBCがドラマ化していて、全8話。
アマゾン・プライム会員の方は無料で見れます(『こちら』)。
私は8話とも見ましたが、主人公を演じた役者さんも上手で面白かったです。
なによりも小説の設定では、リトル・ドリットは債務者監獄で生まれたことになっているのですが、「監獄で赤ん坊が生まれるとはどういうことなのだろうか」と疑問に思いながら、小説を読みました。
こうした疑問が、映像で観ると解き明かされ、作品をよりよく理解することが出来ました。
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